『２０代で得た知見』２０代必読！Twitterで話題の匿名作家「F」によるエッセイ

さいきん、ジワ売れしてるこの本を紹介したい。

二十代の人生の質は、出会った言葉で決まる。

その言葉をよりどころに、数万冊の本を読んできた著者のＦさんですが、「どうも、そうではなかったよ」という、気づきをまとめたエッセイです。

なんの救いもない都会の景色、あるいは、特別ではない夜道で雨のように己の全身を貫いた、言葉にもならない気づき。そういったものによって人生は決定されたように思うのです。
「二十代の人生は、忘れがたい断片にいくつ出会い、心を動かされたかで決まる」
私はその断片を「二十代で得た知見」と名付けることにしました。

琴線に触れるだけではおさまらず、ねじり切らんばかりの言葉たちがひしめく一冊。パワーに満ち溢れた言葉の１００本ノックを受けたい２０代、自分の知見と照らし合わせて、孤独を埋めたい３０代。

どちらにもお勧めしたい一冊です。

20代で得た知見

キラーワードで殴られ続ける、全２８６ページ

さっき抜粋したのは冒頭のあいさつ部分なんだけど、全編にわたって全力の知見があふれてるの。一気に読むと、脳が酸欠になるので注意です。

もともとＴｗｉｔｔｅｒで注目された方というだけあって、バズッたツイートをぎゅーっと詰め込んだような内容なので、ぱらぱらっと眺めながら、自分の目に留まったところを読む、という楽しみ方が良いかも。

時代は最悪ですが、最悪な事ばかり起きるのもまた二十代です。たくさん、本も読んでいただきたい。同じ一冊を読んでいるのがきっかけで、恋人になったり、それ以上になったりもする。『20代で得た知見』はおかげさまで刊行十万部を突破しました。既読の方は、感謝。今年成人されたばかりの方は、ぜひ。

— F (@No_001_Bxtxh) January 10, 2021

けっこう濃いめの語り口調なので、Ｔｗｉｔｔｅｒをのぞいて自分の肌に合うかどうか、チェックしてみても良いかもしれません。

恋愛ソングを味わうように楽しむ一冊

まぁ、恋愛の知見だけではないのだけれど、エッセイ全体に流れる、気だるくて甘い雰囲気は、恋愛ソングを聴いているときの雰囲気に似てる。

最後に、いちばん記憶に残った知見を抜粋して終わります。

恋愛の目的とは、お相手に最高のトラウマを与えることだと思う。もう二度と素面では歩けない夜道を与えること、できればディズニーなんか二度と行きたくないと思わせること。即ち上等な嫌がらせ、記憶の破壊、一人の人間として台無しにすること。

あなたも、自分の心にズドンとくる知見を探してみてはいかがでしょうか。孤独のお供にぴったりな一冊です。

20代で得た知見

『２０代で得た知見』の雰囲気が気に入った方は、前作『真夜中乙女戦争』もおすすめ。「夜」と「乙女」って、相性が良いよね。

真夜中乙女戦争

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