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「食」への興味を取り戻せ!

食べ物に興味がないと言えば嘘になる。

そりゃおいしいものは山ほど食べたいし、宝くじが当たればエキナカのケーキ屋さんで山ほどフルーツが載った1ピース800円くらいのケーキだって食べたい。

ただ、わたしは自分の舌に自信がない。
まずいもの以外は全ておいしい。

食べたいものを食べられない人生

一人暮らしを始めてから、基本的に毎日同じものを食べてるし。
(朝ごはんは毎日シリアルに牛乳をたんとかけてる。推しに貢ぐために、職場での休憩時間では1丁38円の豆腐と3パック60円の納豆と冷凍ご飯を食している。夜は3食90円の焼きそばにもやしとキャベツつっこんだやつを食している)

お金さえあれば、わたしはきっともっといろんなものを食べようと思っているし、いろんなものを食べていればわたしの舌ももうちょっとまともに機能したことであろう。

今日の推し本

『生まれた時からアルデンテ』平野紗季子

小さい頃から外食文化に近かった著者。
生まれた時から、パスタはアルデンテを食すほどであったという。
彼女が小学生、中学生のときに書いていた外食日記なるものには、食と感情が密接に結びついた感想が、時に子どもらしく、時に豊かな語彙力と共に絵が描かれている。

だからといって、自分がグルメであるとひけらかすでもなく、まただからといってお高いレストランばかりに足を運ぶわけでもない。お風呂で食べるパピコ最高って言ってた。

「食べる」とは?

筆者の食との向き合い方も真摯だ。
食をただ食べることとして捉えるのではなく、行為として意味づけをしている。いや、意味づけするという意識すらないほど自然に食と向かい合っている。
単純にすげえって思った。

ただ、すごいのは食との向き合い方だけではない。
文章の書き方や写真の撮り方、ページの構成が天才的なのだ。

本の構成が天才

この書籍は、以前学校の先生をやっていたときに、仲の良かった数学の先生が貸してくれたことがあったのだ。
「国語の先生なら読んでおくといいよ。この人の文章の魅せ方は人を惹きつけるね。夢中で読んじゃう」

「国語の先生なら」というところはちょいと引っかかるものがあったが、でも実際にすごく面白いエッセイだ!!と思ったのは確かだった。

4年越しに改めて読むと、またしても様々な視点で感銘を受ける。
食を楽しんでみたいと思える書籍だ。
本当は今日おぼんでごはん行ってみようと思ったのだが、お昼時(13時半だったけど!?)に行ったのでだいぶ人が並んでいたし、日曜日ということもあり、皆さんグループで来ていたので、おひとりさまのわたしは勇気が出ず、いつも通りマックに行ってしまったのであった。

それでも、いつものダブルチーズバーガーだけでなく、人生初三角チョコパイの白いやつを注文してみたのはわたしにとって大きな一歩であった。おいしかった。黒いやつも食べてみたい。

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