ドイツ一人旅_環境先進都市_12_05【海外旅行】
1999年冬 12日目 ドナウエッシンゲン~フライブルク
車窓から眺めていると、またあることに気づいた。
一面銀世界なのだが、一カ所だけ鮮やかな緑色した長方形が目についた。それはサッカー場だった。芝生の下には温水の配管があり、一年中芝生が青々と繁っているらしい。スポーツが文化として根付いているいい例だろう。
フライブルク中央駅には1時間半ほどで到着した。フライブルクは環境先進都市だ。行政と市民が協力して環境問題に取り組んでいる。
例えば街の一部は車が走っておらず、路面電車が走っている。つまり車の入構規制を行っているのだ。その街に住んでいて車を所有している人は郊外に駐車場があるらしい。また郊外からその街に行きたい人は、入行規制の境界付近にある駐車場に止めて路面電車に乗る必要があるようだ。
日本だと上高地を思い浮かべるとイメージしやすい。非常に面倒くさい制度で、住民の多大な協力がなければ実現できない。それが実現しているということは、それだけフライブルグ市民の環境問題への関心の高さが伺える。日本の市街地であれば、いくら環境のためとはいえ反対の声の方が大きいと思う。
また行政のサポートも大きいと思う。例えば環境に良いことをすると税制面で優遇するのだ。逆に環境に悪いことには重い税を負担させ、集まった税金で環境に良いことへ予算を与える。その一方で企業は重い税を避けるため環境に良いことをしようと努力する。
正のスパイラルが発生して好循環が繰り返される仕組みになっているようだ。
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