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雑記 _ Duplication
空間のなか過去脈々とかたちづくられてきた歴史文化は、そのなかに居続ける個人の意思に長い歳月をかけて浸透を続ける。
排他的になり、合理性や創造性をわすれ、個々人はそこで調和する。
そんな嫌気の差す姿勢が板についたのも、その浸透が着々と進んでいるからに違いない。こうして諦観できるうち、次いで起こることは自ずと決まって抵抗か諦めかのいずれかにある。
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「脳裏に何か描こうとする時、人は
2024年5月22日 銀座にて
意思疎通について言うが、誰しも最初は、極めて率直で感情も丸裸なコミュニケーションを取っていたのだった。
嫌なものがあれば泣き叫んで拒絶し、不都合があれば人目をはばらず大声を上げ、反対に愉快な気分になると諄いくらいに肢体をともなって声を上げながらはしゃぎ回る。
それがいつからか、可笑しいことがあっても押し黙り、相手の機嫌を伺って自身の考えを述べるのを脇に据え置き、自らを、首肯せざるを得ない状況へ
心の筋肉とひとの暮らし
朝、日の差さない湿り気の多いベッドで目を覚す。
平日の11時だというのに、二段ベットの階下に横たわる同居人の一人は未だまどろみの中にいるようだ。
誰もいないリビングに降り立つ。
それについて取り立てて驚くこともなく、そういえば昨日はシャワーを浴びずにベッドに入ったことを思い出し、おもむろに浴室へ立ち入る。相も変わらずかびに塗れた壁の先から、西武線のけたたましい轟音と踏切のサイレンが響く。
誰