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銀河と人類との奇跡的なつながり:星間物質が知能を産んだ?

近年、太陽風による悪影響が話題になっています。

我々がスマホで使うGPSにも関係するので、他人ごとではありません。

ただ、太陽風は逆に太陽系全体をその外から守る役割も担っています。

太陽系の外には、星間物質があり、それが地球含めた太陽系に衝突することで害をなす可能性もあります。

過去にその勢いが強すぎて太陽風をも阻害し、結果として地球の歴史に影響を与えたかもしれない、という刺激的な仮説が発表されています。

ようは、
2-3百万年に星間物質が太陽風を阻害し、その結果地球に寒冷期をもたらしたかもしれない、
というはなしです。

星間物質にも濃淡があり、そのうちやまねこ座に位置する濃い星雲に遭遇した可能性を指摘しています。

その星間物質が、太陽風をおしのけて直接地球に届くことになり、気温の低下と強い放射線にさらされることになります。

上記記事の図

星間物質は放射線物質があり、通常水素やヘリウムなど軽元素が中心ですが、なかには超新星爆発で組成された重元素も含まれます。

参考までに、超新星爆発が重元素を産んだ(ビッグバンだけでは理論上不可能)という説は近年確からしいと考えられています。

これがもし2-300万年前の寒冷化をもたらしたとすれば、相当地球の生態系にも影響を与えています。

ふとおもったのですが、単に生物が生き抜く外部環境を変えただけではなく、生物そのものを直接的に変化させた可能性もあるかもしれません。

このころまだ現生人類は存在しておらず、「猿人」から「原人」になる移行期でした。

この区分の違いは身体的特徴にあり、特に脳容積がこのころに急に大きくなったと考えられており、ミステリーとして残っています。

1つの説は、肉食をはじめて栄養が豊かになったからというもの。個人的にはこれだけだとしっくりとはいきません。(肉食のきっかけも道具の使用など諸説あり)

もう1つの説が遺伝子の変化によるものです。脳や他の臓器を成長させる遺伝子がこのころに突然変異で備わった、とする説です。
この変異の原因が、もしかしたら今回の宇宙放射線が急激に増したことによると想像したらどうでしょう?

もっといえば、体格を大きくしただけではなく、我々の知能にとって必須の「言語能力」に寄与したFOXP2という遺伝子もこのころに誕生したのかもしれません。この遺伝子については過去にも触れたので参考までに。

天の川銀河の(濃い)星間物質を通過したという出来事が、その惑星の1つである地球の生命、そして知能の誕生に関わっていたとすれば奇跡といっていいかもしれませんね。

例えるなら巨大なビリヤードみたいなもので、(良くも悪くも)これからも思わぬ角度で球が飛んでくるかもしれません。

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