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天照大御神様の御心が夢に 神様も“失敗”して成長した ことの葉綴り。二〇〇

ありがとうございます!200回

おはようございます。
「ことの葉綴り。」今回で200回目になりました。
一日一日、一回一回、一歩一歩、
一つ一つ、綴りを続けることで、
この時間に向かうことが、習慣になり、
この習慣を大切に、日々も丁寧にしっかりと
地に足をつけて生きていくことの、ささやかですが、
“実践”になっている気がします。
ありがたいですね。
そして、たんたんと静かに喜びを感じています。

「ことの葉綴り。」
一度でも読んでくださった方へ、感謝申し上げます。
ありがとうございます。
これからも、たんたんと粛々と綴り続けていますので
ふと、古来から伝わる生き方、こころに触れたくなったとき、
日本の神話って、どうだっけ? と思ったりしたとき、
日本の神さまについて知りたくなったときなど、
ふら~と、読みにいらしていただければ嬉しいです。

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高倉下(たかくらじ)の夢

さて、今日も、伊波禮毘古の物語です。

天孫の御子の伊波禮毘古(いわれびこ)は、
兄の五瀬命とともに、国の平定のために
高千穂から、東へと長い年月をかけて旅をしてきましたが……。
戦の負傷により兄の五瀬命を失ってしまいます。
深い悲しみの中でも、歩みを進めて、
紀州半島の熊野村へと辿りつきます。
けれど、深い森の中で、荒ぶる神の化身の霊力により、意識を失って倒れてしまいます。

この窮地を救ったのは、深い森の中に、神聖な剣を持って現れた、高倉下(たかくらじ)でした。

この剣を一振りすると、霊力や邪気が清め祓われて
伊波禮毘古たちは、難を脱したのです。

威力ある神聖な剣を、どうやって手に入れたのか?

という、伊波禮毘古の問いかけに、高倉下は、
「天孫の御子さま。
実は、私は、夢を見たのです」

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天照大御神さまの御こころ

天孫の御子さま

私の夢に、高天原の天照大御神さまと、
高皇産霊神さまの二柱の神さまが現れました。
すると天照大御神さまは、刀剣の神の、建御雷神(たけみかづちのかみ)を、そこにお呼びになって、こう仰ったのです。

「私たちの高天原の天つ神の想いとは違い、
葦原中つ国の地上が、たいそう騒がしく、
豪族たちがそれぞれに暴れて乱れているようじゃ。

我が御子たちが、困り果てて困難に陥っておる。
葦原中つ国は、そなた建御雷神が、最初に平定、帰順させた国であろう。
それゆえ、今回も、そなた、たただちに天降りてゆき、この騒動を収めて平定して参れ」


高倉下の夢の話を、驚きながらも聞いていた伊波禮毘古。

それで、それで、どうなったのじゃ?

はい、御子さま。続きはこうでございます。

建御雷神(たけみかづちのかみ)さまは、
天照大御神さまにこうお答えになったのです。

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天つ神からの夢のお告げ

「天照大御神さま。
この度は、私が、地上に天降らなくても大丈夫でございます。
かつて、私が、国つ神を平定させるときに使った剣。
この剣は、佐土布都神(さじふつのかみ)と申しますが、
この剣がございます。
これを、御子のいらっしゃる、地上の熊野に降ろしましょう。

そうでございますな~。そうそう。
熊野には高倉下という者がおります。
これは地上では、高い倉を掌るという、立派なものです。
この高倉下の、倉の屋根のいただきに穴をあけて、
そこから、この佐土布都神の剣を、地上へと降ろしましょう」

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正 夢


そして、私の夢の中で、建御雷神さまは、私に向かいお告げをなさいました。

「高倉下よ。
よいか、お前は、今、夢を見ているが、朝、目を覚ましたら、
きわめて縁起のよいものを見る。
お主の高い倉の屋根に降りた、佐土布都神の剣を
天孫の御子に、ただちに届けて奉れ! よいな!」


天孫の御子さま。
そして私が、今朝目を覚ましすと、
この夢の通りに、私の家の倉に、この剣がございまして、
急ぎ、持参して、奉った次第でございます。

そう話し終えると、高倉下は、天孫の御子の伊波禮毘古に
再び頭を垂れてかしこまったのです。

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―続く。

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