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11月30日 調味料の売上は2割も伸びている?

視野を広げたい、が、どうしても自分が携わっている仕事中心になってしまう…
そんな問題意識をお持ちの方に、その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。普段の仕事や興味の範囲を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。

 →部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。


全国味淋協会が制定した「本みりんの日」です。
「い(1)い(1)み(3)りん(0=輪)」の語呂合せと、鍋物などで本みりんを使う季節であることが由来です。

さて、みりんには「本みりん」「みりん風調味料」とがあるのをご存知ですか?(私は詳しくは知りませんでした…そもそも漢字も…)

「本みりん」はもち米・米麹・アルコールを長期間じっくり糖化・熟成して造られるのに対し、「みりん風調味料」はブドウ糖や水あめなどの糖類・米・米麹・うまみ調味料・香料などを短期間で調合して造られます。
そして最大の違いは、「本みりん」には14%前後のアルコールが含まれていることです(「みりん風調味料」は1%未満)。

ですから「本みりん」には酒税がかかっていて、その分価格が高くなっています。

また、製造メーカーも、「本みりん」は宝酒造やキッコーマンといった酒メーカーや醤油メーカーになります。一方で、「みりん風調味料」はミツカンなどの調味料のメーカーが多くなっています。

味噌などと同様、地域ごとの味というものがあり、地場で高いシェアを持つ企業が多く、多くのメーカーが存在する市場です。

というわけで、正確な市場規模を示す統計があまり見つからないのですが、「本みりん」については酒税がかかりますので、国税庁が発表する統計で推定できます。

出荷量に対して税額が決められているので、「本みりん」1リットルの小売価格を500円として算出すると、500億円規模となります(税額は20億円、出荷量は100千kl(平成30年実績))。

ここまでの説明が長くなってしまいましたが、みりんに限らず調味料の売上は巣ごもりによって自炊の回数が増えた影響で伸びています。
食未来研究室、というサイトが非常に分かりやすかったのでご紹介します。


まず、月別のスーパーの売上ですが、調味料は2020年1月に比べて3月は120%を越える伸びとなっています。

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さらに、具体的にどの調味料が売れているのか、1店舗当たり金額という形で2020年3月実績データが掲載されています。

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金額ベースで一番売れるのって、味噌なんですねぇ。そして食用油、醤油、砂糖、ときて、5位がオリーブオイル。意外…
興味深いです(私だけ?)。

そんな中、今回主役のみりんは10位月間で1店舗平均で10万円程の売上があるんですね。

記事本文には年齢別分析や、「麻婆豆腐の素」みたいな「中華メニュー調味料」の種類別売上なども掲載されていますのでご興味がありましたらぜひご覧ください。

→巣ごもり消費という言葉がメジャーになっている。自社の製品ラインアップでこの恩恵を受けているものがあるだろうか?また、一見直接的には無関係に見えるものでも工夫をすることで伸ばすことができるものはないだろうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。



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