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【保存版】ワイナリーで働く方々のリアルなお話

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ワインの栽培、醸造に関わる方々の超・超貴重なありがたいnoteをまとめました。 テキストだけではイメージが湧かない内容をこんなにもわかりやすく記事にしてくださり、感謝しかありませ…
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ノーザンアルプスヴィンヤードの収穫前分析:シャルドネの糖度を測る方法【ほぼ週ノーザン】

ノーザンアルプスヴィンヤードの収穫前分析:シャルドネの糖度を測る方法【ほぼ週ノーザン】

収穫前の分析収穫1ヶ月前くらいからブドウの分析を始めます。ノーザンアルプスヴィンヤードの主力はシャルドネで毎年10月が収穫日となるので、9月に入ると毎週分析作業を始めます。

分析項目

糖度分析

PH分析

酸度滴定

今回は糖度分析のお話をします。何冊か専門書を見たところ、うちと同じやり方は載ってませんでした。今回の分析方法は農業普及センターと前に勤めていたワイナリーの方法です。phや酸度滴

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ワイン酵母の選択と天然酵母【ほぼ週ノーザン】

ワイン酵母の選択と天然酵母【ほぼ週ノーザン】

今シーズン使うワイン酵母。
どんなワイン酵母を選んだのか書いてみたいと思います。
乾燥酵母の説明と選んだ理由。天然酵母についてもどんな時に使うのか説明しようと思います。

乾燥酵母はブルゴーニュの畑などで採取したものを単離培養したもので、人工酵母ではありません。ご安心を。
自然界に存在する酵母の中から、アルコール発酵を進める能力のあるものを選抜し、培養して増やしたものです。人工的に作り出されたもの

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タスマニアでワイン作り〜温度管理編〜

タスマニアでワイン作り〜温度管理編〜

タスマニアは、冷涼な気候で知られています。私はパースにも住んでいたことがありますが、パースは温暖な気候で夏は40度近くまで気温が上がります。対してここタスマニアでは、真夏でも最高気温が20度台半ば。最低気温は10度台前半です。朝晩と日中の温度差が大きく、ワイン作りには適した環境です。

先週は、気温が低い日が多く、朝は4-5度の日もありました。日中は20度近くまで上がりましたが、これから冬に差し掛

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神秘的な醸造方法

神秘的な醸造方法

こんにちは。
オーストラリアのワイナリーで働いているフミです🍇

収穫が始まってすぐの頃、
一部のブドウを樽に詰めた話をしました。

黒ぶどうを房ごと密閉容器に入れて、
二酸化炭素気流中に数日置き、
果皮の細胞内で酵素反応を起こす、
マセラシオンカルボニックという醸造法。

どう変化してるんだろう〜
と、気になって気になって👀
鍋でお米を炊いている時の気持ちですよ。

詰めてから20〜30日ほ

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ワイナリーで1番きつい仕事

ワイナリーで1番きつい仕事

こんにちは。
オーストラリアのワイナリーで働いているフミです🍇

今日は、私が経験した仕事の中で、
1番きつい!と思ったものを紹介します。

先週、私もやっていたのですが、
必死すぎて一枚も写真がないので、
写真嫌いのマイケルに出演してもらいます。

何をしているかというと、
3トン用発酵槽の中から、
シャベルでぶどうを掻き出しているのです。

赤ワイン用の黒ぶどうは、
最初にジュースにしてしま

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タスマニアでワイン作り〜ブドウがワインになるまで〜

タスマニアでワイン作り〜ブドウがワインになるまで〜

こんにちは。私は現在、タスマニアの北部Tamar Valleyにてワイン作りを勉強しています。このNoteでは、ここでの生活やワイン作り、感じたことを記録しています。今日は、私が今いるワイナリーでどのような流れでワインを作っているかを記していきたいと思います。

ブドウの収穫収穫のタイミング

ブドウは、品種によって熟れ方が違うので、収穫時期が異なってきます。ベストな糖度、酸度となったら収穫します

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