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タイムマネジメント① 時間をどう使っている?:記録してみよう

皆さんは、業務量が多くて残業が絶えなかったり、上司からの急な依頼に応えるのにも時間が足りなくて苦労したりといったことはないでしょうか。

仕事に追われる毎日に疲れ、心身の余裕がないと感じている人もいらっしゃるかもしれませんね。

実は、私も同じような状況を経験してきました。業務量の多さや家事・育児・仕事の両立に疲弊し、時間やストレスと闘いながら、なんとか踏ん張っていた感じです。

文部省(当時)に勤めていたころは、平均の退勤時間は夜の22時ごろ。概算要求や予算編成などの繁忙期は深夜2時~3時に退勤なんてこともしょっちゅう。若くて体力がある頃だっし、人間関係はよかったからなんとか耐えられたんだと思います。

当時は、タイムマネジメントなんて感覚はまったくもっておらず、そんなブラック企業のような(当時はそんな言葉もなかった気がする💦)働き方が当たり前という感覚に陥っていました。

その後、結婚して国立大学に転勤し、子供も2人出産。それぞれ育休をとったうえで職場復帰(フルタイム勤務)しました。それからは、家事・育児・仕事の両立のために、めちゃめちゃタイムマネジメントを意識した働き方になりました。

大学も、忙しい時期はかなり残業も多いんですよね。でも保育園は、どんなに遅くても19時までにはお迎えにいかないといけない。夫と協力しながら、時にはファミリーサポートセンター(保育園のお迎えや夕食を食べさせたりのサポートをしてくれるサービス)を利用したりしながらのバタバタの両立生活でした。

今やその子供たちも、大学生(4年生&2年生)になりました。

そんな状況の中での20年以上にわたる組織での勤務経験や、研修講師としての経験を振り返って、時間管理&タスク管理について私が学び培ってきたことについて、このnoteにシリーズ的に書いていきたいと思います。

なお、基本的には、組織で勤務する場合における、勤務時間中のタイムマネジメントについて書いていく予定です。


■自分の「時間の使い方」を記録してみる

⏰ドラッカーも言っている

経営学者ピーター・F・ドラッカーは、彼の名著「経営者の条件」の中の「汝の時間を知れ」という章で次のように述べています。

私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。

P. F. ドラッカー著/上田 惇生訳「ドラッカー名著集1  経営者の条件」ダイヤモンド社 2006年 p.46


あなたは、一日をどう過ごしていたか、毎日明確に覚えていますか?

考え込みながら仕事をしていてふと時計を見たら「えっ、もうこんな時間!?」と焦ったり、一日の終わりに「今日は何をやっていたんだっけ」と思ったりすることはないでしょうか。
時間がどこかへ消えていってしまったと感じる人もいるかもしれませんね。

それは、「自分が時間をどう使っているか」「どんなことに時間を取られているか」が把握できていない、ということ。
何事も、現状がわからなければ改善のしようがありませんよね。

ドラッカーも強調しているように、仕事や計画にとりかかる前に、まず、自分の時間の使い方を明らかにすることが、効果的なタイムマネジメントへの第一歩だということです。

⏰活動とかかった時間の記録

これを実現するための最初のステップは、日々の活動とそれにかかった時間を記録すること

具体的には、何時から何時まで自分が何をしたかを記録していきます。

できれば、1時間単位のざっくりしたものではなく、15分単位とか5~10分単位とかできるだけ小刻みに記録できるといいですね。
ただし、ごく短時間で終わるちょっとした作業などは書かなくても問題ありません。

仕事中だけを管理したい人は、職場に到着してから退勤するまでの間、生活時間も含めて見直したい人は、朝起きてから寝るまでの間を記録してみましょう。

重要なのは、一日の終わりに記憶をさかのぼってまとめて書くのではなく、リアルタイムで記録することです。

そのタスクごとに開始時間と終了時間を確認し、都度記録していきます。
こうすることで、日々の活動とその所要時間を正確に捉えることができます。

⏰記録の方法

記録の方法は、自分にとって最も使いやすいものを選ぶことが大切です。

・手書きの手帳やノート
・GoogleカレンダーのようなWebカレンダー
・時間管理アプリ
・Excelなどの表計算ツール

などなど、多様な方法があります。

すでにスケジュールに書いているタスクであれば、予定通りならチェックを入れるだけとか、伸びたら線を延ばす、時間を追記するなどするといいでしょう。

Googleカレンダーなら、ドラッグしてずらしたり、時間枠を延ばしたり縮めたりするのも簡単ですよね。
普段Googleカレンダーを使いこなしている人なら、それを利用するのが一番手っ取り早いでしょう。

Excelで自分なりの「所要時間記録表」みたいなものを作ってみるのもいいかもしれません。

Excelのいいところは、わざわざ時計を見て時間を入力しなくても、コントロールキー「Ctrl」とコロン「 : 」を同時に押せば、その押した時刻が自動入力されること。
さらに、終了時刻から開始時刻を引く計算式を入れておけば、所要時間も自動計算されますよね。(所要時間の表示形式は、ユーザー定義の「h:mm」または「h"時"mm"分"」を選択)
例えば、次のようなシンプルな表だと一覧化されて見やすいでしょう。

SNSを使うのもいいですね。
自分だけが見るLINEのKeepメモなどに、タスク開始のタイミングで「タスク名」を、終わったら「終了」などと送信すれば、時間が自動的に記録されます。
タスク名や終了の表現は、簡単な略語やマークなどを自分で決めておくと手間も少ないでしょう。PC版のLINEと同期しておけば、さらに効率的に記録できます。

自分のライフスタイルや仕事の習慣に合わせて、できるだけ負担にならないツールを選びましょう。

⏰何日間記録する?

実際に、1週間 記録を続けると、自分の時間の使い方の傾向がかなり見えてきます。

とはいえ、実際に記録するとなると、かなり大変(面倒)ですよね。
1週間は難しいということなら、3日間だけとか、まずは1日だけでも試してみる価値はあります。

タスク処理にかかった時間が思っていたよりも長かったり、逆に短かったりといった様々な気づきがあるでしょう。

実際、普段仕事をしていて、1時間くらいでできるだろうと思っていた業務に、結果的に3時間もかかってしまったということはないでしょうか。
感覚だけだと、仕事の所要時間を正確に見積もることは案外難しいですよね。

この習慣を持つことで、各タスクの実際の所要時間が把握できるようになり、より現実に近いスケジュールを立てられるようになります。

なかなか予定時間通りに仕事が進められないという方は、まずは、自分がどう時間を使っているか記録してみることをお勧めします。

⏰次回以降

さて、次回は、記録した「時間の使い方」の中から「時間泥棒(無駄な時間)」を見つけ出すことについて書く予定です。

次回以降もタイムマネジメントについて、長いシリーズ(マガジンに設定)で書いていこうと思っていますので、引き続き読んでいただけたらと思います!


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