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竜宮城の海の神が鎮まる「魚見神社」 元伊勢六四 神話は今も生きている ことの葉綴り三九二

二十八日はお不動様のご縁日


こんにちは。時々雨の日曜日。二十八日は「不動明王さまのご縁日」
お護摩の火で、私たちの煩悩を燃やし尽くしてくださいますね。
そして、明日の真夜中3時48分には、夜空では天秤座の満月を迎えます。
日曜日、お昼寝の後(^^)、今日も神話の物語を進めます。
倭姫命(やまとひめのみこと)さまが、天照大御神さまを伊勢の神宮にお祀りするまでの「元伊勢」の物語です。。

※これまでの「ことの葉綴り」1~343回までの、神代~13の神話の物語のまとめはこちらです。
お好きな神様の物語をご覧になってください。


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魚たちが集まってきた「魚見神社」

倭姫命(やまとひめのみこと)さまが、伊勢の国の「飯野高宮(いいのたかみや)」で四年間、天照大御神さまをお祀りされているときのことです。

大若子命(おほわかごのみこと)の地元で櫛を失くされて「櫛田社」を定められ、また御船にお乗りになり、櫛田川の河口を訪れると、魚たちが自ずから、御船へと“参上”してきたのです。
喜ばれた倭姫命さまは、「魚見社」と名付けました。

この「魚見社」といわれているのが、三重県松阪市魚見町の「魚見(うおみ)神社」さんです。
「飯野高宮」の「元伊勢」といわれている、松阪市山添町の「神山(こうやま)神社」の側を流れる櫛田川を伊勢湾に向かい約7㎞ほど下っていったところにご鎮座しています。
ご祭神は、豊玉比古命(豊玉彦命、とよたまひこのみこと)、豊玉比賣命(とよたまひめのみこと)、月読荒御魂(つきよみのあらみたま)さまです。

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龍宮城の海を掌る神と姫がご祭神

豊玉比古命(とよたまひこのみこと)さまは、海を掌る神さまで、別名、大綿津見神(おおわたつみのかみ)ともいわれます。
この海の神さまは、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)さまの、「神生み」でお生まれになった神さまです。

天孫降臨された、邇邇芸命(ににぎのみこと、瓊瓊杵尊)さまと、木花佐久夜毘賣(このはなさくやひめ)との間に生まれた、海幸彦・山幸彦がいましたね。
弟の山幸彦こと、火遠理命(ほをりのみこと)は、兄の海幸彦の釣り針を失くし、亀の背中にのり、竜宮城こと綿津見の宮へとやってきます。
そこで、一目惚れして出会ったのが、豊玉比賣命(とよたまひめのみこと)さま。
この比賣神は、豊玉比古命(豊玉彦命、とよたまひこのみこと)こと、大綿津見神(おおわたつみのかみ)の娘神でした。

失くした釣り針を探すのに、海の魚さんたちが大活躍します。
その神話とも、繋がっているのです。

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海幸山幸の物語の神様

やがて、豊玉比賣命(とよたまひめのみこと、豊玉毘賣命)さまは、地上で、皇子をお生みになりますが、その産屋を、夫である山幸彦に覗かれたことから、恥ずかしみ、海の世界へと戻っていかれます。
その皇子、鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)さまの皇子が、「神武東征」をなさった、神倭伊波禮毘古(かむやまといわれびこ)命さまで、やがて、初代天皇の神武天皇となられました。

倭姫命(やまとひめのみこと)さまにとっては、ご先祖の神様たちになりますね。
海の神、大綿津見神(おおわたつみのかみ)、豊玉比賣命(とよたまひめのみこと、豊玉毘賣命)さまが、今も、見守ってくださっているのでしょうね。

海幸山幸こと、「海幸彦山幸彦のものがたり」はこちらです。よかったら楽しい物語ですので、ご覧になってくださいね。

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夜の世界の神、月読命

もう一柱「月読荒御魂(つきよみのあらみたま)」さまは、天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまと共に、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)さまからお生まれになった、「三貴神」の一柱で、夜の世界を掌る月の神さま。
あっ、今夜から明日明け方、満月は見えるでしょうか?


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―次回へ

#一度は行きたいあの場所

―次回へ


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