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喜びも苦労も共に味わう存在の大切さ! 信頼する大若子命 元伊勢八九 神話は今も生きている ことの葉綴り四一八

沢道の小野、川原神社さん

こんばんわ。今日も夏日のお天気でしたね。
いつも「ことの葉綴り」をご覧いただき、本当にありがとうございます。
お一人お一人に佳きことがありますように!!
今日も、お仕事の合間に神話の物語を綴ります。
宜しくお願いいたします。

※これまでの神代~14の神話の物語(1~367回まで)のまとめはこちらです。お好きな神様の物語をご覧になってください。新たに「元伊勢 倭姫命さま 前編」の物語もマガジンに「まとめ」ました。

天照大御神さまがお静まりになる宮処を探し求めて、大河(宮川)の流れに沿い、伊勢の国をご巡幸なさる倭姫命(やまとひめのみこと)さま。

そこで、天照大御神さまにお供えするご神饌を育てる「御園」を献上され、さらに、とても見晴らしの良い「野原を「目弖(めで)野=愛野」に出会われました。
その美しい野原からは、つぶらな小山が見えています。
その小山には「都不良(つぶら、津村町)」とお名前をおつけになられました。

さらに、風情あるのどかな沢の小道に出会われて、「沢道の小野」とお名づけになられます。
この「沢道の小道」だったといわれているところも、現存しています。
伊勢市佐八町にご鎮座する「川原(かわら)神社」さんです。
こちらも、伊勢の神宮の皇大神宮(内宮)の摂社です。
ご祭神は、月読尊御魂(つきよみのみことのみたま)。天照大御神さまの弟神さまですね。

佐八町の「佐八(そうち)」の地名は、もともとは、沢の地で、倭姫命さまの時代には、沢の地で、宮川の川原だったといわれています。
倭姫命さまが「沢道の小野」とお名前をつけられた風景が目に浮かびそうですね。

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大若子命との再会

この川原に、登場したのが、倭姫命さまにお仕えする重臣の大若子命(おほわくごのみこと)でした。

御船で、倭姫命さまご一行をお迎えに参上したのです。

覚えているでしょうか? 倭姫命さまが、頭に天照大御神さまを大切に抱かれて小舟に遷られて、ご神宝など大切なものは御船に置いてこられたときのことを……。

そのとき、重臣たちの乗った御船が、川で立ち止まってしまい、
「宇久留!!(うくる)~~(遅れる~~)」と叫んだことがありました(苦笑)

「伊蘇の宮」に天照大御神さまをご鎮座なさった倭姫命さまは、
そこから南の山並みを見て、さらに吉き宮処があるように思われて、この大若子を派遣なさっておりました。


もしかしたら、それから倭姫命さまは、身近なものたちと小舟でご巡幸なさっていたのかもしれません。
それは、歩くのも小舟で進むのも、大変だったことでしょう。

宮処にする土地と出会えずに、侘しさを感じられたとき、
疲れ果てられていたのではないでしょうか。

そこから、少し“復活?”して、お元気を取り戻されて、美しい御園や、円らな小山、沢道の小野に出会われた。
この辺りの景色に、長旅の疲れから、少しご安堵されていたのかもしれませんね。

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信頼篤い重臣、大若子命

そのときです、力強い信頼する、大若子命(おほわくごのみこと)が、やってきてくれたのです。

この大若子命(おほわくごのみこと)との再会は、もう嬉しいでしょうし、安堵されたでしょうね。

だって、神話の物語の続きもこうあります。


時に倭姫命大きに悦び給ひて、大若子命に問ひ給はく、
「吉き宮処在り哉。」と。


ね? ね? 倭姫命さま、大喜びなさっているのが、すごく伝わってきませんか?

そのとき、大若子命(おほわくごのみこと)が、川から御船を率いて、倭姫命さまをお迎えにお伺いし、お会い申し上げた。
のですから!!

倭姫命さまは、本当にうれしかったのでしょうね。
吉き宮処を探すために、南の山の裾野の方へと派遣していた大若子命に、期待を込めて次のように問いかけています。
大若子命よ、どうであった? 天照大御神さまをお祀りするにふさわしい吉き候補となる地は見つかったか?」と……。

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喜びも困難も共にできる仲間の大切さ

思えば、倭姫命さまは、ときおり、心模様を現わしてくださっています。そのときに大若子命(おほわくごのみこと)が、近くにいたり、派遣されたりしていることが多いように思います。

伊勢の国に入られてすぐ、荒ぶる神に出会われたとき、父である垂仁(すいにん)天皇に、大若子を遣わせています。

そして、荒ぶる神を和みお鎮めになられて、「宇礼志(嬉しい
!!」とお喜びになられて、その地を「宇礼志」と名付けられています。

倭姫命さまの大若子命に寄せる信頼と同じように、私たちも、大きなチャレンジをするとき、その過程、うまくいかないときでも、信頼しあえる仲間(この場合は重臣ですが)の存在って、心強いし支えになりますよね。
一人では、無理なことでも、信頼できる人がいるだけで、不可能が可能になったりします。この「note」の出会いもその一つかもしれません。有難い
艱難辛苦を乗り越える支えにもなり、チャレンジが成就したときの喜びも共に味わえる。
そんな、つながりを持てる存在を私たちも大切にしたいですね。

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―次回へ
#一度は行きたいあの場所

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