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書籍紹介:「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」その8

前回に引き続き経済学者ヤニス・バルファキス氏の著書
「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」の紹介を行います。

前回の内容はこちら。よろしければ読んでみてください。

はじめに~民主主義は最良の政治といえる。

結論:実感は無いが、民主主義こそ人類最後に残された切り札になる。

イギリスのチャーチル首相の言葉で「民主主義は最悪の政治といえる。」は、続きがあります。
「これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが」逆説的には「民主主義は最良の政治といえる」という事になります。
日本は一応、民主主義です。そして私も体感的に知っている政治は民主主義しか知りません。民主主義以外の政治は、本やニュース等では知っていますが比較対象とする程知りません「民主主義は最良の政治といえる」と言われても「まあ確かに」としか言えない現状です。

しかし、ヤヌス氏は民主主義こそ人類最後に残された切り札だ!とハッキリと言います。
その理由が第八章に記載されています。

第八章 人は地球のウィルスか

結論:市場を商品化が占領するとディストピアが待っている。しかし、市場やテクノロジーを民主化しなさい。そうすればユートピアが待っている。

本書を通してヤヌス氏が言っているのは全ての物を「民主化」するという事です。国民全員が経済に関心を持ち、議論し改善を繰り返していくそれがまさにユートピアに近くなる最後の希望だと語っています。
これに相反するものは「商品化」です。お金持ちは「商品化」が好きだ、市場全ての物を商品に変換た後にウィルスの様に破壊を繰り返す。
それは、第一章のアボリジニの支配、第二章のイギリスの囲い込みしかり、歴史が物語っているのです。
そして未来はテクノロジーの加速により更に「商品化」が進み格差が生まれる。これに対抗するには、みんなの力である「民主化」しかない。

なんだか少年ジャンプの様な友情・努力・勝利的なノリになってきましたが、さらにヤヌス氏は言います。

市場の「商品化」を抑制するのは「民主主義」しかないんだ、
なぜなら市場は平等ではない、市場(株など)の51%を所有すると絶対的な支配力が発動されてしまう。
しかし、「民主主義」は金持ちだろうと、格差があろうと、1人1票しかない。1人1票これが重要なんだよ。平等だから最後の切り札なんだよ。
1人1人がきちんと経済を知り正しい意見を言えれば「商品化」の破壊から逃れ、格差も無く成りユートピアに繋がるんだ!

最後に、

なるほど「民主主義」ね。という印象でした。
今回の第八章が最終章になりますが、ヤヌス氏の本書に対して私は言いたい事は沢山あります。
ただ、これは次回にとっておこうかと思います。次回はエピローグ部分と本書を通じて私の感想を書けたらと思います。

最後までお読み頂き有難うございます。

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