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乙女が逆告白 物語も嬉しい結末 雄略天皇二三 神話は今も生きている ことの葉綴り八一七

大安+一粒万倍日+開 新たなスタート大吉日

おはようございます。皆さん、今日はお忙しいですか? お時間あれば、ぜひお近くの神社やお寺へお参りを!! 大吉日です(^^)
六曜は、万事よしの「大安吉日」、そして、一粒の種をまけば万倍に稲穂が実るという吉祥日の「一粒万倍日」。これは吉日が重なると吉運が倍増します。婚礼、引っ越し、何か新しいことをスタートするのにもってこいの日。宝くじ購入もいいですね。
十二直も「」で、開き通じる日。こちらも運を開くために、お参り、祭祀が最適日。建築、開店開業、引越し、婚礼に吉!!
二十八宿の「」も、神仏詣で。種まき、建築に吉。
さらに、ご神事関する吉の「神吉日」と、天が母のように慈しんでくれる「母倉日」も……ね? すごい吉祥日ですよね?ぜひ幸せの種をまきませんか。みんなで喜びを引き寄せましょう。

今日も神話の物語に入ります。
第二十一代、雄略ゆうりゃく天皇さまの物語。
ご即位されるまでの波乱の物語はこちらです。


豐樂とよあかりの一夜

ある年の秋、宮中でもっとも大切なご神事「新嘗祭」の豐樂とよあかりの酒宴でもことでした。
雄略ゆうりゃく天皇さまに差し出された大盞に葉が落ちてしまったことから、その盃を差し出した伊勢の采女の少女が、あわや切り殺されそうになりますが、機転を利かせ、知恵を働かせて、天皇さまを称える歌を詠んだことから、罪を許され、逆に多くの報奨を与えられたのです。

酒宴では、この采女うねめの少女に続き、大后おおきさき若日下王わかくさべのみこさまも、さらには気分よくなられた天皇さまも、「天語歌あまがたりうた」を詠まれていきました。


求愛に逃げた乙女袁杼比賣をどひめ

宴の夜は更けていきます。
ほろ酔いのよい気分になられた頃、天皇さまは、大盃を捧げにきた少女に目をとめられます。

以前、春日(現在の奈良県の東部)へと求愛しにでかけながら、恥ずかしくて逃げ出した袁杼比賣をどひめでした。

おお~この乙女は……袁杼比賣をどひめの様子をご覧になった天皇さまは、次のような御歌を詠まれます。

水灌みなそそおみ嬢子をとめ
秀罇ほだり取らすも
秀罇ほだり取り
堅く取らせ
下堅く
彌堅やがたく取らせ
秀罇ほだり取らす子

宮仕えする大宮人の乙女
立派な酒瓶をか細い手に持っておいでだ
これは酒瓶を落とさぬように、しんからしっかりとお持ちなさい
いよいよ、しっかりとお持ちなさい
酒瓶を手に持つ麗しい乙女よ

緊張の余りか細い手でぶるぶるとしながら大盃を持っていたのでしょうね。


今度は私が告ります!by袁杼比賣をどひめ

袁杼比賣をどひめさんも、天皇さまにお返しの歌を詠みました。

やすみしし
我が大君の
朝とには
り立たし
ゆふとには
り立たす
脇机わきづきが下の
板にもが
あせを

天下を統べる我が大君が
朝には肘をつき寄りかかり
夕にも寄りかかられる
あのひじかけ台(脇息)の下の板にでも
なりたいものです
私の愛しい方……

まあ、なんてことでしょう(笑)
一度は、恥ずかしくて逃げ出した乙女が
我が大君の近くで寄りかかられる台になりたいと
今度は乙女自ら歌で告白したのですね。

いやはや、なんという忙しい新嘗祭の酒宴、一晩の出来事でしょう(笑)

嬉しい結末で終わってよかったですね。

そして、雄略天皇さまは、百二十四歳、己巳の年の八月九日に身罷みまかられたのです。御陵は、河内の多治比の高鸇たかわしにあり。

こちらは、大阪府羽曳野市の「雄略天皇 丹比高鷲原陵(たじひのたかわしのはらのみささぎ)」です。
近鉄戦「高鷲駅」から約10分ほどの場所にあります。

そして、少年時代から波乱の多かった雄略天皇さまの物語は終わりを迎えます。
最後の物語が、新嘗祭の後の、豐樂とよあかり
で、そしていろいろありつつも、みんなが笑顔にハッピーになる宴で、物語が終わってほんとよかったです。

―次回へ

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