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清い冷水「寒川」川の守り神 元伊勢八〇 神話は今も生きている ことの葉綴り四〇九

一粒万倍日+神吉日

おはようございます。
今日は一粒万倍日と神吉日の吉が重なっています。
お参り日和ですね! 私はお参りに行く時間がないので、おうちで朝拝をしっかりと。そしてお仕事前の「ことの葉綴り」のひとときです(苦笑)。

倭姫命(やまとひめのみこと)さまが、天照大御神さまを伊勢の神宮にお祀りするまでの「元伊勢」の物語
伊勢の国「伊蘇(いそ)の宮」に天照大御神をご鎮座なさってからも、さらなる宮処を探し求めてご巡幸を続けられています。
その先々で出会われた神は、今も、伊勢の神宮の「摂社」としてお祀りされている!! 神話が生きているのを感じるところですね。

※これまでの神代~14の神話の物語(1~367回まで)のまとめはこちらです。お好きな神様の物語をご覧になってください。新たに「元伊勢 倭姫命さま 前編」の物語もマガジンに「まとめ」ました。
https://note.com/kotonohatsuzuri/n/n6a8e32cc6764

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外城田川(ときたがわ)の終点地

伊勢の外城田川(ときたがわ)をご巡幸で進まれる倭姫命さま。
これは、ちょうどJR参宮線の路線にそっていたりもしますよ。
これまで出会われた「狭田国生神社(さたくになりじんじゃ)」さんは、「田丸駅」の近くにご鎮座しています。

「坂手国生神社(さかてくになりじんじゃ)」は、「田丸駅」と「外城田駅」の中間あたり。次は、どんな出会いがあるしょうか? 


其の処従り幸行(みゆ)きするに、河尽きき。
其の河の水寒く有りき。則(すなは)ち寒河と号(なづ)けき。
其の処に御船(みふね)留め給ひて、則ち其の処に御船の神社(かむやしろ)を定め給ひき。

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清らかで冷たい水「寒川」

と……「坂手の社」(「坂手国生神社」さん)からさらに、外城田川(ときたがわ)を進んでいくと……。
なんと、川の水が少なくなってゆき、しまいには船で進んでいける川が途絶えてしまったのです!!!
倭姫命さまは、一つの川が終わる終点地に辿りつかれたのですね。
そこで、倭姫命さまは、御船をそこにお泊めになられました。
この、外城田川(ときたがわ)の河の水は、たいそう冷たかったのです。
そのことから、倭姫命さまは、その土地を「寒川」と、名付けられました。
そしてすぐに、その地に、御船の神のお社をお定めになりました。

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川の自然こそ、神話の物語の証

二千年以上前、外城田川(ときたがわ)は、清く冷たい水が流れていたのですね。今も、外城田川(ときたがわ)は、玉城町から発して伊勢の宮川と並行して流れて伊勢湾へ注ぎます。
途中の磯町で、急に川幅が広くなり、そこには、葦が茂り中州もあり、冬には野鳥も集まるそうです。かも、川鵜、かもめ、鷺が集まるようですよ。

と、思い出しませんか?
倭姫命さまが、伊勢「伊蘇の宮」(磯)で、天照大御神さまをお祀りになったこと。そして、上陸されたところの鳥居

このあたりは、まさに川幅が広くなっていたのでしょう。
倭姫命さまご一行も、葦の茂りや、鷺、川鵜など野鳥をご覧になっていたのでしょうね。


と、倭姫命さまが、天照大御神さまを大切に頭におのせになって小舟に遷られたとき、御船が、川から動けなくなったこと。

きっと川を遡られていき、川幅が狭くなったところだったのではないでしょうか?
外城田川(ときたがわ)の今の川の流れ、営みから、自然からも、神話の物語が「まさに!」と感じられるのは、本当に面白いですね(笑)
外城田川(ときたがわ)の自然が古の倭姫命さまの物語を、浮かび上がらせてくれている気がします。

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御船神社と共に川の守り神も

この御船のお社は、「御船神社(みふねじんじゃ)」さんと、比定されています。場所は三重県多気郡多気町になります。
こちらも、伊勢の神宮、内宮の摂社です。
祭神は、外城田川(ときたがわ)の守り神である、大神御蔭川神(おおかみのみかげかわのかみ)さまをお祀りされています。

また「御船神社」には、川の守り神である「大水上神(おおみなかみのかみ)の御子である寒川比古命(さむかわひこのみこと)と、寒川比女命(さむかわひめのみこと)が、共に御同座されている「牟弥乃神社(むみのじんじゃ)」がご鎮座しています。。
こちらも、倭姫命さまが、お定めになったお宮で、こちらは、伊勢の神宮の内宮の「末社」のひとつなのです。


摂社・末社の説明はこちらをどうぞ。

また全国に「寒川神社」「寒河神社」さんがご鎮座されていますが、どれも、澄んだ冷たい水、清らかな水と関係があるとされていますよ。

ふぅ~今朝、綴れたのが嬉しい~。行ってきまーす。
皆様も佳日でありますように!感謝をこめて。

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―次回へ
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