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命のピンチに救いが 履中天皇五 神話は今も生きている ことの葉綴り七一六

バレンタイン💛スイートな心で

おはようございます。バレンタインですね~。自分用にも、美味しいチョコとコーヒーで、一息つきたいですね。
そんな二月十四日(月)の暦は、六曜は「友引」で、朝と夕が吉。何事も勝ち負けがないとされる日。十二直の「なる」は、物事が成就する日。新しいことを始めるのにいい日。種まき、移転、旅行、開店開業、婚礼に吉。二十八宿は、神仏の祭祀、お参り、移転、旅行に、吉の「しん」。
大切な人と、優しい時間を過ごしたいですね。
寒さ厳しいですが、皆さん、スイートな週明けをお過ごし下さいね(^^)
さて、神話の物語に入ります。

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妻の屋敷も燃えている

第十七代、履中りちゅう天皇さまの物語。
ご即位後すぐの新嘗祭の祝宴の夜実弟の墨江《すみのえ》の中津王なかつみこが、皇位を奪うために謀叛を起こします。
家臣の阿知直あちのあたえが、眠っている履中りちゅう天皇さまを連れて、御馬で宮殿を逃げ出したことで、一命をとりとめました。

目が覚めて、何が起きたかを知り驚かれます。

難波から河内、そして大和へと向かう中波邇賦坂はにふざか埴生坂(羽曳野市)の小高い丘の上から、難波の方角を振り返ると……遥か、夜空の向こうで、難波の宮やその周辺の街並みが炎に包まれているのを目にします。

波邇賦坂はにふざか
我が立ち見れば
かぎろひの
燃ゆる家郡
妻が家のあたり

河内の埴生坂の上に
私が立って難波を見てみると
陽炎のように夜空に
燃えてゆく家々が見えている
あのあたりには、
私の愛しい妻黑比賣命くろひめのみこと
家があったはずなのに……

天皇さまはこう御歌を詠まれました。
祝いの宴の悦びから眠ってしまった間に、急転直下、運命が、人生が崩れてしまい……目が覚めると、すでに我が身は、慣れ親しんだ宮殿にはなく……。
その宮殿は、炎に包まれている。
そして、妻の実家の屋敷もあのあたりにあった……
黑比賣命くろひめのみことは無事であろうか?……。

弟の謀叛により、難波の宮を脱出した天皇さまは、幾つか御歌を詠まれますが、ご心情がとても現れている気がするのです。

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乙女に助けられて

そこからさらに馬を進め、河内と大和の境の二上山にじょうさん・ふたかみやま(大阪府と奈良県の境の山)の大坂口にまで辿りついたときです。

一人の乙女と偶然、出会います
この乙女は、天皇さまの一行に、こう伝えます。

この先には、兵器を持った大勢の兵士たちが、人を通さないように山道を塞ぎ待ち伏せしております。
それゆえ、真っすぐにいかず、遠回りになりますが、この二上山の南の當岐蔴道たぎまみちをより当麻道とうまへと抜けるのがよろしいかと思います。

大坂に
ふや嬢子をとめ
道問へば
ただにはらず
當岐蔴たぎま道を

大坂の山口(登り口)で
偶然、出会った乙女よ。
大和への道を聞くと
真っすぐいってはいけません
遠回りの當岐蔴たぎま道を
教えてくれた。

天皇さまは、この乙女のもたらしてくれた情報を、どれほどありがたいと思われたでしょう。
そのご心情も伝わってきますね。
そして、この謀反は、用意周到に準備されたこともわかりますね。
きっと、ご即位されるまでも、皇位継承を巡って、勢力争いがあったのでしょうね。

命のピンチを、家臣により、乙女により救われた天皇さま
無事に大和に辿りつけるでしょうか?
では、また次回

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#みんなでつくるアルバム
#古典がすき

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