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プラン75を見て年齢差別と向き合う

働き始めてからこの数年間、オーナーさんに挨拶をして挨拶が返ってきたことは多くても5回以下。
私を雇った人は別の担当の方でした。
他の若いスタッフとは楽しそうに会話をしてる。
初めは早く打ち解けいろいろお話出来ればとオーナーさんに話しかけたりもしたこともありました。けれど話すのが嫌々オーラーが漂い会話も30秒も続かず一瞬で終わってしまう。素っ気ない空気を読み取ってか私と働く時は全く仕事をせずお茶飲んで喋ってる人。平気で大幅に遅刻してきても謝らず知らんぷりの人。
「文句あるんだったら転職したら?」との言葉に何も返す言葉さえ見つからない。


先日見た映画”プラン75”
主人公のミチさんは旦那さんに先立たれ家族もなく独り身。
なんだか他人事に思えず自分自身と重ね合わせながら見てしまってた。
まだまだ働けるのに仕事を解雇され住む場所も失い家族もいない独り身のミチさん死を選ぶしか選択がなかったのでしょう。
いろんな場所に面接に行ったり職安に行って仕事探しをしたり頑張っても外見と年齢との壁がありやっと見つかった仕事は真夜中の寒い凍える寒さの中の交通整備の仕事。寒さが身体に応える労働
そんな中ミチさんに親切に声をかけてくれる若者もいてミチさんの話相手となり次第に老人を社会のゴミの様に扱う世の中に不信感を抱き選択を踏み止まらせようとした女性もいた。

そう私の今の職場にもそんな若い子だっている。
彼女は損得勘定なしにみんなに優しく接してくれる
「いつもありがとう!みんなが気が付かない事まで配慮してくれて」と言葉をかけてくれた。そんなやさしい言葉が心の栄養剤となって気持ちを明るくしてくれる。
言葉って本当に大切なんだなあって教えられました。

ミチさんの手つきが彼女の品格が物語っていました。
りんごの皮を剥くシーン。
布巾をパリッと干す。
解雇された職場を去るときに長年使ったロッカーをきれいに拭いて最後は”有難う!”と手を合わせるミチさん
やさしい眼差しと言葉使い(あー日本語ってほんと美しいんだなあ!)

丁寧に日々を生きてきたミチさんにはミチさんにしかない魅力さがありました。
大事に使ってきた古い家具や台所用品、何百年も誰かが欠かさず掃除をしてきたお寺の境内、屋久島の大きな木のように。

映画を見終わった時、ミチさんって素敵な女性だなあと思いました。
それを堂々と演じていた倍賞千恵子さんも素晴らしい!(拍手喝采)
これから年齢を重ねる毎にもっともっと年齢差別の風当たりが強くなっていくでしょう。たとえ嫌なことを言われたりされたりしたとしてもやり返すことにエネルギーを消費するのも時間の無駄。それよりも自分の機嫌を上手に取れた方が楽しいよね!
長年大事に使ってきた土鍋のような価値がきっと自分にもあるんだ!
使えば使うほど強く味わいが増していく土鍋のように一日1日を大切に生きていきたいな〜。







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