見出し画像

皇后としての想い 仁徳天皇二九 神話は今も生きている ことの葉綴り七〇七

一粒万倍日+大安

おはようございます。寒い日が続きますが、立春を迎えて、清々しい凛とした空気も気持ちよいですね。皆さん、お元気ですか?
北京オリンピックもスタートしましたね。
大安吉日+一粒万倍日の週末、今日もお参り日和です(^^)

早速、神話の物語に入ります。

画像1

賢明な皇后石之日売命いわのひめのみこと

仁徳にんとく天皇さまの御代の物語。
皇后の石之日売命いわのひめのみことさまは、ある祝宴に招いた、将軍山部大楯連やまべのおほたてのむらじの妻の腕に、
謀叛者として殺された皇女の女鳥命めどりのみことさまの玉飾りの腕輪を見つけられて、激怒され、宮中から追い返されたのです。

皇后さまは、将軍山部大楯連やまべのおほたてのむらじが、皇女女鳥命めどりのみことさまと、速総別王はやぶさわけのみこさまの命を奪ったさいに、皇族でしか持つことができぬはずの特別な玉の腕輪を、剥ぎ取り盗み、それを自分の妻に与えていたことを、察知されたのです。

気性が激しく、嫉妬深いことで知られる皇后さまですが、とても懸命な女性でもありました。

皇后石之日売命いわのひめのみことさまは、すぐさま、夫の将軍山部大楯連やまべのおほたてのむらじを、召し出しました。
そして、厳しい声でこう問い詰められたのです。

女鳥めどりと、速総別王はやぶさわけみこたちは、天皇に不敬な行為を起こしたから遠ざけられたのだ。
それは、謀叛を起こした故、当然のことであり、命を奪われてもしょうがなかったのであろう。

見覚えがあろう!? 

と、女鳥命めどりのみことさまの玉飾りを手にし、将軍の目の前に差し出されます。


謀叛を起こしたみこ等が、遠ざけられたのはしかたあるまい……しかしながら、お前は、己が主君でもある女鳥めどりみこの御手に身に着けていたこの尊き腕輪を、まだ、みこののその亡骸の肌も温かいうちに、剥ぎ取り持ち去り、それを己が妻に与えるとは……到底許されぬことである!!!
死罪を申し付ける!!!

そして、すぐさま将軍山部大楯連やまべのおほたてのむらじを死刑に処したのです。

画像2

皇后石之日売命いわのひめのみことさまの想い

皇后石之日売命いわのひめのみことさまは、夫の恋に関しては、嫉妬深く怖い一面もありますが、謀叛者として処罰された女鳥命めどりのみことさまも、速総別王はやぶさわけのみこさまも、天皇さまの母の違う兄弟姉妹なのです。

覚えていますか? 皇后の祖父は、何代にもわたり天皇にお仕えした重臣の建内宿禰たけしのうちのすくねです。
天皇家にお仕えする心をしっかり受け継いでいたでしょう。
だからこそ、天皇の兄妹が“謀叛”を起こしたとしても、この将軍のむごたらしい行動は、皇后として、決して許せぬと感じられたのでしょう。命を落とした、女鳥命めどりのみことさまも、速総別王はやぶさわけのみこさまのためにも……。
『古事記』には、石之日売命いわのひめのみことさまは大后とありますが、皇后として仁徳天皇さまを支えていらしたことも伝わってくる気がします。皆さん、いかがですか?
では、また次回へ。

画像3


#みんなでつくるアルバム
#古典がすき

この記事が参加している募集

#古典がすき

4,040件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?