葛城坐一言主神社 雄略天皇十八 神話は今も生きている ことの葉綴り八一二
生命力が満ちる「小満」二十四節気
おはようございます。五月二十一日(土)。
季節の変わり目、二十四節気の「小満」。草木も、生き物も万物が生長し、生命力が大地に満ちて始めていく季節。陽光も嬉しい季節です。
六曜は「赤口」で、お昼前後。正午が吉。十二直は「執」で、万物を裁決して執り行う日。祭祀、お参り、婚姻などのお祝い事、種まき、建築、五穀の取り入れに吉。二十八宿は「胃」も、婚礼、開店、開業、設備の工事、就職や求職、引っ越しに吉!
二十四節気は、運気も大きく変わる転機。お参りに最適です。きっと全国の神社では結婚式も多そうですね。私は、とてもとても久しぶりに滝行に参加してきまーす。すごく楽しみ~。
皆さんも、季節の節目で、気の強い二十四節気。しかも生命力あふれる「小満」。ぜひお参りいかがでしょう。
さて、神話の物語の続きに入ります。
第二十一代、雄略天皇さまの物語。
ご即位での波乱の物語はこちらをご覧ください。
葛城山の一言主大神さま
雄略天皇が、大和と河内の国境の葛城山で、出会われた不思議な集団。
天皇さまが率いる百官の官人たちと、人数も装束も、背格好も同じ、まるで映し鏡のような集団。
一体何者なのか?! 私以外に大君はいないはず!!
怒りに火がついた天皇さまの一行と、尾根の向こうの集団とは、互いに弓矢をつがえ、一発触発の緊張感が走りました。
もう、あとには引けません!!
そこで、雄略天皇さまは、名前を告げてから戦をとご提案します。
すると尾根の向こうから戻ってきた言葉は……。
“吾は悪事も一言、善事も一言、言ひ離つ神、
葛城の一言主大神ぞ“
そうです。
尾根の向こうの一団を率いるのは、葛城山の一言主大神さまだったのです。
雄略天皇さまを見守る一言主大神
あまりのことに雄略天皇さまは、畏れ畏まれます。
葛城の一言主大神さま。
これは畏れ多いことでございます。
わが大神よ
この現世にお姿をお現わしになるとは存じ上げずおりました。
なんと畏れ多いことでしょう。
どうぞ無礼をお許しくださいませ。
そして、ご自身の大御刀や、弓矢をはじめ、ご自身がお与えになった百官の官人たちの衣服も脱がせて、一言主大神さまに献上し、うやうやしく奉ったのです。
雄略天皇さまの様子をご覧になっていた一言主大神さまは、パンっと手を打たれてたいそうお喜びになり、謝意を表されてから、献上品を受け取られました。
この一言主大神さまは、天皇さまが葛城山の登山を終えて、宮中へとお帰りになるときにも、お姿をお現しになられて、山の峰から長谷(泊瀬)の山の昇り口まで、雄略天皇さまご一行のお見送りをしてくれたのです。
こうして、一言主大神さまは、雄略天皇さまの御世に、初めて人のお姿として、この現世に、お顕れになったのです。
一言主大神さまは、
葛城一言主《かつらぎひとことぬし》神社のご祭神として、奈良県御所市にご鎮座されています!!
葛城坐一言主神社
一言の願いであれば何ごとでも
お聴きくださる神さまとして、「一言さんと、地元の皆さんに親しまれ、全国からお参りにいらっしゃるようです。
境内には、樹齢千二百年の銀杏のご神木があり、この木に御祈願すると子供が授かり、乳の出がよくなるとの言い伝えから「乳銀杏」と呼ばれるそうです。
また、子どもが患うことがないようにという願いの込められた「無患子」のご神木も。
雄略天皇さまの像もあります。
神話は今も生きている、ですね。
やはり一度はお参りに行ってみたいです!!
そして、雄略天皇さまの物語は続きます。
―次回へ
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