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本の感想

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#日記

自分だけの日記なんて書く必要ある?『さみしい夜にはペンを持て』 #読書感想文

自分だけの日記なんて書く必要ある?『さみしい夜にはペンを持て』 #読書感想文

 タイトルに惹かれて、この本を買った。

 著者は古賀史健。『嫌われる勇気』を岸見一郎と共著した人。
 中学生向けに書かれた物語。主人公の男の子はあるおじさんに出会って、日記を書くことを薦められる。それによって『自分との人間関係』を築くことができるという。
 2023年7月出版。(今年のものだからけっこう新しくて、今のSNSなどの状況を反映してると思う。)

自分だけの日記なんて書く必要ある? 本

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仕事のもやもやと、『わたし、定時で帰ります。ライジング』

仕事のもやもやと、『わたし、定時で帰ります。ライジング』

 『わたし、定時で帰ります。ライジング』を読んだ。

前作、前々作が出た時も、そして今回もハマった。

 今の日本の職場に共通する問題なんだろうか? 第1作から、安く仕事請けちゃうとか、会社に住み込む人とか、うわーー、うちの会社と一緒だーー、と思う話ばかりだ。
 今回のテーマは生活残業。この小説の中で、若い社員は、残業代を稼がないと基本給だけでは生活していけない。そのために、わざと非効率なやり方で

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孤独な家事、育児・・・小説『対岸の家事』朱野帰子

孤独な家事、育児・・・小説『対岸の家事』朱野帰子

『私、定時に帰ります。』に続いて、同じ作家の小説『対岸の家事』を読んだ。これも面白かった。

育児中の専業主婦。
バリバリ働くワーキングマザー。
育休中の父親。

みな、ひとりで家事、育児を抱え込んで、
24時間休む間もなく必死。
夜遅くに疲れて帰ってくる夫や妻とも、
ほとんど会話できず、孤独。

幸せになるために、
仕事をしたり、子供を産んだりしたはずなのに、
これでいいのだろうか?と
と途中ま

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