僕らは"家族"を知らない

こんにちは、光太郎(@kota_minimam)です。

実親の元で育てられる家庭とは反対に、児童養護施設で生まれ育ってきた僕たち兄弟。

でも必ず18歳になるまでには親の元へ帰るか、自立するか。この二択いずれかを選択することになります。

しかし18歳に自立できるほどの経済力はありませんので、大体の子どもたちは"実家"に帰る選択をすることになります。

僕たち兄弟の場合は、高校生に進学するときにみんな実家に帰る?ことになっていました。

ルールや法律に従い実家帰るしかない僕ら兄弟の人生の流れや、家族に対しての葛藤について、今回は書いていきたいと思います。

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「家族ってなに?」

突然弟は泣きながら僕にそう言いました。

養護施設から実家へ帰ってきてちょうど1年経過して、家庭内のルールや実親との生活については慣れ始めてきた頃でした。

しかし弟は、常にご機嫌斜めな義理の父親との日常や、僕ら兄弟との接し方など、施設と実家のギャップで生まれる心の違和感をひとりで溜め込んでいたんです。

施設では職員が子供を預けられた身として、丁寧に育て寄り添ってくれる環境とは反対に、お義父さんはほぼ毎日機嫌が悪いと言ってもおかしくなくらい気分屋なので、施設とは全く違う気の使い方を毎日弟はしていたのでしょう。実際に僕も感じていましたし。

他にも、僕ら兄弟との関わり方や性格の違いにも対応しなければなりません。今まで年に一回会うか会わないかだった僕たち兄弟ですから、突然一緒に住むことになっても心は対応しきれません。親よりも毎日近い距離で生活することになるので、少しの不満が積もりやすくなっていました。

弟は溜め込む性格だとは分かっていましたが、涙が出てしまうまで一人で考えさせてしまっていたは思いませんでした。本当に申し訳ない。

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本音

僕その状況を打開するべく、すぐにお義父さん・弟・僕の3人で話し合う場を設けることにしました。

まじ怖いですよ。身長190cmくらいでクソでかいし、関西弁で何話しても怒ってるように聞こえるし、元々裏のことにも携わってた人だし。まじで話しかけるだけでエネルギーめっちゃ使います。笑

そして夜中の1時、お義父さんが1人で起きている時間に僕らはリビングに行き、
「話がしたい。」
そう詰め寄り、初めて身内同士での話し合いが始まったんです。

いつも不貞腐れていたお義父さんも話す体制に入ってくれていました。よしよしその調子。

そして最初に口を開いたのは弟で、今まで言えなかった本音を正面からぶつけていきました。偉いぞ弟。

・生活には慣れたが、今までとは全く違う屋根ひとつ下での人間関係のギャップについて。

・なぜお義父さんは、常に機嫌が悪いのか。

・僕ら兄弟について。

・”家族”を知りたいということ。

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他にも、一般家庭にはない僕ら特有の葛藤を全てお義父さんに伝えました。

いきなり伝えられたお義父さんも、自分なりに一つひとつ答えてくれました。優しいなって思った。

こんな面と向かって話す機会なんて本当に無いので、お互いが言いたいこと、伝えるべきことをどんどん言っていきました。

僕と弟は話しながらシンプルに泣いていました🥺

沢山話して話して。最後まで人生の先輩として、お父さんとして受け答えをしてくれました。

でも、僕らが知りたかった”家族”については、結論には至ることはできませんでした。まぁそれは仕方ないことだって、僕らは話す前からわかりきっていた部分もあります。

この家で一人でも理解できていたのなら、こうなってないはずだって。

一番知りたかったの結論は、その場では出ませんでした。

ですが、僕らがまだ感じることが出来ていない”家族”を知るための、これから作り上げるための材料にはなったと僕は思います。

本音で語り合う。それで今回繋がったものは沢山あったと感じています。

話し合って本当に良かった。

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また、今回の話し合いで家族という関係に近づくためにそれぞれの課題的なものも見出すこともできました。

弟には、溜め込まずにちゃんと些細なことでも伝えること。

お義父さんには、機嫌が悪くなった時の対処法を。

こうやって少しずつ関係性に直結する課題をこなしていくことで、確実に関係を構築していく作戦でいこうという考えです。

また、今現在もまだ養護施設で暮らしている妹がいます。
妹もそろそろ実家に帰ってくる時期になってくるので、僕は少しでも施設と家でのギャップを減らしていくことに従事していきたいと思います。

頑張ります。

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今回の記事に共感できる方は、そうでもない人もいるかもしれませんが、難しい環境下で生きているのかなと思います。

こういうマニアックで身内的なお話は友達や知人にも話しづらいし、話せたとしてもなかなか共感してもらいずらい内容だと思います。

でもこうやって僕のように家族の関係について発信して、たまたま同じ境遇に遭遇している人の目にかかり、少しでも勇気や活力を与えられたらいいなと思って発信してみています。

偽善とかではありませんが、手段は沢山あると思います。難しいとは思いますが、一歩を踏み出してみるのが本当に大切です。

こんな小童ではありますが、僕に相談したいことが少しでもあれば、プロフィールからTwitterに飛んで頂いてメッセージをいただけると嬉しいです。なんでもお答えしますので気軽に話しかけてください。

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そろそろ桜も散ってしまうので、桜を見納めて春を最後まで感じたいと思います。🌸

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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