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室伏も真っ青の宇宙ベンチャーが注目されている

先日打ち上げに成功したH-ⅡAロケットですが、積み荷の1つSLIMは、あと3か月以上かけて月面へ舞い降りる予定です。

日本のロケットでフラッグシップといえるのは「H3」ですが、それ以外にも日本の民間企業でロケットを開発しているところはあります。知っている範囲で紹介します。(あくまでコメントは現時点)

  1. PDエアロスペース
    MHI(三菱重工)出身者が立ち上げた比較的老舗。水平型ロケットでかつ完全再生型を目指す。沖縄での宇宙港開拓にも意欲的。

  2. インターステラテクノロジー
    2025年に軌道上打ち上げを目指して開発中。北海道という地の利も生かして、牛ふん由来の液化バイオメタンを選定したことで今年話題になりました。

  3. スペースワン
    IHIとキヤノン電子を筆頭に既存企業が結集した出来たロケット会社。
    和歌山県串本町で、ロケット開発だけでなく射場までの提供を目指している。2023年8月打ち上げ予定だったが目下延期中。

  4. ロケットリンクテクノロジー
    2023年4月に設立されたロケットベンチャー。ロケットだけでなく固体推進薬や新しい打ち上げ方式の開発など周辺領域も展開。

もしかしたらほかにもあるかもしれませんが、最後の「新しい打ち上げ方式」について、海外で注目されている企業を紹介したいと思います。

上記4社のうち、垂直型3社、水平型(要は飛行機と同じ)1社ですが、共通なのはロケットです。

何を当たり前なこと・・・と思うかもしれません。

が、そんなロケットありきの常識を打ち破ろうとするベンチャーがいます。


その名も「SpinLaunch」。

社名がロケットの既成概念を壊す力に関するヒントになってます。(一応数行ほどスペース空けておきます)



応えは、「遠心力」です。さっそく公式動画を紹介します。

簡単に解説します。

SpinLaunchは、ハンマー投げの原理と同じように遠心力で衛星を打ち上げようとしている米国ベンチャーです。

直径約91mのスチール製真空チャンバー内で約33mのカーボンファイバー製アームを高速回転させ、時速約8000km(!)で打ち上げる技術の開発に成功しました。

なんと、ロケットと比較して70%以上の燃料コストと二酸化炭素を削減できるそうです。

しかも、既にNASAと契約して実証実験を何度も行っています。

最近では、日本の住友商事が日本の販売代理店になって話題になりました。

宇宙に行くにはロケットが必要、という常識を見事に崩したケースですね。

この発想は横展開できる気がします。

例えば、火山や台風などの自然の荒ぶる力もポテンシャルを感じます。

ただ、それだといつ打ち上げられるかわかりません。

安定的に自然の力を使うのなら、浮力(まず深海に沈める)の力も面白そうです。

他には、超巨大なシーソーゲームとかもいいですね。

こういった野心的な企業が出ると、改めて常識にとらわれていたのかが痛感されます。

また面白い宇宙ベンチャーを発見したらこちらで紹介したいと思います。

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