人体はファインチューニングされているのか?その2
前回、人体も生命の母である「海」の原理を参考にして同じ元素を活用したのではないか?という話をしました。
人体のすみずみまで栄養を届ける血液は、海での潤滑油ナトリウムを参考にしたのではないか?といいう話でした。
前回、人体を構成する元素の質量比ベスト10を紹介しました。地球の表面(地殻)では1位がダントツで酸素(50%弱)。これは共通です。
ただ、地球内部まで含めると下記のランキングとなり、一気に鉄が主役に踊りでます。下記の図が分かりやすいです。
ところが人体では、前回の(自然を真似たのかもしれない)ナトリウムと異なり、鉄はベスト10にすら入っていない微量な存在です。
自然には豊富にあるけど人体には使えないから採用を見送ったのか?
とは言い切れない事情がありそうです。
こちらの書籍の中で、鉄に関する興味深いエピソードが紹介されています。(それ以外にも簡易で興味深い話が多くお勧め☺)
ポイントを一言で書くと、
「人体で病原菌を守るために意図的に鉄の量を減らしている」
ということです。
???だと思いますので、まず、微量ながら鉄がどのように人体で作用しているのかを書いておきます。
前回、ナトリウムの主な役割として、血液を細胞に届ける媒体として機能している話をしました。
鉄も似ていて、人の血が赤い原因にあたる「赤血球」のなかに最も集中して存在しています。
赤血球は直接的に酸素を届ける役割を担い、タンパク質「ヘモグロビン」がその中心であり、その中で鉄がハブの位置づけを占めます。
酸素を届ける以外では、ミトコンドリアによるエネルギー燃えカスのイメージに近い「活性酵素」を無害化する機能も期待されています。(ただ、裏付ける公開情報は見つけられなかったので1つの噂として)
こう書くと、多量にあったほうが栄養が行き届けていいのでは?
と思います。
が、実は人体にとってよくない「細菌」まで繁殖させてしまいます。
ということで、病原菌に感染させない絶妙な量にチューニングしているのでは?というのが先ほどの仮説です。
ちなみに、人体内の細菌=悪、というわけではなく、むしろ共生することで進化の道を歩んできました。
1つだけその概要を説明したサイトをみつけたので引用しておきます。
ただし、どのバランスがくずれるとさきほどのように「病原体」として人体にとってよくない作用を施し、それを絶妙に調節している弁の役割が鉄というわけです。
量というよりは質の面で、鉄がいかに人体にとって重要なファインチューニングを施しているのが垣間見えてきます。
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