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伝わる絵や図をつくる線の引き方

こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。最近アイコンを新しくしました。「グラレコのヒミツ」では、グラフィックレコーディングの実践で気づいた学びを紹介していきたいと思います。

以前、伝わる絵を手早く描くスケッチのコツについて解説したところ、多くの反響をいただきました。ぜひこちらも合わせてご覧ください。

今回は、綺麗に描いたつもりなのになぜか雑に見えてしまう、という方に知ってほしい、線の描き方について、掘り下げてみたいと思います。

手描きの絵や図が雑に見えてしまう、もったいない線の引き方

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次のような相談を受けることがときどきあります。

「綺麗に描いたつもりの絵が雑に見える…」
「図が綺麗に描けない…」
「どうやったら読みやすい字を書けるのか…」

いくつか相談を受ける中で、これらの悩み全てに共通する根底の課題は、「線の引き方」にあるのではないかと考えるようになりました。綺麗に描いたつもりの手描きの絵や図が、なぜか雑に見えてしまう、もったいない線の引き方が存在するのではないかと。

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絵や図や文字を描くとき、私たちは「線」を組み合わせて描いています。描いたものが見やすいかを決めるのは、その内容よりもまず、そもそもの「線の引き方」に大きな要因があると考えています。そこで今回は、伝わる絵(や図や文字)を手早く・綺麗に、描くための「線の引き方」を、3つのポイントにまとめてみました。

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①1本の線で堂々と描く

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ひとつめのポイントは、線の数です。絵を描くときに、何本も線を引いてアタリをつけたり、短い線を継ぎ足して描くという描き方があります。このような線の描き方は、時間をかけて正確な絵や緻密な絵を描くには有効です。しかし、短時間でサクッと分かりやすい絵を描くにあたっては、線が多いと情報量が増え見る人に煩雑な印象を与えてしまうため、実はあまり向いていないのではないかと思います。

勇気を持って、1本の線で描いてみてください。多少ゆがんでも心配せず、堂々とのびのびと線を引きましょう。情報量が必要最低限になり、見やすく伝わりやすい絵になると思います。さらに、線に迷いがないので、自信のある絵に見え、見る人にも伝えたいメッセージが伝わりやすくなります。

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②太い線で描く

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ふたつめのポイントは、線の太さです。絵などを描くとき、絵の内容や描き方を意識することはあっても、使うペンの太さを意識することは少ないように感じます。絵の参考書などでも、線の太さについて解説されたものはあまり見たことがありません。しかし実際には、絵の印象や視認性を左右するもう一つの要因は、線の太さではないかと私は考えています。

私はいつも太い線を使って絵を描きます。扱いきれるギリギリの太さの線を使って。ポストイットや手のひらサイズのメモにも、0.5mmのボールペンは使わず、サインペンやポスカのような太いペンを選びます。

太い線を使うメリットは3つあると考えています。まずは、シンプルに視認性や可読性が高いこと。そして、細い線では目立ってしまうブレやズレが、太い線に吸収されて目立たなくなるという隠れたメリットもあります。実際、細い線で丁寧な絵を描くことはかなりの精度が求められます。それをサボれるのが、太い線の魅力です。さらに、細い線で描いていると、描かれていない余白が気になり、ついついディティールを描き込んでしまうものです。太い線であれば、線自体にボリュームがあり、自然と細部を妥協することになります。たとえば人を描くときには、髪の毛はもちろん、指や首も諦めます。そうすることで、なにかの描写ではなく、標識やサインのようなシンプルな表現に近づけることができます。

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③角を閉じる

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①1本の②太い線で描くだけで、ずいぶんと見やすく分かりやすいものが描けるようになったと思います。3つめのポイントは、角の処理です。

なにかを描くときに、始点と終点をしっかりと閉じる。交点は、はみ出さず開きすぎず、ぴったりと閉じる。これだけです。小さなことですが、これを意識するだけで、とても丁寧に見えます。特に字を書くときに有効で、「自分で書いた字も読めない」という人は、これを気をつけるだけで、断然読みやすくなります。(読みやすい字の書き方については、別の記事を書く予定です。)また、角をぴったり閉じようとすると、自然と速度を落としゆっくり描くことになります。すると無意識に、丁寧な線が描けるようになります。これも隠れたメリットです。

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まとめ

①1本の線で堂々と描く
②太い線で描く
③角を閉じる

ミニワーク

上記の3つのポイントを踏まえて、早速手を動かして練習してみましょう。細いペンと太いペンを用意して、比較してみると良いでしょう。

・◯を10個描く
・自分の名前を書く
・身近にあるものを30秒でスケッチする

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