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目を覚ます。体が熱を帯びたように熱い。上半身は布団からはみ出している。布団は、半分が床…
僕は急ぐようにして家を出た。鍵を閉めることすら忘れて、扉を開け放った。外は寒く、ダンさ…
いつもと変わらない朝だった。目覚めると共に五感が冴え渡ってくる。小鳥のさえずりがいつも…
目を開けた瞬間に現れたのは、天井だった。その天井は、自分の家のものだった。木の線が綺麗…
気が付くと僕も絵を描いている。絵の中に吸い込まれるような、一直線の道が遠近法で描かれて…
ダンさんは大きく深呼吸をしてから、また歩き出した。僕は、「もう帰りませんか?」と言いた…
疑問を抱えながら、次の家に行く。このような人々が住んでいるところを回るのかと思うと先が思いやられる。足が鉛をいくつも積んだみたいに重く、歩きにくくなる。 次の家は、道路を挟んで二つ家を行ったところにあった。家の近くに行くと音楽のようなものが微かに聞こえる。しかし、音が小さすぎて外ではあまり聞こえない。だが、先ほどのように心臓を抉られることはないだろうと予想した。 鍵の閉まっていない引き戸を開け中に入ると、音楽が大きく聞こえてきた。南米の民謡のように聞こえる。今にも踊り出
虫の鳴き声が耳元で膨張してくる。胸の鼓動とともに、耳から聞こえる虫の鳴き声が大きくなる…
廊下に出て歩いて突き当たりの階段を登って二階に行く。廊下の両脇には教室のような部屋がい…
建物の中は無音ではなかった。無音で不気味な建物内を想像してしまっていた。二階や一階から…
島に降り立つと、何軒か家がある。その背後には山がそびえ立ち、木々が生い茂っていた。浜辺…
朝の日差しが窓の隙間から迷い込んでくる。その光によって、舞っている砂埃が見える。いつも…
太陽がほぼ真上に位置している。直角に僕たち人間を照らしている。今日も午前中から精を出し…
僕は一度起きてしまった体を寝かすのも何かもったいない気がして、外に出た。朝日が徐々に山を照らしていく。山が頂上から、色を塗られていくように変化する。早起きした人にしか見られない光景に圧倒された。涼しい空気をいっぱい吸い込むと、栄養剤よりも体の元気が出てくるように感じた。僕より早起きした鳥たちが、起こし合うように鳴き合っている。 「ヤシロさんが来たのかい?」 ダンさんが、服に土を付けて帰ってきた。朝早くから疲れているはずなのに、疲れた顔は一切なかった。 「料理を持ってきてく