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安売りは、迷惑。
これまで私はこのマガジンで、安売りはやめた方がいいという話を散々してきました。
このように「安売りは良くない論」をさまざまな切り口からお話ししてきた中で、私には前々から思ってはいたけど意識的に書かないようにしていたことがありました。
それは「安売りは他人に迷惑をかけている」という事実です。
なぜあえて書かないようにしていたかというと、どんな商売をしようと基本的には人の自由だから。自分の店の商品を安く売ろうと高く売ろうと、それは商売する人の勝手だからです。
でもせっかく有料マガジンを運営しているので、今日は思い切って書いてみようと思います。安売りは、はっきり言って迷惑だと。
なぜ迷惑なのか?飲食業界以外の事例も上げながらお話ししたいと思います。
安売りのデメリットを振り返ってみる
まず、おさらいの意味も込めて安売りをする当事者のデメリットについて簡単に振り返ってみます。
まず、事業者にとって安売り販売が良くない理由のひとつは薄利多売に疲弊してしまうからです。
たとえば一日10万円の売り上げが必要なうどん屋さんがあるとして、1杯500円だと200杯売らなければなりませんが、1杯1000円だと100杯売れば到達します。
200杯と100杯。高いうどんの方が作る手間がかかることを加味しても、これは相当な労力の差です。労力だけじゃなく、売っても売ってもなかなか利益が出ない商売に、精神的にも疲弊します。
体も心も疲れると、仕事のパフォーマンスが落ちたり判断力が鈍くなったりしてお店の運営に支障をきたしてきます。また疲れると不正も増えます。
普段はきっちり行なっている衛生管理を「まぁいっか」と怠ってしまったり、お客さまの会計を誤魔化してプチぼったくりをしてみたりと、元気なときなら決してしないような不正を働いてしまうこともあるんですよね。
不正がバレるとどうなるかについては以前にも書きました。
もうひとつ厄介なのは、安くすればするほど客層が悪くなる点です。モンスターカスタマーやカスタマーハラスメントなんかも増えます。そして彼らと関わりたくないと感じた善良なお客さまたちがどんどんお店から去っていきます。
売り上げが足りなくて困ったお店は安売りがやめられず、迷惑なお客さまでも入れるしかなくなり、最終的には問題客の溜まり場のようなお店になってしまうのです。
安い文化は誰も幸せにしない
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