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なにもないページ

本を読んでいるとなにもないページがたくさんある。
もちろんそのページにも文字は書かれていて、文章は続いていて、物語は進んでいたりする。でも、読み進めているとなにもないと感じてしまう。不思議だけれど。
ときには飛ばし読みしたくなってしまうこともある。
でも、そこにある文章を読んで、ページを1枚ずつめくっていく。
めくっていくと、面白いページに行き着く。読み進めているうちにどんどん没入していって、ページをめくる手が止まらないと言えるような感じ。
そんな面白い時間を過ぎるとまた淡々と文章を読んで、ページをめくるだけの時間がやってくる。

本を読みながら生活していると、本を読むときのそんな感想がそのまま自分の生活のようだと思えてきた。
日常は淡々と、ページをめくるようにすぎていく。そこに大きな出来事はない。
けれど何十ページもめくった後、大きな出来事や面白いことが起きたりする。
読んでいるあのときは気づかなかったことが、もう一度読んでみてとても面白かったりする。そんな本を読むような毎日を過ごしていて、私はいま淡々と読み進められるようなページにいると思った。

私の生活はどんなジャンルの本で、何ページあるのだろう。
そう思うともう少し自分の生活と展開をデザインしてみたくなった。

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