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KnockLearn代表が親御さんや学校の先生と話していて気づいたこと

こんにちは!KnockLearn 代表の福本です。

最近よく親御さんや学校の先生とお話する機会をいただいており、そこでの発見や学びが多くあるので、一度自分の整理とともにnoteに書き起こしてみようと思います。
(教育に携わる方の生の声は貴重なものであり、現在のサービスの基盤・今後のサービスを考えるうえで非常に役に立っています。もし教育関係者の方や親御さん、お子様がこちらのnoteを見ておりましたらぜひお気軽にコメントいただけたら嬉しいです!

〈1〉なりたい職業ランキングに入っているお仕事の幅が狭すぎる

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上:中学生、下:高校生(出典:ソニー生命2019年調査)

今回2019年のなりたい職業ランキングを引用しましたが、2017年と比べて男子中学生・高校生では「社長」「Youtuber」「プロeスポーツプレイヤー」「ゲームクリエイター」が上位に来ています。

一方女子中学生・高校生では「Youtuber」「カウンセラー」が2017年と比べて上位に見られるようになりましたが、「公務員」「看護師」という選択肢が上位を並べています。

最近、小学生のお子様がいらっしゃる親御さんとお話をしたのですが、その親御さんが正しく将来なりたい職業の幅が狭すぎることに違和感を感じていました。

世の中には広告や商社やものを作るメーカー、BtoBサービスなど他にもたくさんの働き方や社会が存在しているのに、子供たちが触れることができている世界は学校・家庭・自分たちが触れるサービスや店に閉ざされてしまっているので、なりたい職業が思いつかない子もたくさんいるもしくは身近な人に公務員は安定だからいいよとか勧められるケースが多いと思います。

私としては「Youtuber」「社長」になりたい子供達が増えていること自体非常にポジティブだと思う一方で、上のずに上がっている仕事以外の働き方や生き方をしたい子供たちも一定数おり、その子供達のためにも正しく"社会"というものを伝えてあげたいなと子供たちの選択肢と可能性を広げたいと思っています。

その思いはKnockLearnが実現できると信じていますし、今後より子供たちが社会についてまず知ることをもっとサポートできたらと思っています。

〈2〉子供の可能性を広げるために色々機会を提供したいけど、コントロールしている感じもあり、親から子供への伝え方が難しい

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親御さんの多くは現在の学校教育だけでは子供達が将来自立して生きていくうえで足りないな、もっと選択肢や機会の提供を行ってあげたいなと思っていると思います。

子供が自分で判断できない幼少期の頃はいいのですが、ある程度判断力がついてくる小学校中学年以上になると、親から子供に一方的に機会の提供をするのは難しいし、コントロールしているようで抵抗があるといった親御さんが多くいらっしゃると思います。

このような親御さんはしっかり子供のことを1人の人として考えていて、素敵だなと思うのですが、一方子供たちが自分たちで仕入れることができる情報量もそこまで多くはなく、そうなると何も知らずに育っていき心配だという声も上がっています。

ここで大きな課題としてあるのは親からしても子供からしてもいい機会だな、いい選択肢だなと思う場合でも親から子供にどう伝えるのがいいかわからないというものがあります。

私自身もこの課題は大きいと感じつつも、子供たちの選択肢や可能性を広げることを目的にした時に「子供たちにより多くの社会との接点を提供する」ことが根本必要なのではと考えました。

このように考えた背景としては子供達が日常的に社会に触れていると、そもそも自分たちで新たな情報を取れるようになったり(情報感度が高くなる)社会に存在する自分以外の人から情報をもらうことができるので、親が伝達する役割を果たさなくても自然と周りが情報伝達の役割を果たしてくれ、結果子供たちは多くの選択肢や機会を得られることにつながります。

いかに子供たちが自分たちで我々のサービスの情報を仕入れ、自分たちの意思でやりたいと思えるようになるかというところに我々も重きを置きつつ日々サービスを創っています。

〈3〉学校の先生も探究学習や新しい取り組みには前向き!しかし、実際は新しい授業を考える余裕がない

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最近、新たなサービスを考えるために現役の教員の方ともお話する機会があります。

現在中学校では新学習指導要領が始まっており、週に1-2時間ほどの探求学習がカリキュラムに含まれています。
(高校生は2022年から新学習指導要領が正式に始まります)

先生たちは探究学習を行う必要があり、多くの場合各学年を担当している先生方が担当制で探究の授業を行っています。

探究学習とは、生徒自らが課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動のことです。探究学習では、生徒の思考力や判断力、表現力などの育成を目的としています。

実際にどのような探究学習が行われているかというと、大学の教授を呼んで研究分野の内容を中学生や高校生にもわかりやすく伝えたり、NPO団体がプログラミングを教えたりと結構面白い取り組みがされています。

ただ一方で、探究学習の時間にも関わらず自習学習の時間になることもかなりの頻度であるらしく、その原因としては先生たちが探究学習を0から考える余裕がなくてできないというものです。
よりリアルな話をするといくら頑張って探究学習を作り込んでも、お給料や自分の評価は変わらず、むしろ業務過多になるので誰もやらないという負の構造が存在します。

ここに関しては学校業務をより効率化して先生がよりクリエイティブな時間を確保できるようにすることや、先生のお仕事の評価制度・給与制度を根本的に変えることなどが解決策としてはあり、前者に関しては実際様々な団体・企業が業務効率化サービスを開発したりしています。
(学校などまだまだアナログなので、サービスが普及してガラッと業務効率が変わることは難しいですし、時間が空いたからといって評価されないことに時間を使う人は少数になると思います。結局根本の評価制度や給与制度が改善されないといくら理想の教育を先生方が持っていらっしゃっても子供たちには届かないという構造のままだと思います。

上の課題は教育を平等に提供している学校に限った場合ですが、我々としては現時点で子供たちや親御さんのニーズがあり、かつ学校が提供できない価値に関しては外部のサービスやシステムが担ってもいいのではと考えています。
(教育を平等に届けることができる学校で子供たちが様々な価値を感じ、受け取れる環境がベストではあると思いますし、そのような世の中になればいいなと感じています。)

我々も正しく学校が提供しづらい「探究学習」「社会との接点」という価値を学校の代わりに提供するということも現在進めている途中で、ゆくゆくは公教育の場にも我々のサービスが浸透し、学校・家庭・民間のエコシステムができればいいなと思っています。


以上、最近教育に関わる方から実際に聞いた課題とそこに対する私なりの意見を記載させていただきました。

ぜひ皆様が日々教育に対して感じる課題やご意見などもコメント欄にいただけたらと思います。

この記事の執筆担当者

福本 英/Fukumoto Akira
兵庫県出身。兵庫県私立白陵高等学校卒業。九州大学経済学部卒業。英・University of Leeds Business Schoolに1年間留学した後、複数の事業立ち上げに参画。スタートアップやVCを経験後、新卒でメガベンチャーに入社。
KnockLearn CEO。


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