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宇宙の文明を測る尺度について:タイプⅡ

前回の続きです。

宇宙文明を測る1つの尺度として、使用エネルギー量をものさしとするカルダシェフスケールを紹介しました。

地球文明はタイプⅠに属し、惑星の外に出て恒星・銀河の全エネルギーを活用できるのがⅡ、Ⅲのタイプです。

果たしてそんなことが可能なのか?

今回はその可能性(妄想)について、参考リソースも使いながら考察します。

タイプⅡは、前回紹介した「ダイソン球」の実現にほかなりません。念のためイメージを描くと、太陽をすっぽり覆って全エネルギーを吸収する人口増物です。

その作り方ですが、太陽に近づく時点で人類が直接行くわけにはいかないので、基本的にはロボットが建設作業を担います。

太陽は地球の直径の百倍以上もあるので、すべて覆うのは相当な労力が必要です。そのロボットを作って動かすだけで相当な熱エネルギーを消費します。(参考リソースによればそれ自体で我々が地球に住めなくなるぐらいとのこと)

そこで、地球から相当離れた場所を工場にする必要があります。となるとある程度自律的かつ自己複製的な機能が必須になります。

人工生命に興味がある方ならなんとなくジョン・フォンノイマンが描いた「オートマトン」を連想するかもしれません。

もう1つ近いアイデアを上げると、「シンギュラリティ」の伝道師で有名なカーツワイルも、科学が進歩していずれは自己複製した超生物(機械と生物が融合した何か)が地球の外へエネルギーを求めて染み出すという書き方をしています。過去記事を載せておきます。

ロボットが無事遠隔地に自律型工場を設計したとして、次の難題はその素材です。

いくら遠隔地とはいえ、資源は有限です。太陽をすっぽり覆うためには膨大な素材が必要です。

実現するためには、相当薄いエネルギー吸収素材が必要になってきます。
少なくともミクロな技術「ナノテクノロジー」は進歩しないといけません。

これについて、現在進行形で研究されている分野で言えば、核融合反応を「常温」で実現しようとするテーマが思い浮かべます。

こちらも詳細は過去記事にゆだねますが、要はナノレベルで吸収熱を活用する方法です。

最後は、そのナノ素材でロボットが太陽を覆うダイソン球を作った後に、それをどのようにエネルギー損失なく地球に送り届けるかです。

こちらは真空なので中継局を通じたレーザー授受で送り届ける方式でよいかと思います。(あえていえばそんな強力なレーザー耐久性のある設備をどうつくるか)

このような段取りを経て、タイプⅡの完全体に近づいていきます。

妄想ですが、全否定というよりその種が今の科学から発想できるぐらい進んでいるとも言えます。

次はさらに妄想を深めてタイプⅢへのアプローチについて触れてみます。

<参考リソース>


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