小金沢智
キュレーター。「現在」の表現をベースに据えながら、ジャンルや歴史を横断するキュレーションを得意とする。
https://www.koganezawasatoshi.com/
最近の記事

「福島」も「東北」も「震災」も超えて(「写真展 福島、東北 写真家たちが捉えた風土/震災」福島県立博物館、2023年)
現在、福島県立博物館で「写真展 福島、東北 写真家たちが捉えた風土/震災」(以下、「写真展 福島、東北」と略す)を開催している。昨年、東北芸術工科大学 開学30周年記念展「ここに新しい風景を、」を企画・担当した際、「風景」という言葉を象徴的に使ったが、「写真展 福島、東北」のタイトルで用いられている「風土」、「震災」も、私が展覧会を作っていくにあたって大切な要素だった(「風土」は、私が太田市美術館・図書館で「HOME/TOWN」展を企画して以来、ずっと離れない言葉でもある)。
[2022/12/25更新・追記]私のいる場所について(「門眞妙 まあたらしい庭」Gallery TURNAROUND、2022年)
*文中の内容に筆者の誤認があります。文末の註釈もご一読ください。 Gallery TURNAROUNDで門眞妙さんの個展「まあたらしい庭」を見た。門眞さんの作品を見るのは、新宿眼科画廊での「故郷」展(2021年2月)以来のことで、その半年前に同じくタナラン(とGallery TURNAROUNDは略されている)で開催された宏美 門眞妙 二人展「swimming」展(2020年6月)では、私は門眞さんのドローイングを一点購入している。その作品を、最近、大学の個人研究室の壁にか