タカハシコウキ

#evylock #バンド #レーベル運営 #宮沢賢治 #藤原嘉藤治 #研究者 #生き…

タカハシコウキ

#evylock #バンド #レーベル運営 #宮沢賢治 #藤原嘉藤治 #研究者 #生き方 #ヒマラヤ登山 #山登り #子育て #旅 #読書 #教育 #高校教諭 #農学 #博士

マガジン

  • 山、いきる。

    名もないひとりの高校教諭が、山に目覚め、山にのめり込み、そして山にいきる意味を問う。 そんな、山にまつわるエッセイです。

  • profunda bluo

    札幌のオルタナティブ・ハードコアバンドevylock。結成22年目にして、初めてのフルアルバム「profunda bluo」が2020年4月22日に全国リリース。フルアルバムに込めた想い、各楽曲のセルフライナーノーツ、evylockに関わってくれた人へのインタビューなど。アルバムを十二分に味わっていただくためのマガジンです。

  • フィルムカメラ、その途上にて

    星野道夫さんに憧れてはじめたフィルムカメラ。 ひとつひとつの過程を大事にしながら、フィルムカメラにまつわるエッセイを書いています。 このエッセイを読んでフィルムカメラ好きが増えてほしい。 といった大それたことは言えませんが、あなたの心のどこかに引っ掛かってくれれば幸いです。 フィルム写真は、シャッターを押した人の心象スケッチなのです。

最近の記事

新婚旅行、ついでにモン・ブラン危機一髪(後編)

残るは、まさしくケーキの名のごとく丸みを帯びた丘を登りつめるだけだ。 残念ながら、ピークはガスっており姿を望むことはできないが、本当にもう少し。 どれだけゆっくり登っても2時間あればモン・ブランのサミットだ。 モン・モディまでかなり飛ばしたので、体力は消費しているが、今ならピークまで行って帰って来れない事はない。 肩でしていた呼吸を少し整え、再び白い世界を歩き出す。 そこから大きく弧を描くように、コル(Col de la Brenva)を抜ける。 斜面の取り付きま

    • 新婚旅行、ついでにモン・ブラン危機一髪(前編)

      ジリジリと肌を痛めつける太陽。 絵の具で描いたような、青い空。 その二つに反射する眩い峰々、その麓でそよそよと揺れるトリコロールの三色旗。 2013年8月、新婚ホヤホヤのぼくと妻は、フランスのシャモニーに居た。 歴史ある世界有数のリゾート地に来て上機嫌の妻を前に、ぼくは別の意味で笑みが止まらなかった。 それもそのはず、約半年前から粛々と進められていた「新婚旅行、ついでにモン・ブラン」計画が、遂に実行の時を迎えたからだ。 実行に移す前に、皆さんに計画の詳細を説明しよ

      • TOKYO ART BOOK FAIRにて写真集が発売されます

        いつか、本を出版してみたい。 本が好きな人なら、一度は誰しもが夢見ることではないでしょうか。 ぼくもその一人です。 星野道夫さんに憧れて、いつか、自分の写真や文章を一冊の本として出版してみたいと思っていました。 ”夢は言葉にすれば実現する。” そう信じて、「いつか本を出す」と言い続けてきました。 でも、そう簡単にはいきませんでした。 そもそも、誰が自分の文や写真に共感してくれるのか。 大事なことが抜けていた気がします。 ただ、文章を書くことは好きなので、ずっ

        • 日本一秘境にある古本屋へ

          先日、出張で日高に行ったときの話。 日高とは、北海道の真ん中に位置し、日高山脈の麓にある日高町のことだ。 札幌からは高速で1時間半ほどの距離である。 占冠(読めますか?)というICで降りるのだが、ICから日高までの道中に、いつも気になる看板があった。 「古本」 どうみても山と畑しかない、野中の一本道。 こんなところに、古本屋があるはずがない。 でも、その道を通るたび、やっぱり看板に目が行くのだ。 今回の出張終わり、時間に余裕があることもあり、意を決して「古本☞

        新婚旅行、ついでにモン・ブラン危機一髪(後編)

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        記事

          地平線を越えた先に見えたものは・・・

          あれは確か2004年の夏・・・だったと思う。 ぼくは、手に汗を握りながら6畳間の部屋に置かれたブラウン管に釘付けになっていた。 hellfest 2003。 そのライブは、ぼくの想像を遥かに超えるものだった。 まだ、Youtubeがなかった時代だ。 海外のバンドは音源での情報しかなく、彼らのライブはまさに未知の世界だった。 どんな容姿で、どんなスタイルで、どんなライブをするのか。 いつも音源を聴きながら、想像してワクワクしていたことを覚えている。 当時、アメリ

          地平線を越えた先に見えたものは・・・

          ある保護者の話

          ここ毎年、身近な人の旅立ちを見送っている。 別れは辛い。 自分が歳をとったからか・・・。 いや、そうではないはず。 旅立った故人は、皆、まだまだ若かった。 別れは、前触れもなく唐突に訪れる。 先日も訃報を受け取った。 教え子のお母さんが逝去された。 早すぎる50代前半での別れ。 保護者として、とても尊敬できる方だった。 社長夫人として、いつも整えた身なりで、とても存在感があった。 忖度なしに、いつも真っ直ぐにモノを言うパワフルさがあり、懇談のたびに担任と

          ある保護者の話

          forget me not

          星野道夫さんの著書『旅をする木』に「ワスレナグサ」というエッセイが収められている。 吹雪の北極圏で、子どもの誕生の知らせを受け、まだ見ぬ新たな命を想う、そんな特別なストーリーだ。 ワスレナグサはアラスカ州の州花で、英語で書くと「forget me not(私を忘れないで)」。 道夫さんは、アリューシャン列島でこの花を見たそうだ。 ぼくが特に好きな一節を引用する。 ”頬を撫でる極北の風の感触、夏のツンドラの甘い匂い、白夜の淡い光、見過ごしそうな小さなワスレナグサのたた

          星めぐりの旅 盛岡本編

          先述した、もりおか啄木・賢治青春館で開催中の展示、 第97回企画展「高校生が考える 賢治と北海道展 -心象スケッチ「札幌市」から-」 2月15日〜20日、企画をした生徒たちと一緒に行ってきました。 目的はもちろん、自分たちが企画した展示を見てくることもあったのですが、生徒たちは今回のためにトークイベントも計画していたのです。 トークイベントのタイトルは「伝えたい‼ビュウティフルサッポロ」 2月18日(土)の午後2時~60分程度のトークセッション。 賢治さんの地元岩

          星めぐりの旅 盛岡本編

          星めぐりの旅 盛岡までの道程

          長年夢見てきたことが、いくつか実現しました。 一気に実現した感があるため、心の整理がなかなかつかず。 文字起こしすることにも、正直ためらいがあります。 実現した一つが、現在盛岡市のもりおか啄木・賢治青春館で開催されている「高校生が考える 賢治と北海道展-心象スケッチ「札幌市」から-」です。 札幌の高校生が、盛岡市にある宮沢賢治ゆかりの公共施設で「宮沢賢治展」を企画する。 ???だらけのシチュエーションですが、実際に展示会は開催されています。 ことのはじまりは201

          星めぐりの旅 盛岡までの道程

          アマ・ダブラム

          ヒマラヤのアマ・ダブラムの頂に届かなかったあの時から、10年が経った。 10年間、あの日登れなかった頂を越えようとしてきた。 この10年で、僕の身には大きな変化があった。 結婚して、子どもを2人授かった。 仕事が多忙を極め、身体も動かなくなってきた。 あれだけ近かった山が遠くなっていく感覚。 もちろん、ヒマラヤも。 だけど、山でなくともきっと別の高みはあるはずだ、と探してきた。 どこかにアマ・ダブラムはあるはずだ、と。 でも、未だ僕はアマ・ダブラム以上のもの

          アマ・ダブラム

          そして夢は続く

          2020年3月。 本来であれば、バンドマンとしての長年の夢が叶うはず・・・だった。 新型コロナウィルスが蔓延しなければ。 あれから3年が経った。 この間も、主催のbloodaxeコバくんは、毎年ブッキングしてはキャンセルを繰り返し。 2021年もダメ。 2022年もダメ・・・。 もう本当に、辞めたくなったはず。 待っていたお客さんたちも、僕たちも「3年」歳をとってしまった。 もしかしたら、なんらかの事情でライブが見れなくなっている人もいるかもしれない。 そ

          そして夢は続く

          Nikon D200という名物

          前回書いた写真展の表彰式にて、わが家にある唯一のデジカメ、SONYのα6500を破損してしまいました。 カメラを入れたグレゴリーのザックが、車の助手席から落下。 ピンポイントでα6500のフラッシュ部分に直撃したようです。 困ったっことに、フラッシュが飛び出た状態で元に戻らなくなってしまいました。 普段から使っていない機能なので、いっそのことアロンアルファで固めようかとも思いましたが、とりあえずガムテープで補修。 ですが、思ったよりもバネの威力が強く 「びょょ〜〜

          Nikon D200という名物

          カメラメンテナンスあれこれ雑記

          防湿庫買いました フィルムカメラを本格的にはじめてから、カメラの保管方法も見直す必要があると感じるようになりました。 それまでは、全くの無頓着で、雨に濡れようが埃に塗れようが、雪に埋もれようが、特に気にせずカメラバッグに放ったらかしてきました。 過去に使っていたSONY NEX5のレンズがカビた事があり、「レンズってカビるんだ!」と驚いたくらいの無頓着さでした。 さすがにそれ以降は、一応乾燥してからカメラバッグに戻すようにはしていましたが・・・そもそもカメラバッグの中

          カメラメンテナンスあれこれ雑記

          フィルムカメラのある生活

          秋から冬にかけて、撮影した写真を現像しました。 カメラはNikon F3HP レンズはAi Micro-Nikkor 55mm f/2.8S フィルムはKodak ULTRAMAX 400、フジカラーSUPERIA X-TRA400 森に入ったり、山に登ったり、街に出たり。 絞り開放で。 気ままに。 だけど、シャッター押す瞬間は緊張しながら。 かげとひかりのひとくさりづつ。 そのとおりの心象スケッチです。

          フィルムカメラのある生活

          凍てつく厳冬期でのフィルムカメラ撮影法

          先日、旭岳で直面した冬場の水銀電池問題。 F3HPが寒さで電圧が下がり、通電しない&撮影できないという問題に直面しました。 緊急作動シャッターで撮影し事なきを得るも、根本的な解決策ではありません。 僕の住んでいる北海道は、これから本格的な冬を迎えます。 フィルムカメラライフも冬眠か・・・と諦めモードの自分がいます。 そこに、F3HPから声が・・・w。 ”いやいや、(星野)道夫さんは厳冬のアラスカで撮影していたぞ。” ”せっかく、道夫さんに憧れて私(F3)を手にし

          凍てつく厳冬期でのフィルムカメラ撮影法

          星めぐりの旅 2022/12/6(写真と文)

          最終日の朝。 深夜にW杯の日本戦があったため、寝不足の人も多いだろう。 いわずもがな、僕もその一人だ。 早朝、ぼーっとした思考を起こすためにひと風呂浴びる。 昔ながらの帳場の横に、少年時代の賢治さんの写真が飾ってあった。 生徒たちはサッカーには興味がないのか、ぐっすり寝た様子で元気そう。 ここから、バスで花巻駅へ。 粉雪舞う花巻駅を後に、一路JRで盛岡へ向かう。 少し後ろ髪を引かれる思い。 次に訪れるのは、いつになるだろうか。 盛岡までの車窓は、のどかな田

          星めぐりの旅 2022/12/6(写真と文)