春先の鎌倉、潮騒の音と しらす
「わー、青空だー!!」
二日間、ずっと降り続けた雨もあがって
今日は 久しぶりに お日さまが顔を出しています。
「りこちゃーん、おはよう!」
こざるちゃんは、りこちゃんの部屋にやって来ます。
「おはよう、ござるちゃん」
りこちゃんは 起きていて、ラジオを聞いています。
ついこの前まで、朝の6時は まだ薄暗かったのに、
日の出時刻がどんどん早くなっていて、6時は もう ちゃんと朝です。
「今日は いい天気、水色の空だよー。」
「まぁ、嬉しいねぇ。」
ラジオから イカナゴ漁 解禁のニュースが流れています。
「りこちゃん、関西でイカナゴ漁が 解禁になったって。」
「うん。くぎ煮、食べたいね。」
「炊きたての 真っ白い あったかいごはんに くぎ煮があったら、
何杯でも食べられちゃうよー。」
食いしん坊の二人は、すぐに食べる話になります。
「きっと しらす漁も もうすぐ解禁だね。」
「そうだね。」
「前に みんなで江ノ島に行って、食べたよねー。」
「そうだ、みんなで行ったね、美味しかったね。」
りこちゃんと こざる達は、よく鎌倉に遊びに行っていました。
それぞれの季節に出かけて、お寺巡りをしたり、
美味しいお昼ごはんを食べたり、八幡さまに行ったり、
美術館へ行ったり、たくさんの思い出があります。
そして3月になって、少し暖かくなった頃に しらす漁も解禁となるので
「春の海に行こうよー」と、この季節にも みんなで
毎年のように出かけていました。
「江の電に乗って、海がパーッと広がっていて、きれいだよね。」
途中で降りて、砂浜を散歩して、
春の日差しに キラキラと輝く波間を 眺めて、
とても楽しい時間でした。
帰りの江の電から見える夕焼けの海も
また とても美しく、海が大好きな りこちゃんは、
海がよく見える ドアのところに立って、ずっと海を見ていました。
「りこちゃん、また江の電に乗って、海に会いに行こうよ。」
「うん、そうだね、行こう!」
今日も こざるカフェの一日は、ゆっくり始まって、
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
よい毎日でありますように (^_^)
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