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さよならリスト

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モノを快く手放すためのリスト。不定期更新。
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記事一覧

#4 父の服にBye-Bye

#4 父の服にBye-Bye

父は洋服が大好きだった。

昭和ヒトケタの男性にしては珍しく、洋服を買いに行くのが大好きで、デパートや老舗テーラーをはじめ、近所の洋品店からユニク〇やヨー〇ドーのような量販店まで、洋服のためならどこにでも行くタイプだった。

デザインや生地、縫製に対するこだわりも激しく、自分の服は自分で選ぶのはもちろん、大事な服は自分でクリーニングに出し、気に入りのハンカチは風呂で洗濯して窓に貼り付けて乾かすとい

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#3  愛した服たちにBye-Bye

#3  愛した服たちにBye-Bye

ものを捨てるのが苦手なわたしにとって、最大の難関は「洋服」だった。

人気の片付け指南本では「過去や未来でなく、今の自分を基準にして整理を」とか「ときめかないものを処分を」と説いている。しかし、クローゼットがパンパンになるほど溜め込んだ服たちは、この先着る機会がない服でさえ「今の自分」が「まだ気に入っている」ものたちばかり。そう、まずいことにわたしは、すべての服に「ときめく」のだった。これではいつ

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#2  古い資料にBye-Bye

#2  古い資料にBye-Bye

わたしは昔から貧乏性、というのは、このマガジンを始める時にすでに書いた。その、貧乏性っぷりがわかりやすく出ているのが、手持ちの資料だろう。

わたしの仕事に資料は不可欠。ゆえに、仕事をするたびに資料はどんどん増えていく。

友人のライターは、ひとつの仕事が終わるたびに、そのとき使った資料をすべて処分するそうだ。潔いなぁ。それなら溜まることもないし、わたしのように、狭い仕事部屋を紙切れの山に侵略され

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#1. 英語のテキストにBye-Bye

#1. 英語のテキストにBye-Bye

そうだ、英会話スクールに通おう。そう決めたのは失恋がきっかけだった。

予定のなくなった土曜日。どこでもいいから、どこかに出かける口実が欲しかった。毎週土曜日の同じ時間に「行く場所」ができただけで、そのときのわたしは思いのほか救われたのだった。

社会人になってから、英語に触れる機会はほとんどなくなってはいたけれど、学生時代は英語が比較的得意だったはず。しかし、意気揚々とスタートしたわたしの前に「

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上手にさよならするために

上手にさよならするために

子どものころから貧乏性で、なかなかモノが捨てられない。

ダンシャリとか、トキメキとか、「二度と戻らない」といわれる整理法を何冊も読んだけれど、結局それを実践することはできなかった。

捨てられないなら、捨てなきゃいい。そう開き直ってみたものの、モノは容赦なくどんどん溜まって生活空間を脅かす。

モノと上手にサヨナラするには、どうしたらいいのだろう。

そもそも、なぜモノを捨てられないのか。わたし

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