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神のみ使いの少女 崇神天皇 神話は今も生きている ことの葉綴り。二七〇

信頼する叔父反乱する叔父

おはようございます。小雨がしとしと降る寒い朝です。
今日から地方に出向くため、執筆と更新ができないかもしれません。奉職神社の新嘗祭と秋季例大祭なのです。
ご神事の準備や祭礼で、「ことの葉綴り。」に向かう時間ないかもですが、そのときは画像だけでもアップしますので、宜しくお願いいたします

さて、今朝も神話の物語の続きです

腰の国(北陸地方)平定に向けて出発していた大毘古命(おおびこのみこと)は、山代(京都)の幣羅坂(へらさか)で、
♪天皇の命を狙っているものが、表に裏に行き来しているのに、
天皇は何も知らないよ~♪

と、不気味な歌をろうろうと歌い上げる、不思議な少女(おとめ)と出会います。

大毘古命(おおびこのみこと)が、意味を訪ねても
知~らない。ただ歌っているだけ~
というと、姿を消してしまったのです。

これは怪しい、一大事である!!

と、大毘古命(おおびこのみこと)は、行き先を変更し
大和の水垣宮へと急ぎ舞い戻りました。

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天つ神のお使い

そして、山代での、不思議な少女(おとめ)の歌を
崇神天皇に報告したのです。

自分の命を何者かが狙っているという歌。
それを歌う少女(おとめ)
つかまえようとするも、森の中へと消えてしまった少女(おとめ)

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信頼する叔父である大毘古命(おおびこのみこと)の話を、じっと聞いていた崇神天皇。

やがてこう考えを述べたのです。

これは思ふに、山代の国にいる、
私の叔父、建波邇安王(たけはにやすのみこ)が
邪き(きたなき)心を起こしたのであろう。
この少女(おとめ)の歌は、
反乱を企んでいるという、その前兆を知らせるための
神のお告げであろう!!

大毘古命(おおびこのみこと)も驚きです。

ええ? 建波邇安王(たけはにやすのみこ)が?!
あの不思議な少女(おとめ)は、神のみ使いであったか……。

この建波邇安王(たけはにやすのみこ)とは、
第八代、孝元天皇の末っ子です。
大毘古命(おおびこのみこと)にとっては、母違いの弟でもあります。

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崇神天皇は、高天原の天つ神さまが、この不気味な歌で、わが身の危険を知らせるために、不思議な少女(おとめ)を遣わしてくださったと、直観で感じられたのでしょう。
叔父の大毘古命(おおびこのみこと)は、不穏な空気を察知し、すぐに引き返して報告してくれた。
どちらもなんとありがたい……と、感じました。

とはいえ、国の平定のためには、立ち込める大きな雲をどうにかしなければならない。これは早く手を打たねばならないことだとも思いました。

大毘古命(おおびこのみこと)よ。よく知らせてくれた。休む間もなく恐縮であるが、すぐに山代へと、軍を率いて向かってくれないだろうか。

天つ神のお使いのメッセージを受けた
崇神天皇は、叔父であり皇后の父の、もっとも信頼する大毘古命(おおびこのみこと)に、反乱を収めるように指令を出したのでした。

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―次回へ

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