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筑波技術大学の危機と希望:2025年に設立予定の共生社会創成学部(仮称)の設置について

私は、耳が聞こえない人が通う筑波技術大学の元学生で、現在は放送大学の学生である耳が聞こえない近藤  史一です。 今回は、私の母校である筑波技術大学の現状と、2025年に設置予定の共生社会創成学部について、私なりの見解を述べたいと思います。

筑波技術大学とは


筑波技術大学は、日本で最初に視覚障害者と聴覚障害者であることを入学条件にした国立大学法人です。私は、聴覚障害者であることから、2017年度に産業技術学部情報科学学科に入学しました。そこでは、聴覚障害教育の歴史や方法、情報技術やコミュニケーション手段、プログラミングなどについて学びました。また、視覚障害者の学生と交流したり、筑波大学障害科学類の人や留学生と交流したり、いろいろな知識や価値観そして言語の使い方を知り、互いに理解を深めることができました。私は、この大学で多くのことを学び、自分の可能性を広げることができました。

しかし、近年、筑波技術大学は、少子化や一般大学への進学志向の高まりなどの影響で、定員割れを起こしています。特に、聴覚障害者の学生の減少が顕著で、2022年度に行われた入試では、産業技術学部の定員の半分にも満たない学生しか入学しませんでした。そのため、産業情報学部では6人の欠員が出て2次募集しましたが、誰も応募をしませんでした。これは、聴覚障害者の教育環境や社会参加の改善により、一般大学に進む人たちが増えたことや、出生数の低下による学生時代の減少などが原因と考えられます。

2025年からできる共生社会創成学部とは

ウェブサイトには正式な理由が述べられていないが、現在起きている事や私が上に書いた考察から筑波技術大学は、2025年度に3つ目の学部となる共生社会創成学部(仮称)を設置する構想を進めていると考えられます。この学部では、視覚障害者と聴覚障害者の両方を受け入れ、障害社会学及び情報科学を組み合わせて、多様な人々が能力を発揮できる共生社会の創成を目指す人材を育成します。共生社会創成学部は、障害を持つみなさんが、存分に活躍できる環境を作っていくために、どうすればよいのかを考え実践するために必要な知識とそれに関わる情報技術を学ぶ学部です。

私は、この学部の設置に大いに期待しています。私は、視覚障害者と聴覚障害者の共生は、それぞれの障害の特性や強みを生かし合うことで、より豊かな社会を作ることができると信じています。また、障害社会学や情報科学は、障害者だけでなく、高齢者や外国人など、社会的に不利な立場にある人々の生活や参画を支えることができると考えています。共生社会創成学部は、障害者のみならず、多様な人々の共生を促進することで、社会全体の価値創造に貢献できると思います。

まだ、この新しい学部の細かな詳細やシラバスについて公開されていないので何もいえませんが、私は同時に、この学部に人が来るのかとても心配しています。少子化やインクルーシブ教育の影響は、今後も続くと予想されます。また、一般大学への進学志向も、障害者の教育機会や社会的地位が向上するにつれて、高まるでしょう。筑波技術大学は、共生社会創成学部の設置だけでなく、隣にある筑波大学との連携や授業を受けられる、障害者にとって魅力的な教育内容や環境を提供することで、学ぶ人を増やす必要があると思います。また、他大学との連携や社会との協働、学び直しなどで筑波技術大学の科目等履修生として受けられば資格が得られるなどといったことも、技大の魅力を上げることにつながると考えます。

まとめ


私は、筑波技術大学の発展を願っています。私は、この大学で得た知識や経験を活かして、障害者の教育や社会参加に関する問題や課題そして改善策について、自分の意見や提案をnoteを通じて発信しています。私は、筑波技術大学の元学生として、筑波技術大学は世界に誇れる大学だと思っています。私は、この大学から、共生社会の創成者となる人材が多く輩出されることを期待しています。そして、私も共生社会の創成者の一人になれるよう励みたいと思います。

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