命をくれた“生き物”の供養「包丁式」神話は今も生きている ことの葉綴り五九六
食べ物となってくれた“生き物”に感謝する「包丁式」
おはようございます。朝晩涼しく過ごしやすいですね。睡眠欲と食欲も“旺盛”になって秋を実感しております(苦笑)。
皆さんは、いかがでしょうか?
そんな十月の日曜日。十七日の暦は、六曜は、朝と夕が吉「友引」で、勝負けのない日。
十二直は、万物を建て生じる日の「建」、何かをスタートするのにいい日。神様仏様へのお参り、開店、開業、引っ越し、衣服の着始めも吉。
二十八宿「星」は、治療始め、祭祀、お参り、トイレの回収もいいそう。改修までいかずとも、お掃除やカバーなど変えるのもありですね。
食欲の秋、千葉県南房総市の「高家神社」さんでは、私たち人間が生きてい杙ために、“食糧”となり犠牲になった生き物を供養する「包丁式」の特殊神事が執り行われます。
古来ゆかしき装束姿で、包丁とまな板で、鯉、真鯛、真魚鰹などに、一切、手を触れることなく、古式から伝わる所作と包丁さばきで、調理していくのです。
毎年、五月、十月の十七日(旧、神嘗祭)と、十一月二十三日(旧、新嘗祭)に今も、行われているそうです。
一度、目にしてみたいです!!
倭建命様を追慕し訪れた安房で
そして、この「高家神社」さんご創建の由来に、倭建命=日本武尊さまも”関係”していたりするので、ご紹介してみますね(^^)
倭建命=日本武尊さまが身罷られた後です。
父の景行天皇の御代、五十三年の秋のことでした。
愛しい子を追慕する気持ちは消えず、「小碓王(=日本武尊)が平定した国を巡幸したい」と、願われたのです。
そして、大和国を旅立たれ伊勢へ、さらに東国へと巡幸されます。
宮廷の職を司る「膳」
安房の国(現在の千葉県)に行幸されたとき、側に仕えている家臣の磐鹿六雁命が、弓の弦で、海の堅魚を釣り上げたそうです。
また、天皇が海に入られて、足に触れたものがあるので、取り上げてみると、白蛤でした。
磐鹿六雁命は、この堅魚と白蛤を、膾に調理をして天皇に献上したところ、たいそうお喜びになられました。
そして、磐鹿六雁命の料理の腕を高く評価し、その功績を讃えて「膳大伴部」をお与えになります。
若狭の国と、安房の国の長に定められ、またそれ以降、磐鹿六雁命の子孫は、朝廷の食事を司るようになったそうです。
「高家神社」さんご祭神は、食事の神、御食津神の、高倍神とよばれるこの磐鹿六雁命さまです。
そして、天照大神さまと稲荷大神さまもお祭りされています。
毎月十七日は、月次祭と包丁供養祭が行われているそうです。
お守りには、「料理上達御守」もあるようですよ~。
……そして景行天皇は、愛する亡き皇子の平定された東国を、数か月をかけて巡られたのでした……。
あっ……また倭建命さまについて綴ってしまった……(笑)。
手を合わせ「いただきます」「ごちそうさま」の感謝を
私たちが、普段口にしているお魚、お肉と、その「いのち」を人間の食糧となって与えてくれたからこそ、私たちは生かしてもらっていますね。
「いただきます」
「ごちそうさま」
生き物の「いのち」に、手を合わせて感謝したいですね。
今日は、日曜日なので、ショートバージョンで失礼します!
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この「言の葉綴り」は、神話の物語を神さまごとに「マガジン」に分けて、すべて読めるようになっています。
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