古城零音

或る日突然産まれ、自由と人権を与えられ、空っぽの肉塊に何かを詰め込んで生存しているのが…

古城零音

或る日突然産まれ、自由と人権を与えられ、空っぽの肉塊に何かを詰め込んで生存しているのが私という人間です。人生の成功体験、教科書の模範的な生き方…。そんなもの興味は無い※note初心者です。

最近の記事

選択を洗濯する。

日々の暮らしの中で汚れを落とす洗濯を 生きてる間に人は何回繰り返すのだろう? 一生のうちに人生を変えるほどの選択を 死ぬまでに人は選びきる事ができるのだろうか? 私達は常に何かに答えを求めて歩んでいる いつの間にか、知らずのうちに 選択して答えを足して、その答えに更に答えを足して、増えて重なって気づいた時にはその重荷に押し潰されそうになる。 脱ぎさって放り込んでボタン1つで機械が洗い流してくれたらどれだけ楽だろう。 私が見つけた究極の選択を洗濯する方法は 【忘れる】

    • 夏と後悔と今を生きてく事と…

      梅雨が上がって本当の真夏がくる 地元の祭りで少しだけ花火が上がった もうすぐあの子の一周忌がくる 去年そこにいた君はもう居なくて 一緒に遊んだ川は去年と変わってなくて LINEの画面はその日で止まったまま。 夏は好きだけど夏の夕暮れは悲しくて 嫌いだ。 いつだって君の話題はまだ尽きない 皆の中に君の面影はずっと残ってる 君の時間は止まったままだ。 時間はとても残酷でさ 今も変わらない君の声も仕草も いつかは薄くなって 忘れていくのだろう。 生きてる間に サヨナラをいくつも

      • そこに在るのに此処に無いもの【詩】

        今が辛いと君は言って 涙を流した 涙の色は無色透明だった 今が苦しいと君は言った 心が泣いた 涙は流れなかった 夕焼け空の下で君は笑った はにかんで 涙の色は見えなかった 石段を一つ多く飛び越えて君はいった またね 涙はもうそこに無かった 取り残されたこの世界 暗い夜空に 涙の色は無色透明だった 涙に色をください 「喜び」の色を 涙に色をください 「怒り」の色を 涙に色をください 「幸せ」の色を 涙に色をください 「絶望」の色を 涙に色をください 「思い出」

        • 開かない空【詩】

          開かない空 陰鬱に沈む想いに呼応する 鈍く重い曇りの空に 雨を含んだ風がなく ただそこに生きる為にだけ 飛ばされた 綿毛の種子は流されて 儚く散って跡は残さず 幾時の世も幾時の時代も昔も今も 変わらない 変われない全て消え去る 泡沫のような夢さへも 綿毛のように飛び去って 残された我が身と重い空だけが 気鬱を含んでただ立ち止まる 古城零音 仕事も期待に答えるように何とかやってる。 休みの前に読書をする。読みたい本がある、だから仕事をする。 積もり積もった悩みの根

        選択を洗濯する。

          夏を汲む【詩】

          空は青く わた雲を連ねる 夏の空 梅雨はまだ 開けの報せを持ってこず 空仰ぐ向日葵に 夕立雲が影射して ひとしきり雨を振らせて 夏の暑さを垣間奪い去る 蝉が鳴く 足速に命を散らして 天を見据える 風鈴を夏の風が一瞥していく 力強い青と白のキャンバス 痛々しいほどの熱気に 私の言葉は飲み込まれ 不平のない空に彩色はしない 朝顔は夜に融けゆく 夢も現も 宵に紛れて 夜空の月が静かに受容する 季節の中で夏が1番好きだ。 春や秋ほどセンチにならない…冬ほど重くない 夏は透

          夏を汲む【詩】

          黒き獣【詩】

          がやがやと白い吐き溜め ごみごみとした雑踏に 黒一点の獣あり 白には混ざれぬ黒の苦しみを 誰も分かってはくださらない 歩けば災い運ぶものといわれ 忌み嫌われて避けずまれる 誇り高き純粋な黒き獣の心 裡なる優しさ誰が知ろうか? 黒を纏いて羞恥さ隠して 酒に溺れて涙を流すは 何色にも混ざれぬ己が性と知りつつも 何かを求めて彷徨い歩く 疎い嫌われそれでも 何かを求めてやまない黒き獣に 冷たい非情な雨が打ちつける 雨はよくよく身に沁みこんで 絶え間なく重い怠惰を垂れ流す

          黒き獣【詩】

          日は常にそこに有り。

          夏の暑い夕方 キッチンには西日が差し込んでいる 昼間の暑さを彷彿とさせる 【憎たらしい】 調味料のしまっている戸棚が開いてる 塩の入ったケースがぽつねんと 真っ白い塩に淡い黄色が混ざって溶け込んで キラキラと神々しい 【腹が立つ】 蓋が開いたまま西日に晒されている ただそれだけのこと それだけのことの ただの夕方 月曜日の 日常 終 古

          日は常にそこに有り。

          アサガオ【小説】

          僕は今とても幸せな毎日を送っている。毎日美味しいご飯を食べて、沢山遊んで、ふかふかの布団で眠るんだ。 僕には産まれつき胸のところに模様がある。 家族はアサガオの花みたいだって言うけど、僕には全く分からない。 優しく頭を撫でてもらうと僕は嬉しくてたまらなくなって僕の尻尾は左右に絶え間なく揺れ続けるのだ。 「ジョンは今日も元気いっぱいね」 アサガオみたいな模様があっても僕の名前は 【ジョン】 そう僕は犬である。 「裕、ジョンの散歩に行く時間よ」 「はーい!ジョン散歩にいくよ」

          アサガオ【小説】

          夕闇挽歌【詩】

          時代は流れる 一閃の瞬き 親しく心通わせる友がいたかと 運命とはいかに残酷かと 熟すより早くに摘み取られた果実の 哀しさを 嘆いてもはや誰にも届きはせぬ 思想は滞る 永劫の刻を とめどなく沸き立つ感情を笊で掬う 虚しさを 濁る思いを吐き出す術もなさずして 黄昏に嗚咽し傷つける我が心よ 無情に消えいる罪人の啜り泣き歌 空渡る無垢鳥に悔いて尋ねる 答えもなしに

          夕闇挽歌【詩】

          そうだ!BOOK・OFFへ行こう【金欠読書家の強い味方、図書館の選択肢は無い。※日記】

          私は近所のブックオフの常連だ。 また来たよこの人。 店員さんからの、絶妙な視線をものともせずに今日も本を探す。 1100円で10冊はありがたい。 選び方次第で5冊以上は購入できる。 最新のだったり、奇麗な本なら本屋で買った方がいいに決まってる。 だが、今は無職!大変金欠である。 そして私は立ち読みが嫌いだ。 今日は6冊購入。 夏目漱石、太宰治×2、中勘助、志賀直哉・・・ もう、私の嗜好がばればれですね。 持ち運ぶには手軽な文庫本に限る。 手元にある全集たちは皆大きくて重くて、

          そうだ!BOOK・OFFへ行こう【金欠読書家の強い味方、図書館の選択肢は無い。※日記】

          指切り【小説】

          いつも一人、皆が帰った後も独りぼっち。寂しい公園に赤いスカートをひらひらさせながら女の子はブランコに乗っていた。コンビニからの帰り道ある公園で花音ちゃんと俺は友達になった。夕方だけのお友達。 「アイス食べる?」 「いちごのアイスなら食べる」 「そう言うと思って、買ってきたよ」 前にアイスをあげようとしたら、花音ちゃんはいちご味のアイスじゃないと食べないときっぱり断られた。10歳以上も歳の離れた女の子に僕は振られたのである。こんな暑い日はアイスに限る、夕方でも夏の暑さは全く変

          指切り【小説】

          汝の隣人を愛せよ。

          言葉は凶器 一瞬の狂気ではなく永続する狂気。 貫通もしない 終わりも無い。 どんな刃物よりも鋭く尖って一番の弱点を迷いなく突き刺す。 そして抜けない・・・ 悪意ではなく善意で刺して抉るの。 「あなたの事を思っていったのに」 無意識から産まれた悪魔。 原産:人間 添加物:善度100% 割と沢山いて困ってる。 忘れられない言葉はずっと忘れられないものだ。 私がこれまで忘れられない言葉を4つ紹介しよう 「あなた、接客業に向いてない」 接客業経験者なら大体わかるはずだ。いまでは

          汝の隣人を愛せよ。

          珈琲はブラックで。苦味はいずれ麻痺してくる

          題名詐欺も甚だしい…開いたのならどうぞ食後と休憩の一杯を。 お風呂上りに何となく手に取ったのは、手書きの読書記録。 読み終わった本について思ったことを素直に書いたノート。 去年の夏頃から今年の春まで書いていた。 そこから先は無い。 読みながら感想に耽る自分は読み終わったころには大体感想が無いのだ。 それでも書いたのは短い時間だったけど本屋で働いていたからだと思う。 パートの生活は苦しかった、でも昔からある地元の本屋はCDや雑貨もなければカフェなんて併設してもいない。 入

          珈琲はブラックで。苦味はいずれ麻痺してくる

          花心中 【小説】

          【私】 私はいつまで此処にこうしているのだろう。 何も変わり映えしない、狭い空間に閉じ込められているような気がする。 美しくありたい。想いは変わらない。 でも、もう何度目か。 今年は何回目の秋だろう。 ひとつ季節が終わる度に急に虚しさが襲ってくる。 ただ美しく。胸を張っていた頃の想いは何度も季節を巡る度にどんどん遠のいていく。 廻りは凛としていたり、色とりどりに着飾って可憐で可愛らしい。 その凛々しさも可憐さも私には無いものだから。 否、あったのかも知れない・・・。 昔

          花心中 【小説】

          私の心に住む蟲【詩】

          ワタシの心に蟲がいる 四六時中腹を空かしてる 食っても 食っても空腹なんだ ワタシの心に蟲がいる 突然狂って怒りだす 当たり散らした挙げ句に毒を吐く ワタシの心に蟲がいる 時にめそめそ泣いている 何にが何だかわかりゃしない ワタシの心の蟲に問う ………………………… オマエは蝶にはなるまいな。 古城零音

          私の心に住む蟲【詩】

          液体と個体の中間の半個体

          マイナス思考 これを言うとやたら印象が悪い 何してなくても何故か嫌われる。 プラス思考 無駄に印象はいい 何してなくても周りに好かれる。 まず人はなんでもかんでも分別化 ゴミも分別 それ、当たり前か。 でも、人はゴミじゃねぇ! 勝手に分けるな。 と私は言いたい。 私はひたすらマイナスな事を書き殴る これでもか!というくらい書いて 書いて書いて書き殴る 何故だと思う? マイナス思考だからてしょ? はい。ハズレ。残念♡ マイナス思考、マイナス思考て言うけど マイ

          液体と個体の中間の半個体