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2021年6月の記事一覧
夏目漱石『こころ』における罪の構造
夏目漱石『こころ』における罪の構造
飼育される静
これまで繰り返し論じられてきた夏目漱石の『こころ』における罪の構造に関して、真砂町事件に関する嫉妬心が死ぬまで先生の心から消えないからくりに言及されたことがあっただろうか。また冒頭のすがすがしさや、先生が「私」によって全肯定される意味について、明確にされたことがあっただろうか。この二点について論じるためには、まず『こころ』が書かれている現時点に
千野帽子は漱石作品を語るな
夏目漱石『こころ』は〈無理して読まなくていい小説です〉あなたには
真面目な漱石論を探しているのにどうしてもおおよそ下らない、殆ど意味のない論文や記事にしか辿り着けないで閉口する。インターネットはそうしたゴミに学ぶ遊びのツールでもあるのだろうか。いささか意地の悪いタイトルのその先にある文章をどれだけの人が余計な感情を容れずに読むことがあるのか解らないが、少なくとも私は冷静に不快である。
この本
市川真人、富岡幸一郎、君たちはもう漱石を語るな
市川 真人/早稲田大学文学学術院准教授
この人もやらかしていますね。准教授だそうです。学生さんではなさそうなので、少し厳しめに指摘しますよ。
>自分を唯一無二の親友と信じて恋心を打ち明けた相手を
Kは友達は一人もいないと言っています。先生に養子に行ったことも告げません。どこに唯一無二の親友と書かれていましたか?
そう書くからにはKが真砂町事件で片足を泥の中に踏み込んだとみるわけですよ
鹿児島大学の春樹という人へ
https://manapedia.jp/text/1359
兎に角間違いだらけの要約を見つけました。全部出鱈目です。どうしたらここまで間違えられるかと言う見本のようです。これで本当に大学教授でしょうか? 少なくとも他人に何かを教えるレベルにはありません。
本当は中学生でしょう?
どうか身分詐称であって欲しい。
>先生は奥さんと2人で暮らしています。
下女がいます。確かにここは忘
夏目漱石『こころ』をどう読むか⑳ アイスクリームは食べたか? ビールは飲んだか?
アイスクリームを食べたのか
漱石という作家は相当に書き方を研究した作家です。何を当たり前にと思うかもしれませんが、案外読み飛ばされているのが、こんな工夫です。最初の文章、意味としては友人の家は資産家だがそう高い宿を取ったわけではない、という意味ですよね。ただそう書かないんです。書かないで読ませています。
次が迷いますね。「私」は玉突きをやり、アイスクリームを食べたのか。スマホがないから行って