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穏やかな結末 意祁王(おけのみこ)と袁祁王(をけのみこ)15 ことの葉綴り八四〇

納+昴の日曜日 

おはようございます。六月十九日(日)の暦は、六曜は、午前が吉の「先勝せんしょう」で、先んじることで幸を勝ち取る日。十二直は「おさん」で物事を納め入れる日。商品、五穀の取り入れによしで、休日のお買い物にもってこい。二十八宿は「ぼう」で、神仏詣で、お祝いごと、婚姻、開店、新たなことに吉。そして、天が人々を母のように慈しむ「母倉日ぼそうにち」と、ご神事やお参り、ご先祖供養によい「神吉日かみよしにち」です。
真夏日になりそうです。水分補給しながら、皆さん、お元気でありますように!!

さて、意祁王(おけのみこ)と袁祁王(をけのみこ)の物語に入ります。


《これまでの意祁王おけのみこ袁祁王をけのみこ


意祁王おけのみこさまと袁祁王をけのみこさま兄弟は、幼いころに父王を殺され、身分を隠し生き延びられました。
やがて皇子として復権し、弟の袁祁王をけのみこさまが、第二十三代顕宗けんぞう天皇にご即位され、亡き父のご遺骨を探し御陵をつくりお弔いされました。その後八年間、天下を治められ、三十二歳で身罷られて、兄の意祁王おけのみこさまが、皇位を継承され、第二十四代、仁賢にんけん天皇さまにご即位され「石上の廣高宮」にて、天の下を治められました。
ご即位の翌年、恩讐を超えて、父の仇大長谷若建おおはつせわかたけ(雄略)天皇さまのである、春日大郎女かすがのおおいらつめさまを、皇后として迎え入れられたのです。


意祁王おけのみここと仁賢にんけん天皇さまの系譜

そして、仁賢にんけん天皇さまと、皇后春日大郎女かすがのおおいらつめさまとの間には、

一)        高木郎女たかきのいらつめ
二)        財郎女たからのいらつめ
三)        久須毘郎女くすびのいらつめ
四)        手白髪郎女たしらがのいらつめ
五)        小長谷若雀命をはつせのわかさざきのみこと
六)        眞若王まわかのみこ

また、丸邇わに日爪臣ひつまのおみの娘の、糠若子郎女むかのわくごのいらつめを妃として娶り生まれたのが
七)        春日の山田郎女いらつめ
……と、併せて七柱です。

そして、この中の小長谷若雀命をはつせのわかさざきのみことさまが、皇位を継承されて、第二十五代、武烈ぶれつ天皇さまにご即位されていきます。


大団円を迎えた立役者意祁王おけのみこ袁祁王をけのみこ

幼き頃から、大変なご苦労をされて、兄弟で肩を寄せ合い生き延びてこられた意祁王おけのみここと、仁賢にんけん天皇さまは、十一年間、天の下を治められました。
意祁王おけのみこ袁祁王をけのみこさまの物語は、ここで幕を閉じます。

この後、『古事記』では、天皇の系譜の紹介となります。

神代から続いた、神さまの物語も、この意祁王おけのみこ袁祁王をけのみこ兄弟で、終わりとなるのです。

最後のお話が、怨み、辛み、悲しみではなく、恩讐を超えて、それを包み込みながら収まっていった気がしますが、それも、この意祁王おけのみこさまの深慮と、慈しみ、生き様があってこそだな~と感じるのです。

そしてこれから続く、系譜にも意祁王おけのみこさまの皇子、皇女が、ご神縁を結んでいくのです。

意祁王おけのみこ袁祁王をけのみこ兄弟の物語は、今を生きる私たちにも、苦労も悲惨な経験でも、あきらめずに生きることの大切さ、怒りや怨みを乗り越えて、大いなる神の理を選ぶ精神の尊さ、そして、狂った運命の歯車を浄め、ばらばらになったものを、最後に一つに結び大団円を迎えることができるのだと……癒し“結び”統合し、収めらされた神さまだな~と、感じました。

さあ、この後もどう、命がつながっていくの? を見ていきましょう。


―次回へ


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