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見た目を整えるということについて考えたり、メンタル強い友人と話をしたりしたお話。

元来、おしゃれだとかファッションだとか、見た目を整えるということにとんと頓着がない。

学生時代から制服のリボンはヘナヘナで肩から片側のジャンパースカートの肩紐が見えているとか、髪の毛は寝ぐせが跳ねさらにくしゃくしゃだとか、まあだいたい意図せず崩れており友人たちに突っ込まれていた。

同級生の女の子たちが、リボンは指定の形を無視してかわいく結びたいとか、スカートを丈を短くしてウエストを詰めたいとか、校則ではだめだけどパーマをかけたいとか校則ギリギリを攻めては先生に注意されるという攻防を繰り広げているのを見て、そのエネルギーはどこから来るのか実に不思議であった。

こんな私でも大学生になったときには一瞬おしゃれ欲求が湧いて、みんながやるように髪の毛を染めたりパーマをかけたりかわいいワンピースを着たりいろいろやったが、20過ぎたあたりからまたその小さく灯ったおしゃれ情熱の炎はしぼみ、髪の毛は染めず自然のまま、化粧品はちふれを活用しそもそも極力すっぴん、洋服はユニクロか時々コムサイズム、といった感じに落ち着いていった。

おしゃれブーム時にいろいろ試したが、ちょっと背伸びした程度の高めの洋服は、ちょっとデザインと細部が凝っているだけで必ずしも長持ちせず着心地もさほど良くなく、コスパでいうとあらゆるブランドの中でユニクロが圧勝、というのが最終的な結論だった。そもそも171 cmと長身の私にはワンサイズの普通のおしゃれブランドで合うサイズの服を見つけるのが困難で、その点でもサイズが豊富なファストファッションはありがたかった。

また、ちょっと背伸びして買った大人っぽいおしゃれ靴も、見た目は素敵だったけど足を痛めて外反母趾になってしまって失うものが多すぎた。髪の毛も、染めたりパーマをかけたりすると、20時間くらいで頭皮から入った薬剤が子宮に到達するため妊婦さんにはお勧めしませんよ、という文言をある良心的な美容室のチラシで読み戦慄し、さすれば妊娠してない人間にもいい影響はなかろうと思ってやめた。染髪にしても衣類にしても化粧にしても、見た目を整えるために健康を傷つけるなら本末転倒だなと、心底思ったのであった。

ひょっとしたら私が化粧によって化ける感じの顔立ちだったり、圧倒的に黒髪より茶髪が似合う雰囲気であれば私のおしゃれブームは続いたのかもしれないが、もともとおしゃれ好きというわけではない私にとって、身体への影響に加え手間や経済的負担があることを考えると、デメリットを上回るメリットはもはやなかった。

今は外国人だらけのフロアで働いていてみんなすっぴんなのもあり(欧米人は仕事中でも客先でも、普段からメイクをしない人が多い)、日々すっぴん、櫛で梳かしただけの地髪、シンプルなパンツまたはスカートとなんかのシャツ、またはシンプルなワンピース、といった感じで生活している。

化粧やおしゃれに気を遣わずとも、健康的な食事をしよく睡眠をとることで素肌を健康に保ち、運動をして筋肉をつけてスタイルを維持し、さらに毎日お風呂できれいに洗っているんだから、この自然な姿で醜いなんてなかろうと開き直っている(実際周りにどう思われているかは不明)。

たまに「すっぴんを人に見せられない」と自虐する女性がいるが、人は、生物は生まれながらに美しい。健康を維持した生まれながらの体が醜いなんてありえないはずなのだ。おしゃれや化粧で表面を整えるより健康に気を使ったほうが良い。そう結論づけたのだ。

とは言ったものの、時々、営業や接客など人前に出る職業の友人たちが、バッチリと髪の毛を巻き上げ、まつげ一本一本まで気を配った完璧なメイクを施し、高そうなスーツを着こなしている姿を見ると、「Oh…うつくしい」と、気後れする。

私もイザというときにはバリッと決められるように、メイクの腕を上げ、高い服に着慣れる努力は必要なのかもしれない。ユニクロばかりきてると高い服が似合わない人間になってしまうかもしれない。特に仕事では損するかもしれない。ナチュラルっていうよりびんぼっちく見えてたりしてたらいやだな。 もう30代だし。 なんか焦る。

ということを、ナチュラルイケメン(メンタル強)の友人にこぼしてみた。


彼は私の話をうんうんときいて、こう言った。


「まずは、自分の顔に責任を持つことだね。」


自分の顔に責任????



「自分の顔や見た目に何といわれようと、どう判断されようと、それは自分の責任だと捉えること。生まれつき不細工で損してるとか、遺伝的にブスとか、太ってるせいでモテないとか、何かのせいにしないこと。」


「自分の顔には自分の生きざまがそのまま表れていると覚悟し、全ての責任を取ること。自分の責任と捉えること。」


「これができないまま化粧やおしゃれがうまくなったり、はたまた整形したりして見た目がよくなっても、本質的には問題は何も解決しない。ドーピングやカンニングと同じ。それを自分の実力だと勘違いしたりしたら、状況はむしろ悪化する。」


「化粧がどうとか、高い服が欲しいとかいう前に、まずはここから。」


「そう生きていれば必ず結果的に、いい見た目になる。」


「責任を持つのが大事なのは、仕事でも同じだね。自分の仕事を、だれかのせいで失敗したとか、もともと苦手だからできなかったとか言ってたら、それが事実だとしても、そいつは絶対に上達しない。まずは、すべて自分の責任だと捉えること。」


…。


なんかとんでもなく深い話になった。


しかも耳が痛すぎて引きちぎれるほど私全然できてねえ。



見た目については「健康なんだからいいだろう。どう見られても別にいーや」と投げやり気味だし、その割に時々「同年代と比べて垢抜けてないかも…」とクヨクヨしている。仕事でも、いつも「あいつのせいで仕事しにくい」とか思ってるし、言ってる…。


全然だめだああ。


見た目がどうこうというより、根本的な生き方から見直す必要がある気がする…。



精進します。




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