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R-50 Ladies Only

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本来は中年女性である私の心の触れたあれこれ綴るつもりが、「父がひとりで死んでいた」という記事が思いがけず多くの方に読まれたことで、親の死や介護や実家の空き家問題を書くことが増えて…
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#生き方

生理よ、さようなら、永遠に。更年期になって、つらいやら苦しいやら

生理よ、さようなら、永遠に。更年期になって、つらいやら苦しいやら

気がついたのは2か月後くらいでした。「あれ? 先月、生理来てなくない?」

13歳のときに月経がはじまって以来、欠かすことなくログをつけてきました。そういう教育がちょうど中学校でなされ「エンジェルメモ」なる月経ログ手帳をもらったからです。

思えば、あれが生涯で初めてのライフログだったのだな。しかも37年の長きにわたり、私は欠かさずつけ続けてきたのです。すごいよね。

そう、ガジェット男子が「ライ

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衰えてゆく自分を受け入れることは、他者を受け入れることだった

衰えてゆく自分を受け入れることは、他者を受け入れることだった

それはまず老眼からやってきました。

薄暗いレストランで、私はおしゃれなメニューの文字がよく見えず、わかっているふりをして適当なことを伝えるようになりました。ちらちらと文字がかすむので、夜に読書ができなくなりました。通勤電車の中で、iPhoneの文字が見えなくなりました。PC画面を見ていると、まぶしくて文字が読みづらいと思うようになりました。

それは目が疲れてるせいだ、仕事のしすぎなんだとずっと

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"都会のキャリアウーマン"になりたくてなったわけじゃない

"都会のキャリアウーマン"になりたくてなったわけじゃない

50歳になったことを機会にこの連載を書き始めようと決めたとき、まず一番目に大きくメモしたのは「今の立場は自らの意志でつくってきたものではない」という一文でした。

この言葉には2つの意味があります。

ひとつは「"都会でキラキラおしゃれに仕事をしてる独身キャリアウーマン"になりたくてなったわけじゃない」という意味。

もうひとつは「求められなければここにはいない」という意味です。

私は(たま

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はじめに〜年齢から自由になるために

はじめに〜年齢から自由になるために

最初に訪れたクライシスは40歳になる前でした。

どうしよう。私はこれまで何もしてこなかった。仕事で大した成果も出していない。かといって何か努力をしているわけではない。夫もいない。子どももいない。それなのにもうすぐ40歳になってしまう。

それはただ漫然と生きてきたという証のように思えたのです。

40歳以上の女性向けとされる雑誌やサービスやイメージはどれもこれもがくすんで見えて、私はそのくす

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