発達障害の薬にはどんな種類があるの?~ADHDの薬~
• 2024年1月現在、 国内で主に使われている ADHDの薬は、4種類です。
• 薬は、困りごとに応じて、何種類か組み合わせて使うこともあります。どの薬が効くか・副作用がどう出るかは個人差が大きいです。
• 健康診断などで肝臓や腎臓に異常があると言われたことのある人は、薬を飲み始める前に必ず、主治医に伝えましょう。
• 薬の詳しい情報は、一般社団法人・くすりの適正使用協議会による「くすりのしおり」でも調べることができます。
※このパンフレットに書いてある説明は「くすりのしおり」とは別のものです。
【ストラテラ】(一般名:アトモキセチン塩酸塩)
• ストラテラカプセル(5mg, 10mg, 25mg, 40mg)、内用液 0.4% / ジェネリック*:あり
• 18歳未満: 6歳から使える 18歳以上:使える
• 「ノルアドレナリン」 という神経伝達物質のはたらきを調節する、縁の下の力持ち。ADHDの困りごとをじんわりと改善してくれる。
• 効果が完全に出るまでは2~6週間かかるという報告もある。少ない量から飲み始めて、徐々に用量を増やすことが勧められている。気長に待とう。
【コンサータ】(一般名:メチルフェニデート塩酸塩)
• コンサータ錠(18mg、27mg、36mg) / ジェネリック*: なし
• 18歳未満: 6歳から使える 18歳以上:使える
• 1日 1回、朝に飲むことが多い。飲んだらすぐ効き、数時間~半日程度、効き続ける。
• 薬が効いている間は仕事や勉強に集中できる。それで疲れるときは、週に1~2日休薬する(薬を飲まない日をつくる)こともある。
• 午後に飲むと、夜眠れなくなることもあるので、朝飲むのがおすすめ。
• カプセルを開けたり、砕いて飲むのは絶対にダメ。
• 使うときには、患者登録が必要。
*ジェネリック・・・説明は下にあります。
【インチュニブ】(一般名:グアンファシン塩酸塩)
• インチュニブ錠(1mg、3mg) / ジェネリック :なし
• 18歳未満:6歳から使える 18歳以上:使える
• 「アドレナリン」という神経伝達物質のはたらきを調節して、じんわりと落ち着かせてくれる。
• 飲み始めて、眠くなったりふらふらするときは、まず主治医に相談しよう。飲むタイミングを変えることなどによって対応できるかもしれない。
• 飲んでいて、ふだんと違うふうに心臓がドキドキするなと感じたら、すぐ主治医に相談しよう。
【ビバンセ】(一般名:リスデキサンフェタミンメシル酸塩)
• ビバンセカプセル(20mg、30mg) / ジェネリック:なし
• 18歳未満:6歳から使える
• 18歳以上:18歳未満から飲み続けている人だけが使える
• 「ドーパミン」と「ノルアドレナリン」のはたらきを調節する。
• 薬が効いている間は勉強や遊びに集中できることが多いが、それで疲れるときは、週に1~2日休薬することもある。
• 飲んでいて、いつになくテンションが上がっているな、と感じたらすぐ主治医に報告しよう。
• 使うときには、患者登録が必要。
製品名と一般名ってなに?ジェネリックってなに?
• 一般名とは、その薬を最初に開発した製薬会社がつけた化学物質としての名前です。科学論文でも、この名前が使われます。
• 製品名(ビバンセなど)は薬を売るために製薬会社がつけた名前です。
• 新しい薬を作るためには、膨大な費用と手間と時間がかかります。新しい薬(先発品) を開発した会社の権利を守るために、新しく使えるようになった(承認された) 薬には特許がつけられます。
• ジェネリック(後発品)は、特許が切れた後にほかの製薬会社によってつくられた同じ成分の薬です。効き目はだいたい同じで、先発品に比べて値段が安く、製品名が違います。
(第三版/最終更新日:2024.4.7)
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