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資本主義のやってることって学校で教わったこととまるっきり逆じゃん

はじめに

社会に出て感じるのはこの国の教育はすこぶる正しい知識を教えないな~というところです

例えば、借金はしちゃだめだよと皆さんは親や教師から口を酸っぱくして言われた経験がないでしょうか?
しかし、本当に借金って駄目なんでしょうか?

実際の社会に目を向けて、その真偽を考えてみましょう
僕たちの住んでいる日本はこう見えて資本主義社会です
資本主義社会の正義とは何かを知り、親や教師が言ってきた、借金はしてはならないという言葉が正しいのかどうかを確かめてみましょう


資本主義における主人公は企業であって、企業のやってることが正義なのである

まず、真偽を確かめるためには、何を持って正義かを決める必要がありますが、資本主義社会の世界において何が正義かを決めるのは簡単です

それは、企業です
企業のやっている行いこそが、この資本主義における正義の行いだと言えましょう

資本主義社会のプレイヤーには株主、株式会社、労働者、その他….がおります
このラインナップでは、主人公は株式会社といっても違和感のある人間は少ないのではないのかなと思います

仮に資本主義物語というおとぎ話があれば、株主は株式会社という主人公の親みたいなものですし、労働者も主人公の引き立て役・相棒という感じでしょう
その他の登場人物には政府などがあると思いますが、政府などは敵キャラにぴったりでしょう

このように資本主義社会での主人公は企業だということができます

日本はしっかり資本主義社会ですので、主人公である企業の行いを正義として、以下で話を展開していきます


企業「借金ダメなの?え?俺借金まみれなんだけど?」

さて、借金はダメなのかについて、早々に結論を申しましょう

答えは、借金は、、、、、、全然だめじゃない!です!!!

なぜならこの資本主義社会における主人公たる株式会社というのは絶対に借金をしているからです
というか、むしろ、借金をしてからが本番です

資本主義社会で主人公になるためには、借金が必須なのです

えーーーーーーー!?!?
って感じた方は多いかと思います
しかしこれは、事実なのです

それは企業の会計を見ればわかります
その中で企業が出す会計資料には、貸借対照表というものがあるのですが、コレを見ると企業が借金を背負っているイメージが湧いてくるはずです

たとえば、皆さんもおなじみのソフトバンクグループの貸借対照表は以下のようになっています

2021年度ソフトバンクのIR情報から作成
細かい数字は合わせていません

貸借対照表を知らない人のためにざっくりと説明すると、左側は今持っている資産の合計です
そして、右側がミソなのですが、右側の青い部分が自己資本であり、これは返さなくてもよいお金になります
そして、赤い部分が他人から借りたお金、つまり負債であり、いつか返さなくてはいけないお金、つまり私たち一般人的の馴染みのある言葉で言うと借金になります

さて、この表をよく見ると、ソフトバンクは自分の持っているお金の3倍ものお金を借金しています
めちゃくちゃ借金していますね

この貸借対照表を初めて見た人はおそらく違和感があるでしょう
例えば、なんで自己資本があるのに負債があるのかと言う点です
これは無理やり個人で表現すると、30代男性が口座に貯金が100万円ある状態で、消費者金融から300万円を借りている状態だと表現することができるでしょう
いや、普通、借金ある人が貯金残高100万円あるっておかしくない?と思うのは当然だと思います
しかし、企業の世界はこれ(自己資本があって負債もある)が普通なのです
これに関しては慣れてください

なので、ソフトバンクの財務状況を無理やり個人に表現するのは難しいのですが、それでも無理やりソフトバンクの財務の状況がどんな感じなのかを一般的な個人で表現してみるとソフトバンクの状況は以下のような状況になります

バイトで月収16万円程度、年収でいうと200万円の人が消費者金融で、借金600万円をこしらえている
というような状況になります

すごい借金ですねぇ
その借金のでかさが分かっていただけたでしょうか?


まあソフトバンクはなかなか、極端な例なので、企業の代表値をとらえてはいないのでふてきせつだと言われるかもしれませんが、じゃあ、ソフトバンクだけが特別で他の企業は借金をしていないのか?と言われると、答えはノーです

企業はすべからく借金をしています

現在上場している企業で、負債の部分が存在していない企業はほぼ存在しません
そう、企業というものは必ず借金をしています
(まあ、無借金経営とかいうのもありますが、今はノーカンで)

なので、借金というのは当たり前なのです
むしろ、借金していない方が、え?まだお前借金してないの?マイナーだね~って言われる側なのです

つまり、借金がダメというのは、甚だ嘘なのです

みんな借金してる
借金してないのはお前だけ

なのです


超ビックリの事実ですね

借金はなんと!み~んなしているんです
親とか教師とかすごい嘘を吹き込んでくれますよね
僕から言わせると社会の解像度が低すぎて、もー、ちゃんと勉強してから親とか教師になってくれよと言わざるを得ません
猛反省してください


さて、もうお腹一杯かもしれませんが、他にも僕らは親教師に嘘を色々吹き込まれています
その嘘についても話しましょう

もう一つだけ、お付き合いいただきとうございます


企業「え?後回しって駄目なの?いやいや俺めっちゃ後回ししまくってるわぁ笑」

皆さんは幼いころから親や学校の先生に物事を後回しにしちゃだめだと教わったと思います
そして後回しをする方が、先に物事を終わらせるよりも悪いことだという認識をお持ちかもしれません

しかしながら、資本主義の社会ではそれは間違いです

資本主義、ビジネスの世界では「後回し」が正義なのです

これも、えーーーーーーー!?!?って思う人がいるかもしれませんが、ところがどっこいこれは事実なのです
そうはいっても、感覚としてはなじまないなぁと思う人は、簿記などを学ぶといいと思います

ビジネスにおける後回しには、たとえば、売掛・買掛があります
また、上で述べた負債も後回しの典型例でしょう

売掛は、自分が品物を売った時に、お金をその場でもらうのではなく後で貰うものであり、買掛はその逆で、自分が品物を買った時に、その場で支払いをするのではなく後で払うと言ったものです

要は、後回しですね
そして、この後回し、ほぼ全部の企業が企業間取引で行っています

え?そうはいっても僕はお店でレジでお金を払っているよという方もいるかもしれません
これは、ご指摘の通り後回しではありません
しかし、あなたはその支払いにクレジットカードを使ったりしていないでしょうか?
おそらく使っているでしょう
クレジットカードは典型的な買掛です
実は僕たち個人でも買掛をしているんですよね
そして、企業間の買掛はクレジットカードで払っているのではないにせよ。このような同じような買掛が行われています

たとえば、スーパーマーケットが農家から野菜を毎日仕入れて月末にお金を支払うということを行うようなものが買掛です
農家の立場から見たら毎日仕入れているときにお金は入りませんが、月末になるとお金を受け取れるので、農家の立場から見るとこれは売掛です

このような取引がビジネスの世界では普通に起こっており、逆にその場で決済というケースは本当にレアケースであったりします
それはひとえにでかい金額が動くからとか事務処理の効率化とか色々ありますが、
結論としては、このビジネスの世界では後回しが当たり前なのです

みんな後回ししている
後回ししてないのはお前だけ

またもや親や教師は僕らに嘘を吹き込みまくっていることが分かりましたね

後回しはダメじゃない!ということが分かっていただけたのではないでしょうか


おわりに

僕らの生きている世界は嘘や勘違いに満ち溢れており、今回のように捉え方次第で180度も答えが変わることがあったりします

そう考えると世界を正しくとらえる解像度の高い分析力・洞察力がどれほど大切なのかが分かると思います
是非とも、人の言ったことを鵜呑みにせず、自分の意見とか新たな角度からの物事の捉え方を出来るような人がいっぱい増えてほしいなと思います

ちなみに、借金とか、後回しとか、正直あんまりよくはないです
(最後にどんでん返し)
ぶっちゃけ、上の例は主人公たる企業レベルの話であって、主人公ではない僕ら個人には個人の生き方があります
脇役だってそうですよね
主人公を食ってしまう脇役なんていらないでしょう
というわけで、借金とか後回しとかやめておきましょう

なんという結論


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