見出し画像

クラブ別戦力評価#25 栃木SC

記事編集日:2023年2月9日

みなさん、こんにちは。
2023シーズン開幕に先立ちまして、昨年も行いました戦力評価を行っていきたいと思います。
すでに、2023年に入り、ついにJリーグも開幕しました。
「クラブ別戦力評価」の第25回は、栃木SC編です。
評価軸としては、「GK」から「FW」の各ポジション、そして「その他」として監督などのスタッフや継続性を「SS」「S」「A」「B」「C」「D」「E」の7段階評価をしていきたいと思います。

移籍市場

ここまでの、移籍市場の動きを振り返っていきましょう。
画像は、Jリーグ公式の移籍情報ページのキャプチャになります。

<考察>

 全体を通して、動きが少なめの移籍市場になったということができます。

 グティエレス選手が町田へと主力の選手という観点では1人が移籍しました。
 加えて、期限付き移籍で加入していた谷内田選手と鈴木選手がそれぞれ本所属元へ復帰という形で退団しました。
 
 多くの試合に出ていた選手で退団したというのはこの3人になります。

 福島選手を湘南から、安田選手をFC東京から、山田選手を柏からというように、完全移籍ではありませんがJ1より有望な選手を多数期限付き移籍で獲得しております。
 昨年も、期限付き移籍で加入していた谷内田選手や鈴木選手が多くの出場機会を掴んでいたこともあり今年も期待感が高まります

 他にも、昨季は期限付き移籍で加入していた根本選手と藤田選手は期限付き移籍期間延長、高萩選手は完全移籍へ移行するなど戦力の維持にもしっかりと動いており、退団はあったもののしっかりと「補填」をすることはできているという印象です。

評価

GK

最初にGKです。

 GKは、川田選手を基本軸として35試合に先発。7試合ではアルビレックス新潟より期限付き移籍で加入していた藤田選手が先発という形でした。

 そのほかのGKも含め、今年の栃木のGK陣に関しては加入・退団の動きが全くなく全体を通して継続しております。
 すなわち、戦力値の大きな変動もないということもでき、昨季40失点と順位に似合わず固い守備を見せていたチームであるだけに、今季も期待感が高まります
 
 このようなことを踏まえ、評価は『A』としました。
 戦力値の維持はできているものの、川田選手が権田選手などもいる今季のJ2の中で「圧倒的」かといえばそうではなくこの評価にしました。

DF

次にDFです。

 昨季、3バックでの出場機会が多かったグティエレス選手、鈴木選手が共に退団しており、DFに関しては比較的大きく変化があった印象です。

 3バックのレギュラーが2人抜けているものの、補強に関しては琉球より岡崎選手の獲得、湘南より福島選手の期限付き移籍加入。期限付き移籍していた小野寺選手の復帰。加えて、大卒ルーキーの平松選手の加入となります。
 
 井出選手なども退団していますが、全体を通して頭数は増えております。一方で、加入選手は軒並み昨季所属チームで主力であった選手ではなく、「J経験」や「実力」という面で不安要素は残ります。
 一方で、昨季の鈴木選手に関しても開幕前にはこのような印象でしたので、良い意味で期待を裏切ることを期待したいですが、現時点の評価だとマイナスな印象を受けます。

 ウイングバックに関しては、3バックとは裏腹に多くのメンバーが残っており昨季に引き続きの起用ができる状態です。
 また、面矢選手も復帰しているため、全体を通しての人数も増えており多少ポジティブな印象を受けます

 昨季は、42試合で40失点と非常に固い守備力を見せたチームでありますが、3バックの主力2人が退団していることは非常にネガティブで、今季も同様の守備力を発揮できるかは不透明です。
 しかし、選手数は十分に足りており、ウイングバックも戦力の維持ができていることからも評価は平均値の『B』としました。

MF

次にMFです。

 MFに関して最も大きいのは、谷内田選手の京都復帰と言えるでしょう。
 2021シーズンより加入しており、2021シーズンは14試合の出場に止まりましたが、昨季はシャドーや最前線で39試合に出場した攻撃の要とも言える選手でした。
 攻撃にアイデアを創出できる選手で、手詰まり状態になった時などに打開する術を持っている選手で退団は痛いです。
 
 しかしながら、昨夏に加入した高萩選手は、天性のセンスで多くのチャンスを創出することができる選手で、運動量という面が懸念点ではありますが、シャドーで起用すれば多くのチャンス機会を生んでくれるでしょう。

 ボランチに関しても、佐藤選手、西谷選手、神戸選手が残留していることや、シャドーのポジションの選手も谷内田選手を除けばほとんどの選手が残留していることがあるので戦力値の維持も図ることができています
 横浜Fマリノスからの期限付き移籍期間を延長した植田選手が2年目(2022年)の谷内田選手のように攻撃の要へと覚醒する可能性も十分にあります。

 総合的に見ると、谷内田選手の退団は大きなマイナス要素です。レンタルで加入した山田選手や安田選手がどの程度出場機会を掴めるかによってチームの浮沈が大きく変わってきそうで、懸念点はあります。
 そのため、評価を高くするわけにはいかず、『C』評価としました。

FW

次にFWです。

 2021シーズンは22試合、昨季は5試合に出場しいずれも無得点であった松岡選手がロアッソ熊本へ移籍しましたが、得点数や出場試合数を見ても大きなダメージとはいえなさそうです。

 期限付き移籍で加入していた根本選手に関しては、期限付き移籍期間の延長に成功しましたので、松岡選手を除けば選手の移動はありません。
 戦力値の低下は免れていますが、昨季の栃木は42試合で32得点で、これはJ2リーグ最少の値です。
 つまり、「得点力不足」が課題であったチームであるだけに、新たな補強が少ないというのは大きな不安要素で、評価は最低評価の『E』としました。

その他

最後に「その他」です。

 2021シーズンは福島を率いていた時崎監督が就任して2年目のシーズンとなります。
 大枠の戦力値の維持を図ることもできており、「継続路線」ともいえる状態ですが、昨季の「得点力不足」という課題が解決されているかといえばそうではなく、全体的に「なんとか」というような印象を受けます。

 「継続性」という観点では+ですが、少し突貫工事のような印象を受けることを踏まえ、評価は『D』としました。

フォーメーション

フォーメーションは、昨年に引き続き3-4-2-1を予想しています。

 GKは、昨季とメンバー構成が全く同じです。
 監督なども同じで、大枠は「継続路線」であるため、大まかな起用法に変更はないと考え、昨季最も出場試合数の多かった川田選手を主力に予想しています。

 3バックは、昨季のレギュラーのうち、鈴木選手とグティエレス選手が退団しており大きく変化があったポジションです。
 昨季の主力と呼べるメンバーのうち、唯一残留した大森選手は今季もレギュラーであると思います。
 3バックの中央という特異なポジションをできる選手という観点で考えると、FC琉球より加入した岡崎選手が最右翼で、他にも小野寺選手や福島選手もいますが、これまでも大卒選手がいきなり主力になっているケースが多いチームということも踏まえ、大卒ルーキーの平松選手をスタメンに入れてみました。

 ウイングバックはメンバーの入れ替えがほとんどなく、戦力層が厚くなった程度ですので、メンバーは、昨季の出場試合数を参考に選出しました。

 ボランチに関しては、佐藤選手、西谷選手、神戸選手といった出場機会を掴んでいた選手が軒並み残留しており、新たな主力級の選手の獲得もないことから昨季の出場試合数を目安に選出しました。

 2シャドーに関しては、谷内田選手が退団しており新たな構成を考える必要がありますが、攻撃へのアクセントを加えられるといった観点で高萩選手。そして、攻撃陣の核となれる可能性ということでマリノスより加入している植田選手を入れています。
 若手の安田選手と山田選手も期限付き移籍で加入しており、彼らの奮起がチームの浮沈に大きな影響を与えそうです。

 最前線は、ベテランの矢野選手もいますが、フル稼働は難しい年齢になってきており、期限付き移籍期間を延長した根本選手が一番手であると考えました。
 他にも、矢野選手、宮崎選手あたりがポジション争いのライバルとなってきそうです。

まとめ

これまでの評価をまとめます。

目標

 現実的な目標は、「J2 トップハーフ」になるでしょう。
 財政的に余裕があるわけではないクラブであるだけに、良い選手が今季もステップアップしてしまいました。そのため、徐々に順位を上げつつ、「J1」に向けた土壌を整えていくべきチームでありますので、新監督1年目である今期はまず「トップハーフ」を目指したいです。

最後に

 記事を見つけてくださりありがとうございました。
 よろしければ、フォロー・Likeもお願いします。
 コメントでご意見、感想もお聞かせください。

この記事が参加している募集

スキしてみて

サッカーを語ろう

よろしければサポートお願いします!より、質の高いnoteをかけるよう、日々精進します!