タイムマネジメント② 時間をどう使っている?:時間泥棒を見つけ出そう
前回記事では、「タイムマネジメントの第一歩は、自分の時間の使い方を記録すること」ということを書きました。
「よし、じゃぁ記録してみよう!」と、せっかく頑張って時間の使い方を記録したとしても、「ふ~ん、こんな風に時間を使ってるんだ・・」だけで終わってしまってはもったいないですし、改善のしようもありませんよね。
今回は、「記録した時間の使い方」の分析の中で重要な「時間泥棒(時間の無駄)」を見つけ出すことについて書きたいと思います!
時間泥棒を見つけ出そう
■時間泥棒の見える化
時間の使い方を記録することで私たちの一日がどれだけ「時間泥棒」に侵食されているかが「見える化」されます。
時間泥棒とは、私たちの貴重な時間を無駄遣いしてしまう原因のこと。
この時間泥棒を見つけ出して排除できれば、かなり有効な時間を生み出すことができそうな気がしませんか?
効率的なタイムマネジメントを実現するには、これは大変重要なステップだと想像していただけるかと思います。
典型的な時間泥棒をいくつか紹介しましょう。
🔍探し物
まず見つけるべき時間泥棒は「探し物」です。
「あれ、あの書類どこに置いたっけ?」
「あのデータはどこに保存したかな」
「この前買ったあの文房具どこに……」
なんて経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
・何をどれだけ探している?
資料などの書類やデータファイル、USBメモリ、文房具などを探す時間は、私たちの時間を大きく奪います。
また、単純な「モノを探す」以外にも、実はとても多くの時間を奪っているのが「インターネット上で様々な情報を探す時間」。
つまり、「情報収集」や「調査」といった立派なタスクになっているけれど、実は探しものをしている時間でもあるんですよね。
実際、ビジネスパーソンは年間で約150時間もの時間を勤務中の探し物に費やしているといった調査結果もあるようです。
これは1日8時間勤務とするとほぼ19日分、つまり週休二日だと1ヶ月近くが探し物に奪われていることになります。
・探し物の時間をできるだけ少なく
なんともったいない時間の使い方をしているんだろう、と思いませんか?
この時間をできるだけ少なくして、そのぶんを他のやるべき業務に充てられれば、相当な効率化になるはずです。
単純なモノ探しの時間をなくすためには、やはり整理整頓ですよね。
不要なものは廃棄し、必要なものについては、棚や机の上、引き出しの中、データフォルダなどの整理ルールを確立して、ルールどおりに配置していく。
定位置を決める。使ったら戻す。不要になったら廃棄・削除する。
これが基本です。
基本的に、書類は平置きせずに立てましょう。
平置きしてどんどん上に重ねてしまっては、下に何が置かれているか見えませんし、かならず上をどかす作業というのが発生します。
そして、机上などのA4サイズ分の面積も無駄遣いしてしまいます。
・「クリーンタイム」でキープ
整理整頓された状態をキープするために、定期的なクリーンタイムを設けることも有効です。
例えば、チームで毎週金曜日の15時から10分間などと決めて皆で一緒にやれば、ヤル気も出たり、お互いに処分していいか確認できたりするのでおすすめです。
効率的な情報収集、情報検索のやり方については、後日書く予定(だいぶ先ですが💦)の「テクノロジーを活用した時間術」でお伝えしようと思っています。
以上のような時間を見つけ出すために、数分以上探し物をしていたと気付いたら、探し終わった後でもいいのでそれに費やした時間をきちんと記録しておきましょう。
もちろん情報検索していた時間もです。
ちりも積もれば山となります!
🔍やり直し
あなたは、終わったはずの作業をやり直した経験はありませんか?
こういった「やり直し」「手戻り」も、大きな時間泥棒ですよね。
これが起こる大きな要因は、着手前の不十分な確認や、思い込み、古い情報に基づいて作業を行うことなどです。
・目的や条件、完成水準の確認
やり直しを防ぐために大切なのは、作業を始める前に、その業務の目的や条件、求められる完成水準をきちんと確認すること。
目的や条件をきちんと理解していれば大きくズレることはないでしょうし、仕事の依頼者(指示者)の期待値を正確に把握していれば、過剰品質を目指して無駄な作業をすることもないでしょう。
完了まで待たずに途中経過を適時報告して、依頼者のフィードバックを得ることも大切です。
そうすることで、依頼者の期待からの小さなズレも早期に気付いて修正し、大規模なやり直しを防ぐことができます。
・使う情報は最新?
最新ではない情報を使って作業したために、やり直しになってしまう事例も考えられます。
定例的な業務であっても油断はできません。
例えば毎年報告書を提出しているような業務でも、報告書の様式が去年とは変わっていた、といったことがあるかもしれません。
いつもどおりに古い様式を使って作成した後に、様式が変わっていることに気付いて作り直し、となったらそれこそ時間の無駄ですよね。
そんなことにならないように、使用する情報が最新かどうかも作業前にきちんと確認しましょう。
🔍無計画
「無計画」な行動も多くの時間を奪います。
よく考えずに指示された順に着手したり、正確に手順を把握せずに仕事を始めたりすることは、効率の悪い作業を引き起こしがち。
この無駄を防ぐには、業務が発生した際に、期限や重要度、業務量、作業手順等を考慮して優先順位をつけ、作業計画を立てることが大切です。
🔍隙間時間を捨てている
例えば、11:50に会議が終わって自分の席に戻ってきたとします。
12時からは昼休みです。
さて、このような残り10分、あなたはどう使っていますか?
10分じゃ大したことできないなぁとか、
もうほとんどお昼だな、何食べようかなーなんて考えながら、
ちょっとだけ片付けしたり、なんとなく過ごしたりすることはないでしょうか。
このような5分10分の隙間時間の使い方は、あなたが持っている業務全体の進捗状況に大きく影響します。
この時間をどう使っているか、無駄に捨てていないか、きちんと記録して検証しましょう。
■まとめ
繰り返しになりますが、
これらの時間泥棒を明確に特定するためにも、時間の使い方を記録する際には、探し物をしたりやり直しになったりした時間、なんとなく過ごしてしまった時間を、それとわかるように記載することが重要です。
このように記録することで、時間の無駄遣いの原因を把握し、効果的な対策を講じることができるようになります。
仕事の効率化だけでなく、ストレスの軽減や仕事の質の向上にもつながりますので、ぜひあなたの時間泥棒を見つけてみてくださいね。
そのほかにも、記録した内容から、各タスクの所要時間やどの業務をどんな時間に実施しているか、非効率な作業手順になっていないかなどもチェックしてみてください。
今後の記事で、その辺の活用の仕方や今回書いたポイントのいくつかについて、予告しているもの以外にも改めて詳しく書こうと思っています。
さて、次回は「やるべきことをすべて洗い出す」ことについて書く予定です!
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