家族で?推し活で?ピューロランドとアンパンマンミュージアム比較
こんにちは。ライターのSakai Natsumiです。
夏休み、どこに遊びに行こうかと毎日レジャー施設を検索し続けたパパママも多いかと思いますが、うちは先日サンリオピューロランドへ行ってきました!
私は娘が二人(2歳と3歳)いるのですが、つい最近までアンパンマンアンパンマンとラブコールを送っていたはずが、最近はディズニー、メルちゃん、サンリオへと興味が移ってきました。
もちろんアンパンマンもまだまだ好きですが、ドレスとかリボンとかピンクとかに自然と惹かれるようで(私はあまり女の子っぽいものは好きではないので、誘導したつもりはないのですが笑)不思議だなあと思っています。
ということで?今回はサンリオピューロランドとアンパンマンミュージアムについてKnowns Bizのデータを元に比較してみたいと思います♪
サンリオピューロランド
認知率は約75%で、顧客の内訳を見ると女性が67%、既婚未婚はほぼ半々、子供の有無に関しては意外にも子供なしの方が若干ですが多い割合を占めています。
"意外にも”と言ったのですが、実際に行った私としては結構納得の結果でした。
夏休みの時期なので子供だらけかなーと思いきや若い女性のグループやソロ活の方もかなり多い印象を受けました。
推しのキャラクターのキーホルダーをたくさん付けたバッグをもち、ペンライトを握りしめてショーの何時間も前から場所取りをしている人がたくさんいたのです。
また、グッズをたくさん買っている外国人の姿も目立ちました。
その光景を見たとき、ピューロランドのターゲットは子供よりサンリオファンの大人がメインなのかもと思いました。
支えるのは子供ではなく大人のファン?
ソシエタス分析をみると、"一徹凝り性"や"ブランド消費"、"プレミアム消費"などコレクションや、限定品を集める"オタク的な"価値観が見える気がします。
7Journey分析をみるとブランド選考率46.2%、その中でもロイヤル層が3.4%となっています。
全部回るのに何時間もかかるようなディズニーリゾートとは異なり、割とこじんまりとした施設(世界観は作り込んであるので満足感はあります!)で、アトラクションは2つのみ。
どちらも絶叫系ではないので、サンリオが好きでない限り何度も行く人は少ないのかなという印象でした。
なので、ロイヤル層はやはり前述したようなサンリオオタクなのではないかと思いました。
イメージ分析で注目したいのは"可愛い・萌え"と"映え系・いいね"、"空想・ファンタジー"の項目です。
SNSの時代なのでどのテーマパークも映えを意識するのが当たり前となっていますが、サンリオピューロランドの映えはおしゃれとか洗練された"映え"とはちょっと違う印象を受けました。
実際に足を運んだ感想として、ピューロランドならではだと感じたのは、"カワイイ”と"盛り"、そして"萌え"。
ポジショニング分析でも”可愛い・萌え”の値はピューロランドが圧倒的です!
キティちゃんは日本のカワイイ文化を牽引し世界へ広めた存在です。ピューロランドの世界観もまた、2000年代のカワイイ文化の雰囲気を感じました。
海外では今もキティちゃんを初めサンリオキャラクターの人気が高いのも事実です。それもまた、ちょっと大人な世代や外国人にピューロランドがウケるポイントなのだと思います。
Knowns Bizの消費者の声でも大人が楽しめる旨の意見が寄せられていました。
HPのトップページの画像も女性二人が写っているものが使われていました。
また印象的なのは、ファミリー、友達、グループで楽しむプランと共に"推し活"プランが紹介されていたことです。
消費者の声にも、推し活やオタクなどの単語が多くみられました。
こういった点からも、子供だけにターゲットを絞るよりも、大人にもフォーカスしている印象を受けます。
少し手作り感のある衣装とか、色がたくさん使われていたりとか、言い方が悪いかもしれないけれど"手の込んだチープ感"は世界でも人気の(日本ではフジロック、世界ではコーチェラなど大規模フェスに出演している)きゃりーぱみゅぱみゅを思わせる世界観を感じました。
推し活を後押しするグッズ・色展開も
サンリオのインスタでは推し活情報も載せています。
例えば色ごとにフォトスポットをまとめていたりするので、好きなアイドルのシンボルカラーによって効率よく回ることができたり、推しのアイドルの名前のネームプレートを作ったり。
推し活界隈ではかなり話題になっているみたいです!
名前の入ったキーホルダーやハンコなどをお土産屋さんなどで見かけますが、今はそれが子供の楽しみだけではなく大人の推し活に使われているんですね。
可愛いキャラクターもので推しのグッズが作れるのは確かに魅力的なのかもしれません。
パーク内のショップには、子供のおもちゃや食器などももちろん置いてありましたが、大人が使う文房具やヘアブラシ、上の画像のようなバッグやポーチ、アクセサリなども豊富でした!
ここまでみてきた結果、サンリオピューロランドのターゲットは子連れファミリーと若い女性と言えると思います。
新規顧客獲得は挑戦する力から
また、サンリオの経営力の要は挑戦力ともいえます。
元々子供がターゲットであったピューロランドで推し活スポットとして方向転換し、見事に新規顧客を獲得することができました。
また有名ブランドや若手アーティスト、芸能人など垣根なくさまざまな相手とコラボレーションをしたり、新キャラクターもどんどん誕生させるアグレッシブさはかなりの強みと言えます。
恥ずかしながら今まで全く知らなかったのですが、サンリオ男子(イケメンアニメキャラ男子とサンリオキャラクターの共演)やアグレッシブ烈子(レッサーパンダのOL)など、大人をターゲットとした新たなジャンルにも積極的にチャレンジして、成功しています!
下記リンクは、サンリオピューロランドの基盤となったサンリオファンタージェンという施設を作った鈴木基博さんのインタビュー記事です。
サンリオの企画力が垣間見える興味深い内容になってるので、ぜひ読んでみてください!
どれだけ大きな会社になってもチャレンジ精神を忘れない姿勢、素敵ですね。
では、アンパンマンミュージアムはどうでしょうか?
次はアンパンマンミュージアムについて詳しく掘り下げてみます。
アンパンマンミュージアム
認知率は66%でサンリオピューロランドより少し低いですが、好感度、満足率は共にアンパンマンミュージアムの方が高い数値になっています。
(サンリオピューロランド認知率:74.7%、好感度:3.47、満足率:68.2%)
子供有無では7:3で子供ありが多く、年齢分布では30~34歳の子育て世代がボリュームゾーンになっていて、ここもサンリオピューロランドの傾向とは異なる点です。
子供連れが多い背景
7Journey分析では顧客が5%に満たない結果ですが、上図にある通り遊び場はほぼ3階のワンフロアのみ。
あまり広いわけではなく、小学生以上になってくるとアンパンマン離れする子供が多いので、長い間何度も足を運ぶ"顧客"を獲得することは難しいことが想像できます。
口コミには"チケット代"について言及するものが目立ちました。
1歳から大人と同じ料金がかかるというのは確かに躊躇してしまう人や、「一回行けばいいや」と思う人が出てくるのも分かります。
逆にいうと、その"経験にお金を払う"という意味では"コト重視"の価値観を持った顧客の割合が高いということに繋がっていると考えられます。
また私自身もそうでしたが、子供が生まれるまでほぼ知らない施設だったので、実際に行ったレポートの投稿を読んだり、すでに行ったことのある友人に話を聞いたり、好評なレビューを見て「いこう!」と決めました。
チケットが安いわけではないので、レビュー熟考消費のパーセンテージが高いことも納得です。
実際に、インスタでタグ検索すると子連れで訪れたまとめ投稿(私が少し調べただけでは、大人だけで行っている投稿は見つけられませんでした)がたくさん出てきました。
アンパンマンミュージアムとサンリオピューロランドのデモクラ比較分析を見ると、今まで述べて来たようにアンパンマンミュージアムの方が男性の割合が多かったり、子育て世代が多い結果がしっかり出ています。
居住地では、アンパンマンミュージアムの近畿のパーセンテージが高いです。さらに言えば全国満遍なくある程度の人気を確保しています。
これは、全国に5店舗(横浜、神戸、福岡、名古屋、仙台)あることが深く関係していそうです。
子連れでお出かけとなると、アクセスのしやすさにかなり左右されますので、必然の結果かと思います。
やはりヒーローは子供の憧れ
サンリオと異なる特徴として、"家庭的・安堵感"と"爽快元気・エネルギッシュ"の項目が上位に来ていることが挙げられます。
親子で行く場所という認識が家庭的というイメージに繋がり、原色やはっきりとした色使い、また子供がたくさんいるイメージが"エネルギッシュ"に繋がっているのかなと思います。
ちなみに、アンパンマン(アニメ)のイメージ分析を見ると、"ほのぼの"や"心温まる"という癒し的なイメージが上位にありましたが、"スカッとする"や"かっこいい"などヒーローっぽい項目も見受けられました。
(アーーンパーーンチ!は確かにスカッとしますよね!)
アンパンマン、食パンマン、カレーパンマン、赤ちゃんマン、焼きそばパンマンなどのヒーローキャラ、バイキンマン、ドキンちゃん、ホラーマンなどの憎めない敵キャラ、カバオ君やミミ先生などの一般人?愛すべきキャラクターがたくさんいて、子供もにとっては推しができやすいのかも知れません!
また、○というのは子供が本能的に好きになる形らしく、アンパンマンの顔は○だらけなことに気づいた時「すごく考えて作られてるんだな」と思った記憶があります。
さすが、アンパンマンが”一度は通る道”と言われるだけあります。
わたしは上の子が生まれたときに、絶対アンパンマンは通らないで育てたい!と思っていました。
ディズニーとかカートゥーンネットワークとか、海外のアニメを見せて育てたかったんです。(これといった理由はありません。笑なんかおしゃれだから。その程度です。笑)
どうしてもアンパンマンを避けたかったはずなのに、いつのまにか子供はアンパンマンが大好きになり、おもちゃは増え、テレビは占領され、今ではUFOキャッチャーで取ったドキンちゃんとバイキンマンとあかちゃんマンとねています。笑
誕生日の記念にお出かけするおうちも多いので、子供に嬉しいバースデー演出も!
グッズも子供用のものがメインで大人用はほぼないのも、サンリオと対照的なポイントでした。
また、施設自体も常設のアンパンマン号やパン工場に実際に入れる。といったタイプで、アトラクションはなかったり、ボールプールや滑り台で遊べるエリアがあったり。
ショーも世界観を作り込むよりは一緒に踊ったり、掛け声をしたりするので、所謂”子供受けのいい”ものを提供するというコンセプトのレジャー施設です。
年代別分析で10歳代、35~39歳の好感率が高くなっていること、またそれに加え購買経験率では40~44歳のパーセンテージも高いことから、ファミリー層から支持されていることがよく分かります。
推し活やソロ活に力を入れているピューロランドとは、方向性が全く逆ということです。
アンパンマンミュージアムは子連れで遊びに行く場所。と位置付けて良さそうです。
まとめ
サンリオピューロランドとアンパンマンミュージアムは、どちらも子連れで遊びに行くところ。というイメージがあるかと思いきや、詳しく見てみるとターゲットやコンセプトがかなり差別化されていることが分かりました。
それぞれの特徴を比較してみます。
料金
サンリオピューロランド:3歳から料金発生(2,500円〜)
アンパンマンミュージアム:1歳から大人と同料金(横浜だと2,200円〜)
グッズ
サンリオピューロランド:大人向けの商品も豊富
アンパンマンミュージアム:ほぼ全て子供用
映え
サンリオピューロランド:館内のあちこちにフォトスポットがある
アンパンマンミュージアム:子供が遊んでる背景にアンパンマンの世界が広がっている(特別にここで写真を撮る!などの場所があるわけではない)
目的
サンリオピューロランド:レジャー、推し活、ソロ活
アンパンマンミュージアム:レジャー、記念
ターゲット
サンリオピューロランド:子供 + 20代女性(サンリオファン、推し活)
アンパンマンミュージアム:子連れ家族
コンセプト
サンリオピューロランド:平和、ファンタジーの世界に没入
アンパンマンミュージアム:アンパンマンの街へ入る、おもいっきり遊ぶ
戦略
サンリオピューロランド:何度もくる”顧客”の獲得に力を入れる
アンパンマンミュージアム:子供がいる家庭の新規獲得が大事(年齢により乖離が起きるから)
実際に行ってみると、サンリオピューロランドとアンパンマンミュージアムそれぞれから受け取った印象がかなり違いました。
こうしてデータで見てみるとなんとなく漠然と"全然違う”と思っていたものが整理され、ああこういうことか!と思う節がたくさんありました。
9月には3連休も待ってます。
ぜひお出かけ先候補にこの記事も参考にしていただければ嬉しいです!
筆者のひとこと
サンリオって私、全然通ってこなかった人生で。
好きなキャラクターとかいないし、知らないキャラクターばっかりなんですよ。
だからピューロランドも今まで一度も行ったことありませんでした。
でもこの度行くことになって、必然的に少し調べるじゃないですか。
すると休みの日は結構混んでるということがわかって「あー人気あるんだなー」なんて思ったんですが、所詮子供のテーマパークだと軽い気持ちで行きました。
まあアトラクションも少ないし、ショーちょっと見て子供は飽きちゃうかも〜と思いながら当日を迎えたんですが、そのショーに結構感動しました!笑
このウィッシュミーメルちゃんが主役のショーを見たのですが、「ありがとうの気持ちを忘れずに」というメッセージが込められていました。
メルが悩んでいる時に手紙で相談すると、みんなから気持ちのこもった返事をもらって元気になれた。
だから優しい気持ちやありがとうの気持ちを届けるお手伝いをしたくて郵便配達をしている。
というお話でした。
まだ3歳の長女は理解できないと思うけれど、、
結構道徳的な要素があって、これは子供に見せたいショーだなあと思いながら見入ってしまいました。
多分疲れた大人の心にも染みるのでしょう。
ベスポジを取り、うちわで応援するファンの姿も見ることができました。笑
それから、後から分かったのですがショー中に世界的歌手のマイマイというキャラクターが出てきたのですが、その声を担当しているのが倉木麻衣でした!
地味に豪華!笑(いや普通に豪華)
ショー以外の時間は、装飾を見ながら散歩して途中でアトラクションに乗ったり、くじ引きをしたり、グリーティングで写真を撮ったり。
という楽しみ方だと思うのですが、あちこちにショップやフードコートがあり、あれ買ってこれ買ってがすごくて。笑
(主人がたくさん買わされていました。私は何かねだられたら、「パパに言ってごらん!」以上!笑)
アトラクションでは並ばないために"有料ファストパス"的なものがあったり、乗車中にこれでもかと言うくらい何度も写真を撮られ、降車後に写真を確認して購入するか聞かれたり。
かなり課金システムが整っていました。。笑
でも、ウィッシュミーメルちゃんという癒しがあったので個人的には心も満たされ、かなり満足でした!
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