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子がヘルパンギーナにかかって大変だったので、実家から母を呼んで家事を手伝ってもらった。 我が家は食材配送サービスを使っていて、毎日夕食のレシピと材料が届く。 母が「私が作ってあげよう」と言うので、任せた。 レシピには「シーフードミックスを解凍し、キッチンペーパーなどで水分を取る」と書かれていたが、 母はシーフードを放置し、豚肉をキッチンペーパーで巻き、 あろうことかその赤黒いキッチンペーパーの塊をグチャアァ…とキッチンに直置きしていた。 俺が「母さん、水分を取るのは

    • 湿

      夜、部屋を真っ暗にして妻と「その日あったどうでもいい話」をしていると、子がいつの間にか寝てくれて楽なので、いつもそうして寝かしつけている。 俺の方がどうでもいいことをいちいち覚えているので、だいたい俺が喋っている。 最近したどうでもいい話は 「通園路でエッチなおじさんを見かけた」 「街中で石破茂似のおじさんとすれ違った」 だった。 エッチなおじさんとは、近所のスーパーにたまに現れる長髪長身筋肉質で、 ピッタピタなTシャツとホットパンツを着用している謎のおじさんだ。 いつも

      • 俺の脇やら胸やらを触ろうとしてくる妻の手をババッと払って蛇拳の構えをしたら、妻が笑いながら 「それなんかヤダ」と言ってきた。 「俺にもやってみて」と頼んで妻に蛇拳の構えをしてもらったら、たしかになんかイヤで笑った。妻の蛇拳の構えは片目を瞑っていてカワイイ。 「近いからイヤなのでは?」と仮説を立てて、妻に蛇拳の構えのまま離れたところから少しずつ近づいてきてもらったら、俺の感覚だと1mくらいの距離で結構イヤだった。 俺が 「距離が近くても指先が自分に向いてなかったら平気じゃな

        • 年末にようやく産後一ヶ月が経過して、妻が久しぶりに入浴した。 入浴した結果なんかのぼせたらしく体調を崩した。 はやく寝なさいと思っていたら、妻がおでこに冷えピタを貼ってハァハァしながら 「SASUKEのラスト30分観ていい…?」 と言ってきた。 実は妻はこの日何時間もSASUKEを観続けていた。 体調悪いのそのせいでしょと思いながら、観たいなら別に止めはしませんが…と一緒に観た。 妻が「なんかチームがあるらしい」とか「交通費一ヶ月11万円かけて練習してた人が最初の方で

          俺が思い描いているオフ会の理想の形がある。 オフ会といったら、居酒屋に行ったり、BBQやお花見をやったりして、インターネットのオタクたちを一点に凝縮する感じだろう。 だが俺はインターネットのオタクたちを凝縮させたくない。 むしろ拡散させたい。 ひとつの街にインターネットのオタクたちを解き放つ… インターネット・オタク解放計画の要綱 ①指定された日に指定された街に行く(時間は自由) ②参加表明なしを推奨 ③当日はSNS等の不使用を推奨 ④参加者と思しき者への意図的な接触な

          昨年末の有馬記念で生まれて初めて馬券を買った。 こういうのは雰囲気が大事だから、銀座の馬券売ってる塔みたいなところに行った。 結構混雑してたおかげで通行人のおじさん同士の小競り合いみたいなのも見れてわざわざ来たかいがあった。 来てみたものの馬券の買い方がまったくわからないので、周りの人が用紙に書き込んでいるのを盗み見た。 馬券の種類もよくわからないので、とりあえず1等の馬を当てるやつで300円賭けた。 馬の情報を見ても何もわからないので、とりあえず名前の雰囲気とかで300

          オリンピックは「大成功」に終わり、 後にオリンピック運営が内幕を語る 『逆風の中でやり抜く力』(帯には若い金メダリストからの「大変でしたね。ありがとうございました」的なコメント) みたいな本を出して爆売れ。 Twitterが「は?」みたいな雰囲気になる。 というところまで予想しています。 と妻に話したら 「何賭ける?」 と言われたので 「じゃあ命で…」 と答えたら 妻は 「わたしはブロンコビリー※に行きたい」 と言ってきた。 俺の予想が外れると、俺は死んで妻はブロンコビリ

          妻がカーナビの地図を見ながら 「この“東大”って何?」 と聞いてきた。 俺は 「バカとブスこそ東大にいけ!の東京大学です」 と答えた。 妻は名古屋から来て数年なので東京のことは全然わかっていない。 俺も名古屋に2回行ったことがあるけど「栄が栄えとるな」以上のことはよくわからない。 妻がさらに 「これが東大なんだ~!!見たこと無いけど赤門ってのがあるんでしょ?」 と聞いてきた。 俺は 「そうです。あとバカ門とブス門があります」 と適当に答えた。 妻は「そうなんだ~」 と

          テレビで相撲中継を流しながら運転していたら「ヘルつよし」という四股名が聞こえてきた。 マザファカ部屋の狂犬、ヘルつよし… 楽しくなってきた。 … 寝る前に妻に話したら 「マザーファッカーて何?」 と聞かれた。 俺は 「エッ…マザーをファックする人…?」 と答えた。よくわからんけど酷い言葉だな。 妻は短期間カナダに留学していたけど、その間、周りでは誰もそんな言葉使ってなかったらしい。 言わないのか。ショックだ。言っててほしかった。実際は言ってるでしょ?ねえ…言ってよ

          真冬のある日、俺たちは旅行のついでに某山中で滝行コーディネーター?みたいなおっさんに2人で1万円の料金を払って滝行をさせてもらった。 いきなり謎のおっさんが出て来たけど誰なんだ。俺もわからん。 滝行がしたすぎて頭がおかしくなっていた妻が「滝行」で検索して見つけたようだが怪しすぎる。 おっさんと同じバスに乗り合わせた他の滝行参加者いわく 「地元の人達に『また来たよアイツ…』って陰口言われてました」 とのことで逆に「やっぱ怪しいんだ」と安心した。 とりあえず参加者全員(俺た

          早朝に妻を職場まで送っていく途中、歩道で何かの撮影をしているところを見かけた。 俺は運転中なのでよそ見は出来なかったけど、妻が言うには俳優の玉木宏さんがいたらしい。 妻が俳優の顔を見て名前を言えるのはかなり珍しい。 ついに妻の脳のそういう機能がアンロックされたのだろうか。 俺は妻に人名当てクイズを出した。 「俺が赤羽で見かけた芸能人は誰でしょうか!?ヒントは、料理にオリーブオイルをかける人です!!」 妻は言えるのだろうか? 「速水もこみち」と… 妻は答えた。 「茶髪の人

          寝る前に妻となんとなく会話をしていたら、唐突に、交互に魚の名前を言い合うゲームが始まった。 「サンマ!」 「マグロ!」 「サケ!」 「イワシ!」 … 流れの中で妻の様子がおかしくなっていることに気付いた。 俺「ウニ!」 妻「サケ!」 俺「サバ!」 妻「サケ!」 妻が明らかに「サケ!」のカード1枚で対抗してきている。 妻はサケ以外の魚を知らない大人になってしまった。 俺がかまわず「イカ!」「タコ!」と言っていくと、 妻は「長い!」「赤い!」と印象を言って誤魔化す手法に切

          先月末に俺のAmazonプライムを解約した。 夫婦でそれぞれプライム会員になっていて、ちょっとお金の無駄だったからだ。 今まではホラーとかキモめのサスペンスを観まくっている俺のアカウントでプライムビデオを観ていたので、 Amazonがオススメしてくる映画は、キモいサムネで怖がらせてくるタイプのホラー映画でいっぱいになっていた。 さっそく妻のアカウントに切り替えたら、オススメ映画欄が浄化された。 ホラーが苦手な妻は「もう気持ち悪い映画出てこないね!!\(^o^)/」と喜んで

          妻の実家に行った。 お義母さんがなぜかバイオリンを見せてくれた。 生まれて初めてバイオリンを弾かせてもらったら、かなり耳障りな音がして 妻が不快そうに顔を歪めて「ギギギ…」と鳴いていた。 妻とお義母さんが居間に俺を置いて別の部屋にいってしまったので、俺はしばらくバイオリンを持ってジッ…と座っていた。 戻ってきた妻・お義母さんとお茶を飲みながら不妊治療の経過などを報告していたら、 お義母さんが 「精子は元気いっぱいだった?」 と聞いてきて、不意を突かれて負けそうな感じ

          2年目の結婚記念日にフグを食べに行った。 俺は今年35歳になるのにフグを食べたことが無くて不憫だということで妻が気を遣ってくれた。ありがたい話だ。 「デカい皿でフグ刺し食おうぜ」みたいなノリで浅草の老舗っぽいお店に行った。 事前に妻が「タイみたいな味だよ。タイより味無い。タイより美味しいかも」と教えてくれてて、どんなもんだと思いつつ初めてのフグ刺しを食べて「ほぼタイだ」と思った。 思ったけど今言う感想じゃないなと思ったので言わなかった。 感想にはタイミングがある。 その

          消灯後、妻が 「怖い話あるよ…聞く…?」 と言ってきた。 妻は怖い話が苦手なのに、なぜ自分から話そうとしてくるのか。 怖い話苦手な人が怖い話して自分が怖くなっちゃうっていうあるあるに陥るのではないか。 案の定、妻は2ちゃんねるで仕入れた怖い話をした結果怖くなってしまっていた。 「低い声でゆっくり話されると全部怖い話に聞こえる…」 という重症を負っていた。 妻が 「でもあなたも何かお話して…」 というので、 俺が低い声でゆっくりと 「この前…チョコボール食べて…」 と話し