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珈琲はブラックで。苦味はいずれ麻痺してくる

題名詐欺も甚だしい…開いたのならどうぞ食後と休憩の一杯を。



お風呂上りに何となく手に取ったのは、手書きの読書記録。
読み終わった本について思ったことを素直に書いたノート。

去年の夏頃から今年の春まで書いていた。
そこから先は無い。
読みながら感想に耽る自分は読み終わったころには大体感想が無いのだ。

それでも書いたのは短い時間だったけど本屋で働いていたからだと思う。
パートの生活は苦しかった、でも昔からある地元の本屋はCDや雑貨もなければカフェなんて併設してもいない。
入った瞬間から本!本!本!紙の香りに包まれた静かな本屋だった。
私からしたら生きたまま出入り可能な「天国」だった。

太宰治の【晩年】の感想記録が書いあった
「私は、また人間失格をいつか読むんだろうな」
予感は的中した。

5月正社員として違う職種に就いた私は、たった3週間でクビになった。
理由は全く分からないけど、おそらく社長に反抗したからだ。
だって、その次の日に告知されたんだから。
今では笑い話だ・・・
休憩時間と朝早めに出勤してすることの無かった私は
「絶望名人カフカの人生論」をカバーもかけずに何故か読んでいた。
はて?何故だろう?

職を失うことよりも、お金の収入がなくなる事よりも
職務経歴書に傷がつく、私の人生の汚点だ。
たいしたこと無い、世の中にはそんな経験者は何人もいる。
本棚で激しく主張してきたのが太宰治の「人間失格」だった。
読みたくて読みたくてたまらない衝動にかられた私は読みかけの本を置いて読みだした。
【4度目の人間失格】
1度読んだ本は漫画でも2度と読まない自分が数回繰り返して読んだ本は

【太宰治の人間失格】と【ドストエフスキーの地下生活者の手記 】この2冊だけ

始めて読んだのは、中学性の時、2.3回目は社会人になったころ。
3回目まで読んでもいまいち分からないと思った。

4回目読んだとき
私は笑ったの。
人間資格を読んで笑ったの。可笑しいよね・・・

ある程度歳をとるといろんな事が見えるしもちろん経験も増える。
いろんな事と経験を読みながら思い出していくうちに何か?に触れたんだろうなって思うけどはっきり分からないや

この人は、私よりずっとマシで人間らしい人だ。
理解できない、理解できない私はまだ大丈夫だ。

言ってる意味が分からない、でも読んだ後に出た言葉だった。

読書録や好きな本、作家をnoteに書こうと今は思わないけど、いつか書くかもしれないし、ずっと書かないかもしれない。
私の書く文章読んでたら、誰に影響されてるのかどんな本を読んできたのかなんていずれわかるだろうし。

そして、今日は面接行ってきたけど、頑張って取り繕ってきたけど
きっとダメなんだろうなと思ふ。
お酒飲みながらnote書いてる時点で、酒と常備の胃薬が目の前に置いてる時点でなんとなく察するものがある。

「私は、また人間失格をいつか読むんだろな」 

                                                                   古城零音                  

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