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上司と部下の関係性とは

上司と部下の関係性って
何となくわかっているようで
わかっていないことも多い気がする。


上司がスキ!
部下がニガテ!
もっと仲良くしたい!

といった、
人間関係や、人となりの話ではなくて
仕組みの話。

時々、「上司」と「先輩」と「同僚」が
一緒になってしまっているひともいる。

学校で習うわけでもないので、わかりにくい。


会社や組織の管理職を任されたとき、
上司となる管理職と
部下となる社員の両方が

「指揮命令系統」を理解していると
物事が円滑に進む。

「指揮命令系統」って何か。


「仕組み」のこと。

「指揮命令」を発令する人と
それを受令して動く人の
「関係性」のこと。


「なんだ、そんなこと知ってるよ」
と思った方も多いと思います。
そこで質問です。

「あなたが一従業員だとして、
所属している部署に課長も部長もいる中で、
社長から直接細かい指示を受けたとします。

指揮命令系統の観点から、
それに従うべきだと思いますか?」


答えは、
「従わない」
です。

社会人的には
もちろん、従うべきですが
指揮命令系統的には
逆に、従ってはいけないのです。


社長が指示を出せるのは、
その直下にいる役職者であって
担当役員や本部長、部長などが
該当します。

社長の指示は
上から下に向けて出し、
伝言ゲームのように役職者を経由し
課長やマネージャーから
現場の一般社員に指示が出されます。

そこで初めて、現場の社員が動く。


これが「組織」であり、
「指揮命令系統」の重要な点です。
社長であっても、基本的に
この順序を無視してはいけないのです。


これは、
混乱を避けることと
責任範囲と責任の所在を
明らかにするためです。

だから、
上位者であり、最終意思決定者であっても
社長から直接細かい指示があった場合、

「社長の指示を直属の上司に確認し、その指示に従う」
のが正しい判断です。


組織の原点は軍隊です。
軍隊で一番やってはいけないことは
「相打ち」「同士討ち」。

「相打ち」せず、効率的に
組織が機能するために
指揮命令系統の運用が必要になります。


戦国時代の戦に例えると

総大将が
各武将に対し、
・武将の配置
・攻める場所
・攻める時刻
を指示したとします。

各武将は、
指示された位置から
指示された時刻に指示された場所を
攻め始められるよう、
・本隊
・騎馬隊
・鉄砲隊
・弓隊
・足軽隊
の陣形や配置を決め、
各隊の隊長に指示を出します。


各隊長は
指示された時刻に
指示された場所を攻められるよう、
攻撃開始時刻から逆算した
移動や準備の計画を立て
・先導係
・武具準備係
・糧食係
に対し、より細かい具体的な指示を
出していきます。


社長が現場の一般社員に直接指示をするのは、
総大将が武将や隊長を飛び越えて
○○係に直接指示を出すようなものなのです。

中間の状況や現場で起こっていることがわからない状態で
直接指示を出すことは現場の混乱を招きます。

混乱すると本来の力を発揮できません。
そして、混乱によって「相打ち」してしまうかもしれません。


だから、
指揮命令系統に則った
「命令」と「受令」の
関係性を理解する必要があるのです。


兼任でもない限り、基本的に上司はひとりです。
暑い中、盛り上がっている甲子園のトーナメント表の図を
思い浮かべるといいかもしれません。

各試合の勝者の位置が
指揮権を持つ役職者で、
その下に紐づいているのが
部下になります。


野球のトーナメント表だと
第一回戦の部分は
一般社員二人に対して上司が一人、

第二回戦は
一般社員二人を束ねる上司二人を束ねるのが一人の上司、
となります。

決勝を制するのは
社長や、代表取締役!


そんな人数や部署の数で構成された
組織は稀だと思いますが、
組織図はそういった見方をします。


図にしてみると
上司が指示を出すべき部下が一目瞭然で、
部下が指示を仰ぐ上司も一目瞭然。
(逆に、一目瞭然、明々白々になっていない組織図であったなら、設計段階で誤っています)


実際には、部署の編制や所属人員の数は
それぞれだと思いますが、
仕組みとしては
そのような形となります。


これでスッキリ!



この構造が分かると、
どの役職の人が
どのような方針や指示を示す必要があって、

また示されていない場合に
誰に何を確認すべきか、が
くっきり見えるようになります。



何事も、先ずは基本から。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。

マネジメントでお悩みの方、
管理職になって日が浅い方、
上司の考えに「?」と思っている方、
カッチカチに古い体制の会社に疑問を持たれている方、
などなど。

お仕事でそんなお悩みを持たれている方に向けて
発信していきたいと思います。

 きのした

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