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祖先の国へ 決断し行動する姫神 応神天皇さま二七 神話は今も生きている ことの葉綴り六五一

巳の日の土曜日

おはようございます。あと二十日で今年も終わりですね。さて十二月十一日(土)の暦、六曜は「赤口しゃっこう」は、お昼前後の正午が吉。十二直は「とる」で、万物を決済し執り行う日。祭祀、お参り、結婚などのお祝いごと、種まき、建築、五穀の取り入れに吉。
二十八宿は「りゅう」で、物事をお断りするのに吉の日。
そして金運・財運によい「巳の日」の吉日です!!歳の瀬ですし財運のお参り、いいですね。

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天之日矛あめのひほことの結婚生活

さっそく神話の物語に入ります。
神代の時代とも、垂仁天皇の御代のころともいわれています。
新羅の国王の王子、天之日矛あめのひほこは、ある日、賤しい男が腰に下げていた、光輝く赤い玉を手に入れます。
屋敷の自室で、寝床の近くに置いていると、その赤い玉は、それは、それは見目麗しい乙女へと姿を替えたのです。
あまりの美しさに心奪われ、見惚れ、恋に墜ちます。

そして、王子の天之日矛あめのひほこは、この乙女と結婚をして、正妻としたのです。

この妻は、王子のために、常に、さまざまな珍味の料理を作り夫に食べさせて、よく尽くしていました。

最初は、喜んでいた王子ですが、月日を経るに従い、妻のしてくれることが“あたりまえ”のようになり、甲斐甲斐しく仕えてくれる妻に甘え切って、心も傲慢になり、小さなことでも、妻をののしるようになってしまったのです。

まあ、残念なこと。恋が日常になり、優しい相手に甘えが出て傲慢になってしまったのですね。今でいうと、DV、パワハラって、感じですね。

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妻の強い決心と行動

しばらくは耐えていた妻ですが、やがて……

天之日矛あめのひほこさま、私は、王子であるあなたの妻になるような女ではございません。
私は、私の祖先の国に帰らせていただきます。

なんだと!! そんな勝手は許さぬわ!

聞く耳をもたぬ王子のすきをついて、妻は、秘かに小さな舟を用意して屋敷を逃げ出しました。

そして、赤い玉から美しい女性へと姿をかえた妻は、言葉通り、で、祖先のいる国へと逃げて戻ってきたのです。
その戻ってきた先は、大和でした。海を渡り逃げてきて、難波に留まったのでした。

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決断を下し行動を起こす姫神

『古事記』には、こうあります。

こは難波の比賣碁會の社に坐す 阿加流比賣神あかるひめのかみと謂ふ

大阪市西淀川区の「姫嶋神社」さまに、阿加流比賣神あかるひめのかみさまとしてお祀りされています!
夫と別れを決意し、海を渡り、先祖の地で、人生を再起されて、難波の地で、女性たちに、機織りや、裁縫、焼き物、楽器などを教えたそうです。
そして「決断と行動の神様」として、いつの世も、多くの女性たちに崇敬されています。
優しさもあり、自分の意志で、人生を決断し行動し、切り開くなんて、ステキですよね!
こちらの神社さんでは、毎月1日に「やりなおし祈祷」が執り行われていて、「新たなスタートをきる」「何かを新たに始める」「何かをやりなおしたい」人が、ご祈祷を受けることができるようです(ご祈祷料は必要)。

神話って今も生きています。
そして、今の時代の生きる私たちも、人生の道を切り開いて歩んでいく……この決断力と行動力を持っていたいですね。
人生、やりなおせる! って、勇気がでますよね。

では、一方、妻に逃げられた王子天之日矛あめのひほこは、どうしたでしょう? 

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―次回へ
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