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宇宙の文明を測る尺度について

前回、SFではよく使われる架空のエネルギー吸収構造物「ダイソン球」の存在可能性について触れました。

その中で、宇宙文明を測る尺度があるということを少し触れました。今回はそれについて触れてみます。

いきなり余談からですが、SF作品で話題の「三体」のNetflix版で、第二弾の制作が最近決まりました。原作が大好きなので過去にも触れたことがあります。

明らかに三体の科学力は地球より進んでいました。例えば陽子を2次元化して地球を覆う膜をつくってプロジェクションマッピング的な芸当もやってのけます。

ただ、それをどのように定量的に評価できるのか?

その宇宙文明を測る1つの尺度として「カルダシェフ・スケール」があります。

宇宙文明をエネルギー消費量を基準に大きく3段階に分けており、下記がその定義です。

I型:惑星の全てのエネルギーを利用できる文明。エネルギー消費は 約4×$${10^{17}}$$ W。
II型:母星の恒星の全てのエネルギーを利用することができる文明。例えば、ダイソン球を構築できる科学技術を有するレベル。エネルギー消費は 約4×$${10^{26}}$$ W。
III型:属する銀河の全てのエネルギーをコントロールできる文明。エネルギー消費は約4×$${10^{37}}$$ W。

Wiki「カルダシェフ・スケール」
同上

上記の図からわかるように、地球はまだ「Ⅰ型」です。もう少し言えば、地球に降り注ぐエネルギーをすべて利用できているわけではないので、完全系を1とすると、1未満といったところでしょうか。

そして、前回紹介した「ダイソン球」というスーパー吸収構造体が見つかれば、タイプⅡの宇宙文明の証拠になるということです。

これからⅠを超えてⅡに向かう可能性はあります。

例えば、宇宙開発の一環で、地球の外(地球軌道上や月面に発電所を置く)で太陽光エネルギーを吸収して地上に送信するという壮大な計画が進められています。詳細は過去記事の引用にゆだねます。

次回は、タイプⅡ以降についてもう少しその実現性について触れてみたいと思います。


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